オーケーストアが、日本生産性本部サービス産業生産性協議会の『日本版顧客満足度指数 スーパーマーケット部門』(2017年度)の顧客満足度調査で7年連続1位になったそうです。徹底したコストカットとともに、オリジナルのピザやおにぎりも好評です。
オーケーストアはどうして安い?
7年連続1位の快挙
日本生産性本部サービス産業生産性協議会『2017年度JCSI(日本版顧客満足度指数)第3回調査結果』(2017年9月20日発表)による『日本版顧客満足度指数 スーパーマーケット部門』(2017年度)の顧客満足度調査で7年連続1位に輝いたのが、東京都大田区発祥のオーケーストア
なお、2位は会員制スーパーのコストコ、3位は関西で展開する万代だったそうです。
上記サイトの分析によると、オーケーストアが安い理由は、
特売がない「EDLP」方式を導入
特売がないことは、つまりいつでも「良い商品を低価格で」ということでもあります。
それは「安い」と宣伝しておいて、客が行ってみたら品切れだった、などという顧客不満足を発生させません。
特売がないということは、特売チラシをその都度作る必要がないので、他のスーパーが一定割合割いているその予算が浮き、商品の値段に還元できるということです。
ポイント制にかわるオーケークラブ会員制度
他店によくあるポイント制は、限りないリピーターを前提としている上に、その分が値段にのります。
オーケーは、オーケークラブ会員制度として200円支払うと発行されるカードを出せば、その都度の会計で3%引いてくれます。
いつ恩恵をこうむるかわからないポイントよりも有り難いし、何と言っても、ただでさえやすいところから、さらに3%を引いてもらえるのです。
他店より高ければ値下げ
記事によると、競合店の価格を調査し、もし自店のほうが高かったら「競合店に対抗して値下げしました」との掲示を行い、客から「他店のほうが安い」と指摘された場合もやはり値下げするそうです。
家電量販店では見かけるやり方ですが、そもそも家電量販店で、本当にそれを守っている店があるのかどうか。
パソコンなど、付加価値をつけて微妙に他社と商品の中身そのものを変えることで、どこが本当に安いのかわからなくなり、それが逃げ道になっていることがあるからです。
その意味で、オーケーストアのそうした姿勢は大いに評価できます。
商品数を絞り込む大胆な「仕入れ」
要するに、安いときにドンと仕入れる“売り切れ御免”です。
したがって、その日あるからといって、3日後もあるとは限りません。
それは品揃えの点で他店よりも劣ることになり、オーケーストアの数少ない弱点のひとつと裏腹になっています。
レジ袋や包装の簡素化
オーケーはデフォルトでレジ袋がなく、ほしい客は6円で買います。
他のスーパーでは、エコポイントなどと称して、袋のいらない人にポイントが付いたり、2円程度値段を下げたりしていますが、デフォルトで袋なしにすることで、商品の値段に還元できるわけです。
その一方で、仕入れた時のダンボールは、客に無料で提供しています。
まとめ買いした客のためにもなり、かつダンボール処分のコストを浮かせているわけです。
また、記事によると、精肉や魚の一部商品はトレー容器ではなくビニール袋に真空パック状態で陳列されていることが紹介されています。
刺し身パックにはツマや刺身醤油が入っておらず、それは弁当やサラダのしょうゆやソース、ドレッシングなども同様です。
そして、ビールやジュースはあえて常温陳列で冷蔵設備代や電気代をコストカットしています。
こういった経費削減の積み重ねによって、商品の値段は他のスーパーよりも2割程度安くなっているのです。
その他
記事では全く触れられていませんが、オーケーストアでは、賞味期限の違う新しい商品が入ると、古い商品はすぐに3%、5%、10%引きのシールを貼って廃棄せず売ってしまいます。
本来なら廃棄品をいくらかでも売ることで売上の数字が上積みされ、また客としては安いものをさらに安く買えます。
さらに、客入りの悪い深夜営業はせず、人件費を効率良く使っています。
お正月も、三が日はしっかり休んでいます。
ワンコインピサと50円おにぎり
オーケーストアの「安い商品」は、既成のナショナルブランドだけでなく、ショップブランドである商品にも反映されています。
たとえば、ネットでも評判のピザやおにぎりです。
ワンコインピザ
ピザと言えば、家族で、ホームパーティーで、職場や学園の懇親会でなど、使いみちの多い食べ物ですが、いかんせん高くて、ともすれば不経済な食べ物のように見えます。
そこで、激安スーパーのオーケーストアでは、消費税込みで500円のピザを自作発売しました。
名付けてワンコインピザといいます。
ボール紙で作った簡素な入れ物に入っています。
消費税込みでワンコイン。
何と直径30センチですからLサイズです。
メニューは全部で8種類といわれていますが、
チェリートマトのマルゲリータピザ
ブルーチーズと4種のチーズピザ
トマトのボロネーゼピザ
ポテトツナコーンピザ
明太子ポテトピザ
(以下は見たことないもの)
スモークチーズ入りシーフードピザ
ウインナーと野菜のピザ
国産紅ずわいがにのシーフードピザ ←これだけ769円
お店によっては独自のものを作っている可能性もあります。
お昼やおやつ時など、売れそうな時間帯に1日3度焼きますが、すぐ売り切れるため夜行っても棚は空っぽです。
1枚は多いという人には、お試しで1/4サイズも値段もほぼ1/4で売っています。
おにぎり
ピザが“ワンコインピザ”なら、おにぎりは“50円おにぎり”です。
コンビニで販売されている、パリパリ海苔タイプの包装のおにぎりを、しゃけ、焼きたらこが73円、おかか、昆布、ツナマヨ、ねぎみそ、高菜などが49円(いずれも本体価格)です。
コンビニの同じ具の商品の、半額ぐらいではないでしょうか。
米の原産地は、以前は宮城、青森、千葉のブレンドと発表されていたようですが、大田区仲池上店の現在は富山のコシヒカリ、その前は、やはり富山のてんたかくでした。
のりは有明海だそうです。
仲池上店は、おにぎりだけでなく弁当も同じ米を使っているそうです。
米はその時々で原産地は変わると思われます。
オーケーストアのまとめ
オーケーストアの安さについて書いてきましたが、安くなっている理由というのは、安ければいいと客の利便性を奪っているわけではなく、値段に反映してくれたほうが客にもメリットのあることばかりです。
さらに、オーケーストアは「オネスト(正直)カード」というクレーム窓口を設けることによって、客との風通しをよくしています。
だからこそ、7年連続1位でてられるのでしょう。
以上、オーケーストアがスーパー顧客満足度調査で7年連続1位の理由はコストカットとともにオリジナルピザやおにぎりも好評、でした。
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