キウイと言えば甘さと酸っぱさがほどよいバランスのフルーツとしてお馴染み。果肉のグリーンとゴールドには栄養素に若干違いがある

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キウイと言えば甘さと酸っぱさがほどよいバランスのフルーツとしてお馴染み。果肉のグリーンとゴールドには栄養素に若干違いがある

キウイと言えば甘さと酸っぱさがほどよいバランスのフルーツとしてお馴染み。果肉のグリーンとゴールドには栄養素に若干違いがある。ゴールドキウイの方が平均糖度は高く、タンパク質分解酵素のアクチニジンはグリーンにより豊富に含まれる。

生物学的な分類上の種も異なるグリーンとゴールド

キウイフルーツといえば、さわやかな甘さとほんのりとした酸っぱさが人気である。

私が初めてキウイを見たのは小学生の頃だった。

田舎だったこともあり、当時はえらくハイカラで珍しい果物という印象だったが、大きさの割には値段も高く、そうそう口にできるものではなかった。

それがいつの頃からか、一年を通して店頭に並ぶポピュラーな果物となった。

価格も手ごろで、むしろ果物の中では安価といってもいい。

産毛のある茶色い皮と、鮮やかな緑の果肉が特徴かと思っていたら、最近は産毛のほとんどない、黄色い果肉の品種もよく見かけるようになった。

この2つ、どのような違いがあるのだろうか。

糖度の違い

ニュージーランド産のキウイを輸入している、ゼスプリ・インターナショナル・ジャパン広報室は、次のように回答してくれた。

「キウイの中の色が違うのは、品種が異なるからです。中が緑色のキウイは、一般的にグリーンキウイと呼ばれており、品種名は”ヘイワード”になります。特徴としましては、果肉は鮮やかなグリーン色で、酸味と甘味のバランスがとてもよく、ジューシーな食感です。また、果皮は薄く、外側は茶色の毛でおおわれています。

中が黄色のキウイは、ゴールドキウイと呼ばれており、品種名は”ホート16A”になります。果実の特徴としましては、果肉はきれいな黄色で、日本人の味覚に合わせて高い糖度を実現できるように開発されたので、甘味が強く、誰にでも食べやすい味です。外見は毛が薄く、先のとがった形をしています」

両者は品種のみならず、生物学的な分類上の種も異なるという。

この2つのキウイ、一説には黄色いキウイのほうが甘いといわれる。

同社も「ゴールドのほうがより甘さを強く感じます」と回答してくれた。

「グリーンキウイの平均糖度は14~15度、ゴールドキウイの平均糖度は17~18度です。甘みを感じる糖類がより多く含まれているゴールドキウイのほうが、より甘みを強く感じます。

ただし、果物の甘さは糖度のみで決定されるわけではなく、糖酸比(甘みと酸味のバランス)や、アミノ酸も糖度の上昇に関与しております。これらの要因を独自に研究し、品種改良されたキウイフルーツがゼスプリ・ゴールドキウイになります」

もちろん、これはあくまでも一般論であり、果実の出来不出来によって、糖度が逆転する場合もあり得る。

ビタミンやタンパク質分解酵素の違い

さて、キウイはビタミンCが豊富なことで知られているが、栄養価のほうはどうだろうか。

こちらもビタミンCの含有量はホート16Aのほうに軍配が上がる。ヘイワードに含まれるビタミンCは100g中66mgなのに対して、ホート16Aは104mgと実に1.5倍である。

ではヘイワードよりもホート16Aのほうが食品として優れているのかといえば、そうとも言えないようだ。キウイにはタンパク質分解酵素であるアクチニジンが豊富に含まれているため、肉と一緒に食べるとその消化を助けると言われている。

だが、アクチニジンが豊富なのはヘイワードのほうで、ホート16Aにはごくわずかしか含まれていない。また、白内障や黄斑変性症の予防効果があると言われるルテインも、ヘイワードにはホート16Aの2倍以上が含まれている。

単に甘いかどうかだけで選ぶならホート16Aだが、栄養価の違いを考えると、その日の献立や体調に合わせて選ぶものといえる。まるで、赤・白を飲み分けるワインのようである。

なお、キウイに詳しい「キウイフルーツ研究室」のサイトを主宰する駒沢女子短期大学・西山一朗教授によると、上記2種以外にも、香緑、讃緑、さぬきゴールド、レインボーレッド、アップルキウイ、ベビーキウイなどの品種があるという。

まだ見かけたことはないが、一度食べ比べてみたいものだ。

グリーンとゴールドの違いのまとめ

キウイには一般的に、グリーンキウイとゴールドキウイの2種類がある。

【グリーンキウイ】
グリーンキウイは、果皮が薄く、中身が酸味があり、爽やかな味わいが特徴。

果肉は緑色で、小さな黒い種が点在している。

一般的に、グリーンキウイはニュージーランド原産であり、日本でも栽培されている。

グリーンキウイには、ビタミンCや食物繊維が豊富に含まれている。

また、アミノ酸の一種であるアルギニンが多く含まれており、血管を拡張する作用がある。

【ゴールドキウイ】
ゴールドキウイは、果皮が薄く、中身が甘味が強く、ジューシーな味わいが特徴。

果肉は黄色で、小さな黒い種が点在している。

一般的に、ゴールドキウイはニュージーランド原産であり、近年では世界的に人気が高まっている。

ゴールドキウイには、グリーンキウイと同様にビタミンCや食物繊維が豊富に含まれているが、さらにビタミンEやカロテノイドも豊富に含まれている。

これらは、抗酸化作用があるため、美肌効果や免疫力アップに役立つ。

以上が、グリーンキウイとゴールドキウイの違いについての解説である。

どちらも栄養価が高く、美味しい果物ですので、積極的に取り入れたいものだ。

◆ゼスプリ
http://www.zespri-jp.com/
◆キウイフルーツ研究室
http://www1.ttv.ne.jp/~kiwi/

食品の栄養価と健康の関係は、『健康情報・本当の話』(楽工社)に詳しい。

以上、キウイと言えば甘さと酸っぱさがほどよいバランスのフルーツとしてお馴染み。果肉のグリーンとゴールドには栄養素に若干違いがある、でした。

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この記事を書いた者
草野直樹(かやのなおき)

自己肯定感も、自己意思決定能力も低かったのですが、昨今流行の家系図作りをしているうち、高祖叔父と“日本のケインズ”の接点を発見。仙台藩で和喜次時代のお世話役で姻戚関係も!?。もう30年早く知りたかったなあという思いはありますが、せめてこれからは一国民、一有権者の立場から、ケインズ系経済学支持者としての発言を自分の意志で行っていきます。

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