コロナ関連で近年兆単位の補正予算が組まれていますが、それは許容の限度を超えた多額な出費だと思いますか。私は思いません。これを読まれている方で、まさか、それで国が破綻すると思っている情弱さんはさすがにいないと思いますが、それについて私の意見を書きます。
とうとう先週、私も新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を調べるPCR検査が陽性でした。
半月ぐらい前、熱がちらっと高くなり、味覚が鈍った時があったのですが、そのときの死んだウイルスに反応したのだと思います。
したがって、待機期間の熱と酸素濃度は全く問題なし。
なんで検査したかというと、やはり老母がPCR検査にひっかかったので、濃厚接触者になったからです。
それで、Facebookを眺めていたら、コロナ関連の投稿があったので絡んだところ、首を傾げるコメント返しがありました。
なんか変だなと思うので、ここに晒します。
ワクチン接種をしない人は税金の無駄遣いなのか
Facebookで、ある人が「4回目のワクチン接種をした」という投稿をしていました。
そこで、私はコメントとして、先週PCRの検査をしたら陽性反応が出たが、ワクチンを2度しかしなかったからかな、と書きました。
それ自体はホントの話なんですが、ワクチンは2度しようが4度しようが、陽性になるときはなる、ならないときはならないものですから、ワクチンをしないから陽性になったなんてもちろん思ってはおらず、あくまで投稿に合わせてお愛想のつもりで書いたのです。
が、投稿主は、明らかに私がワクチンを2度しかしていないことを非難する意図を持って、こう書いてきました。
引用の許可は取っていないので、キーワードを含む要約で書きます。
ワクチンを打たないから感染して、国に出費をさせて迷惑をかけているんだ。
国はコロナで税金をどれだけ使ったか。
ワクチンを無料で打てるうちは打って感染を防ごう
私は、懐疑的な気持ちで読ませていただきました。
具体的な疑問点は、以下に枚挙します。
ワクチンは強制されるものではない
まあコメント返しは、別にワクチンを打てとは書かれていません。
ただ、私が「2度しか接種していない」ことを受けて「税金云々」と書いているわけですから、「2度」にとどまっているのを批判しているわけですよ。
でもね、言うまでもありませんが、ワクチン接種は任意です。
ましてや、これまでもワクチンの副作用が認められなかった報道が、いくらでもあります。
つまり、何かあっても自己責任なのです。
ですから、人によっては、予防したい気持ちはヤマヤマでも、リスクから見合わせていることもあります。
だから、「ワクチンは打つもの」という前提で非難することはいかがなものかと思います。
ワクチンを打ったからといって感染しないわけではない
「1」の続きですが、コメント返しは、ワクチンを打たないから感染して国に出費をさせて迷惑をかけている、という言い分ですよね。
でも、ワクチンを打ったからといって、感染しないわけではありません。
それは、厚生労働省も認めています。
私の高校時代の同級生の1人は、抗体があったのに感染して還暦を前にして亡くなりました。
そうかと思うと、私の母は、90歳過ぎてワクチン接種が1度もなく、がん歴4度、多臓器不全歴1度、慢性気管支炎、慢性誤嚥性肺炎(!)などの超重得な疾患をたくさん持ってますが、感染しても重症化しませんでした。
ワクチンなんか打たなくていい、といいたいわけではありません。
感染するかしないか、という点でいうなら、ワクチンを打てばいい、ということではないと言いたいのです。
そもそも「無料で打たせてもらえる」と称するワクチン自体が「税金」ではないの?
コメント返しは、国に税金を使わせる、ということを否定的に述べていますが、ワクチン自体、相当なコストがかかっています。
ワクチンは結局、変異ウイルスとのいたちごっこですから、このままでは毎年2度接種し続けることになるかもしれません。
それこそ、そんな無駄なお金の使い方はないですよ!
そんなことにお金を使うなら、治療薬をもっと迅速に承認し、軽症でも処方すること。
内服薬(ラゲブリオカプセル)は、特例的な処方ですが、私の母はこれを処方されたことも重症化しなかった一因だと思います。
ほんと、劇的に効きますよ。
コロナで使われた「税金」はそんなに多額か?
これがいちばん言いたかったところです。
徴税をそのまま予算に回しているわけではないので、「税金」というのは正しい表現ではなく、「公金」なんですが、それはともかくとして、コメント返しは、まるで国がコロナにお金を使うことは悪いことのように述べています。
が、MMT理論を持ち出すまでもなく、「金は天下の回りもの」といって、誰かの出費は、誰かの収入ですから、政府がコロナでお金を使うことを「悪」とすることは誤りだと私は思います。
国が出費するということは、実体経済にお金が回っている、つまり企業や個人にお金が入るということです。
マスコミは、昨今の値上げラッシュで「インフレ」と騒いでいますが、GDPデフレーターはまだデフレ状態にあることを示しています。
つまり、実は財政出動、お金のバラマキがまだ足りないのです。
収入が上がらないのに、物価が上がっている実体経済を見れば、それは明らかでしょう。
2013年に、日銀の黒田総裁と当時の安倍内閣は、インフレ率2%を目標に定めており、それは岸田政権でも継承すると今年1月26日の政府答弁で明らかにされています。
しかし、GDPデフレーターは2%どころかマイナスなんです。
2010年の麻生内閣時代に、リーマンショックによる財政規律解除によってデフレーターの数字はピーンと跳ね上がりましたが、それ以降は右肩下がりです。
それを、また2%まで再上昇させるのが、当面の政治の仕事なのです。
むしろ、コロナ禍は、医療・介護福祉産業やセーフティネット強化に、予算をつける絶好のチャンスです。
介護のしごとが、どれだけやすい報酬のもとに行われているかご存知ですか。
飲食店の補助金もねえ、否定はしません。
でも、あれをするんだったら、平均以下の所得層に支給してほしかったですね。
もちろんそっちの予算をまわせということではなく、新たにそうした人への手厚い保護を行う予算を考えてほしいと思います。
まさか、スケプティクスの読者諸氏が、政府の借金を孫の代まで残すな、などという財務省のデマゴギーを真に受けてやしないでしょうね。
しっかりしてくださいよ。
以上、コロナ関連で近年兆単位の補正予算が組まれていますが、それは許容の限度を超えた多額な出費だと思いますか。私は思いません。でした。
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