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ヒートショックプロテインは42度のお風呂に10分浸かるマイルド加温療法によって最大限に産生する健康温浴効果

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ヒートショックプロテインは42度のお風呂に10分浸かるマイルド加温療法によって最大限に産生する健康温浴効果

ヒートショックプロテインを最大限に産生する、マイルド加温療法をご存知ですか。健康温浴効果は、気持ちよさや血流の活発化だけでなく、ヒートショックプロテインを産生します。それは、42度のお風呂に10分浸かるだけでいい素晴らしい健康法です。

シャワーだけでなく湯船に浸かろう

お風呂の入り方が話題になっています。

2018年12月8日7時0分更新の『東洋経済オンライン』によると、

1.シャワーを浴びるだけの入浴では疲れはとれない
2.体温が十分に上がらないので血液が循環せず、疲労回復効果が低くなるため
3.40℃のお湯に肩までの全身浴で、毎日10~15分浸かるのが正しい入浴法だそう

とのことです。

最近の若者の○○離れ、というのはよく使われるフレーズですが、「お風呂離れ」も例外ではありません。

若者のお風呂離れ

湯船に浸からず、シャワーだけで済ませてしまう人が増えているというのです。

記事によると、20代では毎日湯船に浸かる人は、25%に過ぎないという報告もあるそうです。

しかし、湯船に浸かれば、温熱効果で血流が増し、体の隅々の細胞まで血液が行き渡ります。

新陳代謝が活発になりますし、お風呂の水圧(静水圧)によって血液循環を促す効果も期待できます。

しかし、実は湯船に浸かることの健康効果はそれだけではありません。

ヒートショックプロテイン(HSP=熱ショックたんぱく)という、健康万能のタンパク質を産生するためにも必要なことなのです。

ヒートショックプロテインとマイルド加温療法

ヒートショックプロテイン(HSP)は免疫力ではなくたんぱく質

『ヒートショックプロテイン加温健康法』著者の伊藤要子さんは、HSP(ヒートショックプロテイン)の研究を始めて30年以上、HSPの普及活動を始めておよそ10年といいます。

ですから、名前だけはご存知のかたも多いのではないでしょうか。

ヒートショックプロテイン(HSP)とは、1962年にショウジョウバエから発見されたタンパク質です。

高温で飼育したところ、増加したタンパク質があり、熱というストレス刺激で産生されたことから、熱ショックタンパク質(Heat Shock Protein、HSP、ヒートショックプロテイン)と名付けられたそうです。

なぜストレス刺激で産生されるかというと、ストレスによって細胞が傷害された時に、細胞内の不良タンパクを修理したり、修理できなければ分解したりするからです。

ストレスでできるタンパク質ですから、ストレスの内容は飢餓でも、虚血でもいいのですが、熱ショックによる産生がもっとも著しいといいます。

人間にとってもヒートショックプロテインは、体内のあらゆるタンパク質(酵素、コラーゲン、筋肉など)を修復するので、風邪から生活習慣病までさまざまな体の不調に効果的といわれています。

ですから、42度のお風呂に10分入り、体温を38.5度にすることで、体内のHSP(ヒートショックプロテイン)の産生を最大限にし、健康や美容、運動能力の向上、アンチエイジングなどの生体防御反応を高める健康法『ヒートショックプロテイン加温健康法』について、伊藤要子さんは普及活動を続けてきたわけです。

HSP(ヒートショックプロテイン)というのは、なにか体にショック(ストレス)が加わったときに産生するタンパク質で、細胞のダメージを防いだり修復してくれたりしています。

ヒートショックプロテインは大腸菌からヒトまでほとんどの生物にあるたんぱく質で、あらゆる体の不調を良くしてくれるジョーカーのような存在です。

『加温生活「ヒートショックプロテイン」があなたを健康にする』(伊藤要子著、マガジンハウス)では、ヒートショックプロテインはこのように説明されています。

・約60兆あるといわれる人間の細胞は、紫外線、放射線、低酸素、猛暑(熱)などの物理的ストレス、ヒ素、重金属、化学物質などの化学ストレス、リストラ、いじめ、激務、受験などの精神的ストレスにさらされている。短期的な傷害(ストレス)は修復できるが、継続的に傷害を受けると細胞の中のタンパクが傷つき、異常なタンパクができてしまう。それががんなどの病気につながる。HSPは異常タンパクができないように修復をし、異常なタンパクができてしまった場合、それをアポトーシス(細胞死)させてしまう。
・HSPは小さな大腸菌から、トマトをはじめとする植物、ショウジョウバエなどの虫、ネズミなどの動物、もちろんヒトに至るまでほとんどの生物に存在。
・ヒートショックプロテイン(HSP)は免疫力ではなくたんぱく質。免疫は特異(はしかにかかってはしかの免疫ができる)だが、HSPは細胞正常化全般に機能。だから、HSPが免疫能物質(NK細胞等)も活性化させる。
・ヒートショックプロテイン(HSP)は民間療法ではない。
・ヒートショックプロテイン(HSP)は「身体を温める」ことと同意語ではない。ただし、「マイルド加温」によって血流を良くして免疫亢進することはある。

たとえば、肉・魚介・野菜などの食材を、50度のお湯に通したり洗ったりすると、菌が減少したり鮮度が蘇ったりすることが話題になったことがあります(低温スチーミング調理)。

低温スチーミング調理

あれは、50度のお湯にさらされることで、食材がHSPを産生しているといわれています。

では、その「マイルド加温」とは具体的にどのようなことでしょうか。

同書で「マイルド加温」と名づけているのは、42度のお湯に10分入ること。

マイルド加温療法

この入浴がもっとも勧められる方法だそうです。

マイルド加温療法実践してますか?

『日刊ゲンダイ』(2012年12月17日付)では、こう説明されています。

「入浴によって体温が38度になるとHSPは約1.5倍、38.5度で2倍に増えたというデータがあります。体内を38度以上にするには、41~42度の熱めの湯に肩までつかり、芯まで温まることが肝心です」(伊藤要子医博)
 HSPはあらゆるタンバク質(酵素、コラーゲン、筋肉など)を修復するので、風邪から生活習慣病までさまざまな体の不調に効果的。がんの補助治療として取り入れられてもいる。特に「ストレスが多く、原因不明の体調不良が増える40歳以上にオススメ」だとか。予防医学として、ぜひ試してみたい。
 やり方は簡単。週に2回、42度の風呂に10分ほど肩までつかるだけ(ただし高齢者や持病のある人は無理せず半身浴でOK)。週に2回なのは、増えたHSPは2日目をピークに7日くらいで消滅してしまうから。よって大事な会議や試合などがある2日前にこの入浴法を実践し、HSPを増やして体調を万全にしておくというのも手だ。


つまり、やや熱い湯に入る「ストレス」で、それを産生しようということです。

といっても、湯船に浸かることは、決してストレスではなく、いい気持ちです。

ですから、お風呂に入って、気持ちよくなり、血流も良くなり、さらにヒートショックプロテインを産生するといういいことづくめの健康法です。

マイルド加温療法の具体的な手順

では、具体的にどうすれば、私たちはマイルド加温療法を行えるか、その手順をやはり同書から抜粋します。

1、お風呂の湯温を測る温度計と舌下で体温を測る体温計を用意する。
2、お風呂を42℃に設定して沸かす(最初は熱いお湯に慣れるために40℃くらいから始めると良い)。
3、お風呂のふたを置き、湯温を下げない。
4、湯船に10分入る(40℃のときは20分、41℃のときは15分)。
5、お風呂を出たら、冷やさないよう保温する。
6、入浴前後に300~500ミリリットルの水分を補給する。
7、週に2回HSP入浴法で入浴する。
8、効果が低下してきたら (3~4ケ月後)、1~2週間中止してから再開する。

効果については、がん、糖尿病、シェーグレン症候群、口腔内乾燥症、うつ病、統合失調症、不妊、低体温、美肌、筋肉痛予防など現代社会のあらゆる「難病」が枚挙されています。

マイルド加温療法の手順

マイルド加温療法の目指すところ

たとえば、がん細胞は熱に弱いため、病変部を43度まで高めて、がん細胞を死滅させる局所温熱療法(ハイパーサーミア)は、健康保険が適用される『第四のがん治療法』になっています。

一方、今回のマイルド加温療法は、「がん治療」を眼目においているわけではありません。

全身細胞の生体防御反応を高めるものです。

「熱というストレスを与えて体を温め、熱ショックタンパク(HeatShockProtein)を増加させ、病気やストレス障害で傷害された細胞の中のタンパク質を修復し、細胞(体)をストレスに強く元気にすることが目的です。つまり、体を温めて増加したHSPで体をいろいろな病気やストレスから守る、いわゆるHSPを生体防御に利用しようということ」(『からだを温めるとなぜ病気が治るか』ビジネス社で伊藤要子さん)

「風邪から生活習慣病までさまざまな体の不調に」対抗でき、「ストレスが多く、原因不明の体調不良が増える40歳以上にオススメ」(伊藤要子修文大学教授)の予防医学だそうです。

が、もし体内にがん細胞があった場合には、HSPによってがん抗原が見えやすくなリ、免疫細胞ががん細胞を退治しやすくなるそうですから、がん治療としても全く無意味ではないようです。

いずれにしても、お風呂で温まるだけなら、別途何かを購入するコストもかからないし、熱いお風呂に入るのは気持ちもいいし、入浴は健康効果に関係なく日常的に行っていますから、誰でも安心安全でハードルも低い健康法であることは間違いないでしょう。

もちろん、心臓等の疾患などある方は別として、ごく普通の体力と全身状態の方は、気分転換を兼ねて、週2回ちょっと熱めの風呂に入って体を丈夫にしませんか。

以上、ヒートショックプロテインは42度のお風呂に10分浸かるマイルド加温療法によって最大限に産生する健康温浴効果、でした。

ヒートショックプロテイン 加温健康法
ヒートショックプロテイン 加温健康法

からだを温めるとなぜ病気が治るか―HSPが元気をつくる
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この記事を書いた者
草野直樹(かやのなおき)

自己肯定感も、自己意思決定能力も低かったのですが、昨今流行の家系図作りをしているうち、高祖叔父と“日本のケインズ”の接点を発見。仙台藩で和喜次時代のお世話役で姻戚関係も!?。もう30年早く知りたかったなあという思いはありますが、せめてこれからは一国民、一有権者の立場から、ケインズ系経済学支持者としての発言を自分の意志で行っていきます。

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