抗がん剤より効く?と、現役の外科医師までもがYouTubeでタイトルとしているのが、乳酸菌由来の分子フェリークロームの“がん予防”

この記事は約7分で読めます。

抗がん剤より効く?と、現役の外科医師までもがYouTubeでタイトルとしているのが、乳酸菌由来の分子フェリークロームの“がん予防”

抗がん剤より効く?と、現役の外科医師までもがYouTubeでタイトルとしているのが、乳酸菌由来の分子フェリークロームの“がん予防”効果についてです。プロバイオティクス(人体に良い影響を与える微生物)の治療への応用を前向きに考えた提案です。

YouTubeには、玉石混交でさまざまな情報が発信されていますが、本職の研究者が、自らの顔と肩書を前面に出した動画については、少なくとも真面目な鑑賞に値するものと位置づけている。

そのひとつとして、『がん情報チャンネル』の佐藤典宏医師の動画チャンネルが好評です。

乳酸菌の成分に強力な抗がん作用があるという話が、注目されています。

『抗がん剤よりも効く乳酸菌由来の物質フェリクロームとは?プロバイオティクスの治療への応用』というタイトルです。

乳酸菌由来の物質フェリクロームについてさらに詳しく知ろうと思い、関連動画を探したところ、旭川医科大学の藤谷幹浩特任教授が、乳酸菌由来の分子フェリークロームを使用した新薬の開発について、YouTubeの動画で講演しているのを見つけました。

そこで、今回はその2つのチャンネルをご紹介します。

乳酸菌由来の物質フェリクロームは5-FUやシスプラチンよりも効いた!?

まず、佐藤典宏医師の『がん情報チャンネル』から、内容をご紹介します。


佐藤典宏医師は、プロバイオティックスという言葉を、こう説明します。

乳酸菌やビフィズス菌などが、腸内環境のバランスを改善して人体に有益な作用をもたらす、まあ生きた微生物ということで、(プロバイオティックスとは)いわゆるですね善玉菌のことですね。
このプロバイオティックスには、腸の働きを整えて、例えば下痢や便秘を改善するとそういう作用があることは有名なんですけれども、それ以外にもですね、例えば感染に対する抵抗力を高める、あるいは過剰なアレルギー反応を抑えたり、最近ではがんを抑制する作用があることもわかってきました。
実際にですね、いくつかの実験では乳酸菌などのプロパティックスによってですね、がんが抑制されるというふうな研究データもあります。
プロバイオティクスによる、抗がん作用のメカニズムの一つはですね、腸内環境を改善することで免疫の機能がです改善して、がんに対する攻撃力が高まるというものです。

例として、最近では糞便移植によって、がんの治療効果が高まるという衝撃的な研究結果が報告されていることも紹介しています。

糞便移植とは、健康な人の腸内細菌叢(腸内フローラ)を受け取る患者の腸内に移植することで、腸内細菌叢を改善する治療法です。

この治療法は、腸内細菌叢が乱れた場合に効果的であり、特に抗生物質の乱用によって引き起こされたクロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile)感染症の治療に用いられます。

この感染症は、腸内細菌叢のバランスが崩れたことによって引き起こされ、腹痛、下痢、発熱などの症状が現れます。

糞便移植は、治療効果が高く、再発率が低いことが知られており、現在ではクロストリジウム・ディフィシル感染症以外の疾患にも応用されています。

例えば、慢性便秘や腸炎、自己免疫疾患などです。

糞便移植は、患者の腸内細菌叢を改善するために、健康なドナーから採取した糞便を処理して行われます。採取された糞便を遠心分離器で分離し、細菌やウイルスを取り除き、生きた細菌を含む液体や粉末に処理します。

その後、この処理済みの糞便を患者の腸内に挿入することで、健康な腸内細菌叢を移植することができます。

糞便移植は、患者にとって安全であるとされており、副作用はほとんど報告されていません。

ただし、採取された糞便を適切に処理しなければ、病原菌やウイルスが含まれることがありますので、専門医による適切な処理が必要です。

最近では、糞便移植の効果をさらに高めるために、腸内細菌叢の特定の種類を選択的に移植する「微生物移植療法」という手法も開発されています。

佐藤典宏医師は、腸内細菌が免疫を改善する以外に、産生する物質直接、がんに作用するということも分かってきたといいます。その候補として、乳酸菌由来の物質フェリークロームが、がんに対して抗がん作用を発揮するとそういう研究結果を紹介しています

いよいよ説明は本丸です。

2016年にですね、旭川医科大学の研究チームは、乳酸菌(ラクトバチルス・カゼイ)の培養液からですね、大腸がん細胞に対して抗ガン作用を有する物質を発見して単離しました。これがですね、フェリークローム(ferrichrome)ですね。研究者らはですね、この乳酸菌由来の物質フェリークロームの大腸癌に対する強力な抗がん作用について、英国の科学雑誌ネイチャーコミュニケーションズに報告しました。
この研究ではですね、試験官による大腸がん細胞と、マウスの大腸がんモデルを使って、フェリークロームの大腸がんに対する抗がん効果を調べています。

それによると、フェリークロームは試験管内ですが、大腸がん細胞の増殖を抑制、このアポトーシスという細胞死を誘導したということです。

一方、正常細胞の腸上皮細胞の増殖には影響を与えなかったといいます。

しかも、フェリークロームの大腸がんに対する大腸がんの増殖抑制作用は、現在使われている抗がん剤の5-FUやシスプラチンよりも強力であったということです。

さらに、フェリークロームはマウスに移植した大腸がんの増殖を、ほぼ完全に阻害したということです。

もちろん、試験管や動物実験ですから、まだ「話半分」の研究成果家かもしれませんが、研究者は有望な結果であると期待を込めているわけです。

低分子化合物フェリクロームを同定

次に、佐藤典宏医師の話の中に出てきた、旭川医科大学の研究について、同大学の藤谷幹浩特任教授が、乳酸菌由来の分子フェリークロームを使用した新薬の開発をテーマに、YouTubeの動画で講演しています。


「ライフサイエンス 新技術説明会」(2018年12月11日開催)にて発表されたものです。

プロバイオティクスは、またがん治療薬として臨床応用には至っていないものの、同大学では乳酸菌の培養上清から強い抗腫瘍作用を持つ低分子化合物フェリクロームを同定したといいます。

フェリークロームは、各種の消化器悪性腫瘍に対し既存薬を上回る抗腫瘍活性と、極めて高い安全性を示すことから新規抗腫瘍薬として臨床応用を目指すという内容です。

乳酸菌ということは、まず侵襲性はないでしょうから、従来の抗がん剤と比べても全く性質の違う画期的なものになりますね。

まあ、私たちとしては、1日もはやくそれが実現することを願い、今はプレーングルトにオリゴ糖をかけていただきましょう。

あ、私はそれに加えて、アマニ油をたらしています。

それによって、慢性炎症を改善することも、抗がん対策になるからです。

詳しくは、『「80歳の壁」を超える食事術』(吉村芳弘著、幻冬舎新書)に書かれています。

「80歳の壁」を超える食事術(吉村芳弘著、幻冬舎新書)は、70代以降は太っていることが健康維持につながるから食べようと唱える
「80歳の壁」を超える食事術(吉村芳弘著、幻冬舎新書)は、70代以降は太っていることが健康維持につながるので、しっかり食べようと唱える書籍です。「2000万円問題」も言われますが、老後は貯金よりも健康を優先することが大切だとアドバイスします。

今日の記事を読まれて、腸内細菌がそんなにすごいのか、と思われますか。

なんと、性格は「腸内細菌」によって決まるという研究結果もあるほどです。

性格は「腸内細菌」によって決まる:研究結果
腸内細菌と脳内で起きる行動パターンとの間には、明らかな相関があるようだ。マウスでは、細菌の移植によって「性格」が変わるという実験結果もある。

腸がそこまで……などとあなどれないですね。

以上、抗がん剤より効く?と、現役の外科医師までもがYouTubeでタイトルとしているのが、乳酸菌由来の分子フェリークロームの“がん予防”、でした。

アサヒ飲料 「届く強さの乳酸菌」W(ダブル) 「プレミアガセリ菌 CP2305」 100ml ×30本 機能性表示食品 (睡眠の質を高める/腸内環境を整えるのに役立つ)
アサヒ飲料 「届く強さの乳酸菌」W(ダブル) 「プレミアガセリ菌 CP2305」 100ml ×30本 機能性表示食品 (睡眠の質を高める/腸内環境を整えるのに役立つ)

この記事を書いた者
草野直樹(かやのなおき)

自己肯定感も、自己意思決定能力も低かったのですが、昨今流行の家系図作りをしているうち、高祖叔父と“日本のケインズ”の接点を発見。仙台藩で和喜次時代のお世話役で姻戚関係も!?。もう30年早く知りたかったなあという思いはありますが、せめてこれからは一国民、一有権者の立場から、ケインズ系経済学支持者としての発言を自分の意志で行っていきます。

草野直樹(かやのなおき)をフォローする
スケプティクス
トレンド雑談

コメント