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気を失う(気絶)、失神、意識不明、心肺停止。いずれも普段から使う言葉だが、どれも声をかけても答えず意識がないときに用いる

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気を失う(気絶)、失神、意識不明、心肺停止。いずれも普段から使う言葉だが、どれも声をかけても答えず意識がないときに用いる

気を失う(気絶)、失神、意識不明、心肺停止。いずれも普段から使う言葉だが、共通しているのはどれも声をかけても答えず意識がないときに用いる言葉である。ではそれらは具体的にどう違うのか。違う言葉である以上、それらには微妙な意味の違いがある。

簡単に述べると、意識を失うのが一時的かそのままずっとなのか、また意識を失う時間がどうなのか、といった違いで使い分ける言葉である。

「気を失う」、「失神」、「意識不明」、および「心肺停止」は、すべて人間の健康に関する状態を表す用語だが、それぞれに異なる意味を持つ

  1. 気を失う
  2. 「気を失う」は、短時間の意識喪失を表す用語で、通常は軽度のストレス、不安、熱中症、貧血、低血糖症、または急激な血圧低下などの症状が原因である。この状態では、通常数秒から数分間、体のバランスを失い、倒れることがありますが、意識はすぐに回復する。

  3. 失神
  4. 「失神」は、短時間の意識喪失を伴う状態で、心臓が十分に血液を送り出せず、脳への血流が一時的に停止することが原因である。通常、失神は数秒から数分間続く。失神は、ストレス、不安、低血圧、心臓の問題、または一過性虚血発作(TIA)など、様々な病気の症状として発生することがある。

  5. 意識不明
  6. 「意識不明」は、長時間にわたる意識喪失を表す用語である。通常は脳に何らかの損傷があるために発生する。意識不明の原因には、脳損傷、酸素不足、低血糖症、脳卒中、または脳炎などがある。意識不明の期間は、短時間から数週間、場合によっては数か月にわたることがある。

  7. 心肺停止

「心肺停止」は、心臓が停止し、呼吸が止まる状態を指す。心肺停止は、心臓発作、溺死、電気ショック、脳出血などの要因によって引き起こされる。心肺停止が発生すると、すぐに心肺蘇生法(CPR)が必要になってくる。

CPRが遅れると、死亡する可能性が高くなる。

以上のように、「気を失う」、「失神」、「意識不明」、および「心肺停止」は、すべて異なる状態を表している。それぞれの状態には、異なる原因がある。

といったことを踏まえた上で、以下をお読みいただきたい。

気を失う、失神、意識不明、心肺停止と4つの言葉を並べたが、実はそれは大きく2つに分かれる。

改めて、ひとつひとつを解明していこう。

気を失う(気絶)

「気を失う」ないしは「気絶」というのは、精神的なショックや脳震盪などで、一時的に意識を失うことを言う。

また、窒息などの仮死状態をも示す。

仮死というと穏やかではないが、死んだようになることであって死んでしまうわけではない状態である。

むしろ、一番軽い状態と言えるかもしれない。

失神

「失神」もやはり前者と同じような意味である。

驚いたり、恐怖が襲ったり、大変な通用を感じる外傷や打撃などにより起こる。

「失神」の「神」は、神経の神である。

通常の神経で許容できない急激な精神的、肉体的ショックがあったときに「失神」するわけだ。

「失神」の状態に「仮死状態」を含んだものが「気を失う(気絶)」である。

いずれにしても、一時的にでも気を失えば、外からの刺激にも反応を示さなかったり、不随運動でのみ反応したりする。

たとえば、目はうつろであったり、口を開いたままだったり、ということもあるだろう。

だが、一時的な意識消失だから、短時間のうちに全く神経学的症状(麻痺があるなど)の後遺症もなしに回復する。

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28歳 意識不明1ヵ月からの生還ーみんなのおかげで』(内田啓一著、コモンズ)は、28歳の新聞記者が1ヵ月の昏睡から社会復帰した話です。急性硬膜外血腫で倒れ、意識不明1ヵ月の昏睡状態を1ヶ月送りながらも、遷延性意識障害にならずに回復しました。

この書籍のように、後遺症を残す場合もあるので、「大したことはない」とはいえないのだが……。

意識不明

一方、「意識不明」というのは、それっきり意識が戻らない可能性がある場合に使われる。

事故で、「意識不明の重体」と報道されることがあるが、その場合、8割は助からないと言われる。

つまり、「死亡」になる場合がある。

逆に言うと、2割は意識を取り戻す。

その2割の人にとっては、「意識不明」である状態は一時的だったことになる。

意識レベルには、JCS(Japan Coma Scale)とよばれる基準がある。

「意識清明」は無問題だが、最悪のJCS300は、痛み刺激に反応しない状態である。

私の長男は、12年前の火災でJCS300だった。

「意識不明」から回復した場合、後遺症は様々である。

重い脳障害が残る場合もあれば、全く問題なく回復できる場合もある。

私の長男は、「意識不明」から「遷延性意識障害」になり、そこから「高次脳機能障害」に回復した。

そこからさらに深刻な状態が、「心肺停止」である。

心肺停止

「心肺停止」は死亡診断をされていない死んだ状態である。

意識どころか、呼吸も心拍も止まっている。

もっとも、この状態でも生き返る場合はあるから、その意味でも死亡とは区別しなければならない。

ただし、ここまで来ると、仮に生き返っても、脳に障害が残る場合が多い。

私は12年前、火災を経験したが、私の妻が心肺停止になった。

しかし、脳の後遺症は見られず回復した。

それでも、2年間にわたって検査は慎重に続いた。

それだけ、心肺停止は大変な状態なのだ。

ある識者が、遭難事故などで「心肺停止」と報じても、ほぼ死亡と同じだから、家族に期待を抱かせないよう、表現を一考できないかという意見があったが、やはり心肺停止は心肺停止としか言いようがない。

まとめ

「気を失う」や「失神」などには、命を脅かす場合には使わない。あくまで一時的なものである。

「意識不明」は、「心肺停止」や「死亡」に進むかもしれない状態である。

同じ意識を失うでもつまり、「気を失う」(気絶)と「失神」、「意識不明」と「心肺停止」は明らかに状態が異なる言葉である。

以上、気を失う(気絶)、失神、意識不明、心肺停止。いずれも普段から使う言葉だが、どれも声をかけても答えず意識がないときに用いる、でした。

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この記事を書いた者
草野直樹(かやのなおき)

自己肯定感も、自己意思決定能力も低かったのですが、昨今流行の家系図作りをしているうち、高祖叔父と“日本のケインズ”の接点を発見。仙台藩で和喜次時代のお世話役で姻戚関係も!?。もう30年早く知りたかったなあという思いはありますが、せめてこれからは一国民、一有権者の立場から、ケインズ系経済学支持者としての発言を自分の意志で行っていきます。

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