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ハゲにガンなし、白髪に卒中なし、その真相にアプローチする

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禿にがんなし、白髪に卒中なし、というをグーグルで検索すると、予想以上にいろいろなサイトが引っかかった。聞いたことあるだろうか。白髪の人には脳卒中はない。ハゲの人には癌がないという話だ。医療法人つくばセントラル病院公式サイトから引用しよう。

禿が好意的に受け止められることはほとんどない

ハゲにガンなし、白髪に卒中なしについて書かれている医療法人つくばセントラル病院公式サイトを見る。

ガンにはなりにくい(遠い)人となりやすい(近い)人がいます。体質といってよいかもしれません。
例えば男性よりも女性の方がガンになりにくい、ガンに遠いといわれます。ただ男性でもおつむの毛の薄い人は、ガンに遠いようです。「ハゲにガンなし、白髪に卒中なし」ということばがあります。かつてある大学医学部から、ハゲにガンが少ないという研究発表がされています。(中略)
したがって、若い時から頭の髪がうすくて(若ハゲ)、タバコを吸わず、果物、緑黄色野菜、とうふ、魚が好きな方は、確率的にもかなりガンになりにくい、そしてひいては長寿に向かっている、と言うことになると思います。(医療法人つくばセントラル病院公式サイトより)
「ロマンスグレー」はあっても「ロマンス禿」がないように、禿が好意的に受け止められることはほとんどない。

毎朝鏡の前でため息をついている禿頭諸氏にとって、昔から言われる「禿にがんなし」はせめてもの救いと言えるが、では「禿にがんなし」説に医学的根拠はあるか。

久留米大脇坂外科の助手だった柿添建二氏が胃がん患者の髪の毛を調べたところ、禿の割合が4.6%と少なかったという調査結果が有名だが、これは「A型に政治家が多い」という「調査」と基本的には同じで、たまたまそうであったというだけで、直接の契機性や因果関係と見なすには無理があるだろう。

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リスクが高くなる年齢層を対象に言い直し

では「禿にがんなし」とセットで語られる「白髪に卒中なし」はどうか。

禿の原因のひとつとされる男性ホルモンは、酵素の働きでDHT(デヒドロテストステロン)というホルモンとなり、これが額や頭の頂上の毛嚢に作用して脱毛を引き起こすといわれる。

一方、女性ホルモンのエストロゲンは毛髪を発達させ、毛髪の成長期を持続させるという。女性が男性よりも長く髪の毛を伸ばすことができるのは、エストロゲンのおかげということか。

このエストロゲンはコレステロールを抑制する働きもあり、一般的に女性が男性に比べて動脈硬化の割合が少なく、心筋梗塞などの生活習慣病にかかりにくいと言われるのもそのためという。

つまり、禿げていない人は禿げている人に比べると女性ホルモンが多いため、その働きで脳卒中を引き起こす可能性が低いということになる。

ただ、これは禿げているかどうかで女性ホルモンの多少を推し量っているだけだから、その髪が白髪である必要はない。

白髪の原因は髪の毛に色をつけるメラニン色素が作られなくなってしまうためで、それは加齢によるものが大きいからだ。

ということは、「白髪に卒中なし」は「髪のある人に卒中なし」と言い換えられる。

つまり、禿が加齢とともに進行するものであることと、高齢になるにしたがって脳卒中を起こしやすくなることから、要は、年を取ると卒中のリスクが高くなる、という当たり、前の話を卒中リスクが高くなる年齢層を対象に言い直しただけ、ということかもしれない。

エラスチン華
エラスチン華

この記事を書いた者
草野直樹(かやのなおき)

自己肯定感も、自己意思決定能力も低かったのですが、昨今流行の家系図作りをしているうち、高祖叔父と“日本のケインズ”の接点を発見。仙台藩で和喜次時代のお世話役で姻戚関係も!?。もう30年早く知りたかったなあという思いはありますが、せめてこれからは一国民、一有権者の立場から、ケインズ系経済学支持者としての発言を自分の意志で行っていきます。

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