稲庭うどん無限堂(秋田県湯沢市)は300余年の伝承技『手綯製法』でなめらかな喉ごしと独特のコシが上品で繊細な逸品

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稲庭うどん無限堂(秋田県湯沢市)は300余年の伝承技『手綯製法』でなめらかな喉ごしと独特のコシが上品で繊細な逸品

稲庭うどん無限堂(秋田県湯沢市)は300余年の伝承技『手綯製法』でなめらかな喉ごしと独特のコシが上品で繊細な逸品です。平べったい形状で麺は気泡により中空になっていて滑らかな食感が得られます。そこで、稲庭饂飩を家庭でいただいたみました。

稲庭うどんとはなんだ

日本三大うどんのひとつ

稲庭うどん。よく聞く名前ですが、日本三大銘うどんとして知られています。

もっとも、その「三大うどん」には諸説あり、香川県の讃岐うどん、秋田県の稲庭うどんまでは決定なのですが、残りのひとつをめぐって、長崎県の五島うどんと、群馬県の水沢うどんが競っているのです。

さらに、富山県の氷見(ひみ)うどんまで含めて、五大うどんという言い方もあるそうです。

「うどんのうた」による、全国各県に名物うどんです。

青森……むぎかっけ
秋田……稲庭うどん
山形……ひっぱりうどん
栃木……耳うどん
群馬……ひもかわうどん
東京……武蔵野うどん
山梨……ほうとう
愛知……きしめん
石川……百万石うどん
三重……伊勢うどん
大阪……かすうどん
京都……京うどん
徳島……鳴ちゅるうどん
福岡……かしわうどん

等々……。

ここに出てきているように、稲庭饂飩とは、具体的には秋田の名物うどんです。

無限堂の公式サイトによると、その製造方法が確立されたのは350余年前の寛文五年(1665)だそうです。

秋田県南部の稲庭町は、清冽な水に恵まれた良質な小麦の産地だったので、そこに着目した藩主が村人たちに命じて、うどんを作らせたのが始まりといいます。

明治に入ってからは、厳選された材料と熟練の技で作られる稲庭うどんが超高級品として、当時の宮内省に上納されていたそうです。

稲庭うどんの特徴は、小麦粉、塩、打ち粉、でんぷんなどを使用した、手延べ製法による干しうどんです。

手延べ製法とは

うどんの作り方は、機械麺、手打ち麺、手延べ麺の3種類があります。

機械麺は、文字通り機会で押圧して平べったくして線切りにします。

手打ち麺は、生地を手で伸ばして麺棒で平べったくして、それをたたんで包丁を入れていという押圧して平板状にし線切りする方法です。

では手延べはというと、小麦粉と食塩と水とを練り込み、食用植物油でねじりをかけながら引き伸ばしと熟成を何度も繰り返し、乾燥させて作ります。

手打ちと違うのは、生地をねじりながら編み込むように延ばしていくことです。

途中で切らず、何度も熟成させるところがキモです。

平べったい形状で、ねじることで麺は気泡により中空になっていて、そのため滑らかな食感が得られるのです。

そして無限堂の稲庭うどん

無限堂とは、秋田県湯沢市という、まさに稲庭うどんの本場にあります。

無限堂の稲庭うどん

公式サイトにもこう記載されています。

無限堂の稲庭うどんは、300余年の伝承の技、「手綯製法」により産みだされ、なめらかな喉ごしと独特のコシを持つ上品で繊細な逸品です。技術と伝統を継承するとともに業界初の冷凍稲庭うどんを開発するなど常に新たな挑戦をしております。

また、無限堂の公式サイトによると、無限堂という名の由来は、設立者に守護神として龍神社があり、この龍神さんを無限白龍神と称しているからだそうです。

いただいてみました

稲庭うどん無限堂のうどんをゆでてみました。

稲庭うどん無限堂のうどん

つゆは市販のめんつゆです。

ほうれんそうと揚げを入れました。

稲庭うどん無限堂のうどん

うどんというよりそうめんに近いかもしれません。

口当たりものどごしもよく、おいしくいただきました。

天かすが入るとよかったのですが、うどんのプレーンな味わいを楽しめました。

「たぬき」といえば「そば」か「うどん」か

「たぬき」の由来

ところで、うどんにつきものの天かすですが、なぜ「たぬき」というのかご存じですか。

「天ぷらうどん」なら、天ぷらをのせたうどんです。そのままです。

「きつね」も何となくわかりますけど、タヌキと天かすって結びつきませんよね。

たぬきの色と天かすの色は違いますし、たぬきが天かすを好物にしているという話も聞いたことがありません。

実は、狸だから「たぬき」ということではありません。

天かすということは、天ぷらのタネが入っていないもの、つまりタネ抜き。

そこで、「たぬき」は「たねぬき」が語源というわけです。

さらにややこしい「たぬき」

といっても、大阪の人はピンとこないかもしれません。

今のは関東の話です。

大阪では、たぬきは「油揚げ」を指すのです。

さらに京都では、油揚げのあんかけ入りが「たぬき」と呼ばれます。

そもそも天かすは、ネギと同じで特別な具材ではなく、本来のってあたりまえという地域もあります。

それは東京でもそうですね。

かけそばやかけうどんがなく、もっともシンプルなメニューが「たぬき」であったり、天かすは自由に入れ放題というお店があったりします。

いずれにしても、関東にとっての「たぬき」が、大阪にとっての「きつね」ということになります。

たぬきといえばやはりそばか

ところで、「たぬき」というと、たぬきそばでしょうか、たぬきうどんでしょうか。

大阪では、たぬきうどん自体が存在しないとか。

関東ではどちらもありますが、やっぱりたぬき「そば」でしょうか。

最近は『ゆで太郎』のように、そばだけでうどんをやらないチェーン店が売上を伸ばしているように、そばが主流ですね。

ゆで太郎久が原店(大田区)のかきあげ丼セットは自店でそばをうちつゆを作り天ぷらを揚げているできたて低価格の提供
ゆで太郎といえば、1日に数回自家製そばをうち、そしてつゆを作り、低価格で提供しているそばの専門店です。単品のそば、セットメニュー、期間限定メニュー、さらにはデカ盛りなど柔軟メニューで対応です。今回は、かき揚げ丼セットをいただいてみました。

うどんは、煮込みや鍋の具材ということかもしれません。

たぬきうどんの県もある

うどん県を自他ともに認める香川県は、うどんだけが共通していて、あとは自分で好きな具材をいれるという方式を用いている店が多いですね。

ということは、香川県は「たぬきうどん」ということになります。

たぬきそばか、たぬきうどんかという問題は、そもそも何をもって「たぬき」というかによって変わってくるのかもしれませんが、いずれにしても地方によって違うということです。

稲庭うどん無限堂(秋田県湯沢市)のうどんを「たぬき」で召し上がってみませんか。

以上、稲庭うどん無限堂(秋田県湯沢市)は300余年の伝承技『手綯製法』でなめらかな喉ごしと独特のコシが上品で繊細な逸品、でした。

無限堂 稲庭饂飩 CT20 16-0518-041
無限堂 稲庭饂飩 CT20 16-0518-041

この記事を書いた者
草野直樹(かやのなおき)

自己肯定感も、自己意思決定能力も低かったのですが、昨今流行の家系図作りをしているうち、高祖叔父と“日本のケインズ”の接点を発見。仙台藩で和喜次時代のお世話役で姻戚関係も!?。もう30年早く知りたかったなあという思いはありますが、せめてこれからは一国民、一有権者の立場から、ケインズ系経済学支持者としての発言を自分の意志で行っていきます。

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