健康食品はがんを克服するのか。まあ常識的に見て「しない」と普通は回答するだろう。では、なぜそれでも抗がん健康食品は売れるのか。売る側のやり方が上手いこともあるし、買う側の価値観の問題もあるだろう。今回は立川談志と健康食品について書いてみた。
立川談志が「効いているのかなあ」
立川談志が「声門がんを克服していた」との記事が『日刊スポーツ』(2009年2月日付)出ている。
談志は昨年春から声が出にくく、かすれて聞き取りづらい状態が続いていた。9月にのどの組織の検査手術を受けたところ、このままだとがんになる可能性がある初期的な症状が見られ、投薬治療などを行った。その後、精密検査の結果、声門がんと診断されたという。1カ月半にわたり、毎週月曜から金曜まで都内の病院に通院しながら28回もの放射線治療を受けた。治療後の経過は順調で、声も以前のような張りを取り戻した。声門がんは喉頭がんの一種で、圧倒的に男性に多い。
転移のない段階で発覚することが多いので、一般に予後はよいとされている。
ちなみに、記事に「28回もの放射線治療」と書かれているが、これは2Gyずつ照射する1コースの治療であり、特別照射量が多い訳ではない。
このへんの表現は、軽視するのも過剰に恐怖を煽るような書き方も慎むべきだと思う。
ところで、立川談志は、幼なじみからある健康食品を勧められ、それを飲み続けて「効いているのかなあ」と言ったという話がある。
立川談志も毒舌を忘れたのか
「毒舌の談志」といわれているが、それにしては何とも素直というか単純な感想だ。
私生活のごく親しい人には違う面を見せるのか、命がかかって立川談志も毒舌を忘れたのか、その幼なじみが作った話なのか、真実は定かでない。
別に確認をとる気もないし(笑)
そのエピソードは、『健康情報・本当の話』(楽工社)に詳しい。
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