竹原慎二さんはかつて膀胱がんステージ4だったが、諦めずにセカンドオピニオンを行ったことが生還につながったと語っている。医学の力で回復したわけだが、その一方で自ら「医者を信用し過ぎて死にかけた」とも告白している。
がんといえば早期発見。
しかし、その発見すべき医療側のミスで発見が遅れたらどうしたらいいのだろうか。
竹原慎二さんは、がんの見落としでステージ4まで進んでしまったが、諦めずにセカンドオピニオンに活路を求めて、現在もYouTuberとして活躍しながら、がん闘病についても打ち明けている。
ステージ4とは、がんが最初に発生した部位(原発巣)を超えて、離れた場所にある臓器に転移(遠隔転移)している状態をいう。
つまり、それだけがん細胞が身体の広範囲に広がっているわけである。
そこから、どうやって活路を求めたかを見ていこう。
リンパ節にも転移したステージ4からの生還
竹原慎二さんといえば、元WBA世界ミドル級王者であり、現在はYouTuberとしても活躍中である。
その竹原慎二さんの話が、ネットでもしばしば取り沙汰される。
先日も、Facebookで2度も投稿が流れてきた。
おそらくは、膀胱がんで、リンパ節にも転移したステージ4からの生還を経験。
完治の目安である5年が経過したこともあるのかもしれない。
2016年6月20日放送の『あるある議事堂 週刊誌に負けるな!今田耕司が芸能人の整形・自宅の値段・大手術の真相 全部話させますSP』(テレビ朝日系)で、その体験を語り話題になった。
元世界チャンピオン・竹原慎二、膀胱がんで余命1年宣告「初めて女房の前で泣いた」#竹原慎二 #テレ朝POSThttps://t.co/2hhSZTyV6r
— テレ朝POST (@post_tvasahi) April 5, 2019
具体的には、自らの膀胱がんについて振り返り、「医者を信用し過ぎて死にかけた」と告白したのである。
「医者を信用し過ぎて死にかけた」
それによると、竹原慎二さんは、1日10回もの頻尿や、その際の痛み、熱さなどを自覚して受診。
最初は膀胱炎、2度目は前立腺肥大と診断された。
しかし、自覚症状がいつまでたってもおさまらなかったので、別の病院で調べたところ、最初の診察から1年後に、ステージ4(3と指摘する医学者もあり)の浸潤性勝胱がんと診断された。
具体的にはリンパ節への転移があり、「5年後の生存率40%以下」と言われたそうである。
「医者を信用し過ぎて死にかけた」というのは、この誤診と診断の遅れを指している。
ただ、これだけだと、医師が悪い、という話で終わってしまう。
が、この後が大事である。
竹原慎二さんは、現在ジムを共同経営しているボクシング元2冠王者・畑山隆則さんとともに別の病院を探した。
そして、メディアでも名前が知れている、東大医学部付属病院放射線科准教授・中川恵一医師をセカンドオピニオンでたずね、抗がん剤治療と手術でがんから生還。
最近になって、ブログで闘病日記をスタートした。
ブログをスタートしたということは、病状も、本人の気持ちも、落ち着いた状態にある、ということである。
そして、現在は人気YouTuberでもある。
チャンネル内でも、自らの膀胱がん体験について語っている。
外科医→放射線科医→腫瘍内科医の順に相談するのがセオリー
網膜剥離以外は病気らしい病気をしたことがなかった竹原さん。そんな竹原さんが異変を感じたのは、2012年頃だったという。
2012年頃…😓
元世界チャンピオン・竹原慎二、膀胱がんで余命1年宣告「初めて女房の前で泣いた」(テレ朝POST) – Yahoo!ニュース https://t.co/qSMJlufmPA @YahooNewsTopics
— からなっとう💧 (@karanatt000) April 7, 2019
快方に向かい何よりであるが、ここでポイントになったのは、竹原慎二さんが中川恵一医師にセカンドオピニオンを受けたことである。
セカンドオピニオンというのは、今かかっている医師(主治医)以外に治療について意見を求める、文字通り「第2の意見」である。
なぜ、竹原慎二さんが、膀胱がんを見つけてくれた医師の治療をそのまま受けずに、中川恵一医師にも意見を求めたか。
当初本人は「免疫療法」を希望したものの、医師に否定されたそうである。
それが「樹状細胞ワクチン療法」のことなら、エビデンスが確立していないから、普通の医師なら誰でも勧めないと思う。
まあ、きっかけはともかくとして、セカンドオピニオンにたずねた中川恵一医師は、放射線医である。
これがよかった、と中川恵一医師は、自らが執筆する連載『Dr.中川のみんなで越えるがんの壁』(『日刊ゲンダイ』2016年7月2日付)で述べている。

『日刊ゲンダイ』2016年7月2日付
中川恵一医師曰く、医療機関は縦割りのため、膀胱がんは泌尿器科、肺がんは呼吸器科、胃がんや大腸がんは消化器科で最初に診断されると、セカンドオピニオンを同じ科の医師に持って行っても、結局同じ治療法しか出てこないという。
その点、放射線科医なら、すべてのがん治療に関わっているので、部位の専門医とは異なる治療の視点があり得るというのである。
がん治療先進国アメリカでは、外科医→放射線科医→腫瘍内科医の順に相談するのがセオリーとも書かれている。
「米国では、すべてのがん治療のうち6割が放射線ですが、日本はわずか3割。放射線で済むのに手術が行われているケースが少なくありません」と中川恵一医師は、がん治療の現状を指摘している。
診断されたら治療前に放射線医にセカンドオピニオン
もうひとつのポイントは、治療が始まる前にセカンドオピニオンを受けていること。
中川恵一医師は、「最初の診断から3カ月以内に受けるのが大切」と述べている。
がんは進行するから、状態も変わるし治療も遅れてしまいかねません。
そして、いったん治療が始まってしまうと変更は難しいから、セカンドオピニオンは治療前に行わなければならないというわけである。
セカンドオピニオンの重要性と2つのポイント。
覚えておきたい。
以上、竹原慎二さんはかつて膀胱がんステージ4でしたが、諦めずにセカンドオピニオンを行ったことが生還につながったと語っている、でした。
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