free web hit counter

食品には「賞味期限」があるが、それを1日でも過ぎたら食べないかといったらそのようなことはない。ではホントの「消費期限」は?

この記事は約6分で読めます。

食品には「賞味期限」があるが、それを1日でも過ぎたら食べないかといったらそのようなことはない。ではホントの「消費期限」は?

食品には「賞味期限」があるが、それを1日でも過ぎたら食べないかといったらそのようなことはない。ではホントの「消費期限」はいったいどうなっているのか。そもそも食品には、「賞味期限」と「消費期限」を表示するものがあるが、その違いとは何か。

賞味期限と消費期限は、製品の品質や安全性に関する指標であり、それぞれ異なる意味を持つ。

【賞味期限】
製品の賞味期限とは、その製品が最も美味しく食べられる期間を示すものだ。

つまり、この期限までに食べると、味や香り、食感などが最も良い状態で食べることができる。

賞味期限が切れても、特に臭いや異常がなければ、安全に食べることができる。

ただし、賞味期限が切れた製品を食べた場合、製品の品質が低下している可能性があり、味や香り、食感が劣化していることがある。

【消費期限】
一方、消費期限とは、その製品が安全に食べることができる期限を示す。

つまり、この期限を過ぎた製品は、食べると健康に害を及ぼす可能性があるため、食べることはできない。

消費期限は、特に生鮮食品や加工食品など、細菌やカビが繁殖しやすい食品に設定される。

消費期限を過ぎた製品を食べると、食中毒やアレルギー反応、消化器系の不調などの健康被害を引き起こす可能性がある。

消費期限が切れた製品は、直ちに廃棄することが必要だ。

【まとめ】
賞味期限と消費期限は、製品の品質や安全性を示す指標だが、それぞれ異なる意味を持っている。

賞味期限は、美味しさや品質の保証期限であり、期限を過ぎても安全に食べることができるが、味や香り、食感が劣化する可能性がある。

一方、消費期限は、安全性の保証期限であり、期限を過ぎた場合は健康被害を引き起こす可能性があるため、食べることはできない。

製品の賞味期限と消費期限を確認し、適切な保存方法を守ることで、安全かつ美味しい食品を摂取しよう。

ということをお含みおきの上、以下をお読みいただきたい。

賞味期限と消費期限の違い

今回は、スケプティクスの立場から、「賞味期限」の「消費期限」について考えてみよう、という話である。

私たちが購入する食品は、食品衛生法により、「消費期限」と「賞味期限」が設定されている。

品質が急速に劣化しやすい食品(概ね5日以内)では、変質など品質の劣化に伴う衛生上の危害が発生する恐れがないと認められる期限を「消費期限」として表示。

また、品質の劣化が緩やかな食品では、品質が十分に保たれていると認められる期限を「賞味期限」と表示するようになっている。

具体的に、どのようなものが「消費期限」、または「賞味期限」にあたるのか。

弁当やデザート、パンなどは「消費期限」

関係企業に伺ったところ、弁当やデザート、パンなどは「消費期限」を採用しているという。

消費期限となると、「日」どころか、「調理を行ってから2時間以内」(ほっかほか亭)と、時刻単位で「絶対厳守」すべき期限を区切ってくる。

「私どもの期限表示は、製造日から5日以内の製品に『消費期限』、6日以上の製品に『賞味期限』と表示」(Pasco)と、同じパンでも商品によって分けている所もあった。

常温で保存できる食品は賞味期限

一方、賞味期限は、「カップラーメンや缶詰、おかし、常温で保存できる魚肉ソーセージなどに記載している」(セブンイレブン)という。賞味期限を1~2日過ぎたからといってすぐに悪くなるものではないが、それを過ぎると徐々に味は落ちていくという。

では、安全性はどうか。

つまり、賞味期限をどのくらい過ぎてもその食品は食べられるのだろうか。

「製造日から6日期限のものと数ヶ月期限のものでは明らかに劣化速度に差が有り、保管状況による影響も受けるので一概に何日なら過ぎても良いとはいえない」(木村屋総本店)というのはもっともな話だ。

そこで、賞味期限の設定の仕方を伺った。

賞味期限の設定の仕方

乳製品会社の森永乳業では、「賞味期限を設定する場合、1.5倍の日数でテストをしている」としている。

つまり、2週間の賞味期限を設定している商品の場合、3週間問題がないことを確認しているそうである。

「ただし、保存状態がよい環境でのテストのため、家庭では1.1?1.2倍程度の日数オーバーで考えておけばよい」という。

それで計算してみると、たとえば牛乳なら、ESL製法(貯蔵期間延長処理)を施していないものは賞味期限が8日として1~2日過ぎたぐらいまではOK。

ESL製法を施したものなら、賞味期限が14~15日として2~3日大丈夫ということになる。

同様に、ヨーグルトなら2~3日、要冷蔵で70日間の賞味期限のロングライフプリンなら2~3週間、1年半(18ヶ月)の賞味期限がある粉ミルク(スキムミルク、クリープなど)なら1ヶ月は過ぎても、捨てずに摂取できそうである。

日本即席食品工業協会でも、即席麺の多くは製造後5~6ヶ月の表示が行われているが、実際には8~10ヶ月間保存しても食べられるというテスト結果を得ているという。

もちろん、「よりおいしく召し上がっていただくためには、なるべく期間内にお召し上がりになるようお勧め致します」とのことだ。

賞味期限1.1~1.2倍程度の日数オーバーぐらいはいいか

『本当にコワい? 食べものの正体』(中川基著、すばる舎)では、賞味期限と消費期限について、こうまとめている。

消費期限と賞味期限。 どちらも同じ言葉のように思えますが、食品衛生法で運用法が異なっています。
まず消費期限は、 弁当、精肉、 生菓子、 生麺類、パン等、 製造日を含めて5日以内には悪くなってしまう食品に印刷されるものです。
「製造者が定めた保存方法で、 かつパッケージを開けていない状態で、その期限以内に食べる限りでは、安全においしくいただくことができます」 という意味です。
当然猶予期間は設けてあり、 消費期限を 1分1秒越えた時点で急激に腐り出すわけではありません (猶予期間は食品によってまちまちです)。
一方の賞味期限というのは、インスタント麺やスナック菓子、 レトルト食品などにつけられるもので、 法的には 「定められた保存方法である限り、期待される品質が十分のもの。 ただし該当期間を超えた場合であっても、これらの品質が保持されていることがあるもの」 というただし書きがついています。
要するに、「いついつの期限までは保証しますが、 当面の間、食べる分には特に問題はないですよ」 というゆるめの品質保証となっています。

いろいろな企業に聞いた、筆者の結論だ。

乳製品に限らず、「賞味期限1.1~1.2倍程度の日数オーバー」で見ておくのが無難ではないだろうか。

ただし、誤解して欲しくないのは、理論上大丈夫であっても、それを企業が保証してくれるわけではないということだ。

企業が保証するのは、あくまでも「賞味期限」の日付までである。

期限後の商品を摂取したことによる不測の事態については、すべて自己責任である。その点は絶対に間違えないで欲しい。

以上、食品には「賞味期限」があるが、それを1日でも過ぎたら食べないかといったらそのようなことはない。ではホントの「消費期限」は?でした。

本当にコワい? 食べものの正体 - 中川 基
本当にコワい? 食べものの正体 – 中川 基

この記事を書いた者
草野直樹(かやのなおき)

自己肯定感も、自己意思決定能力も低かったのですが、昨今流行の家系図作りをしているうち、高祖叔父と“日本のケインズ”の接点を発見。仙台藩で和喜次時代のお世話役で姻戚関係も!?。もう30年早く知りたかったなあという思いはありますが、せめてこれからは一国民、一有権者の立場から、ケインズ系経済学支持者としての発言を自分の意志で行っていきます。

草野直樹(かやのなおき)をフォローする
スケプティクス
トレンド雑談

コメント