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『としごろ』(1973年、松竹)は森昌子、山口百恵、石川さゆりの“ホリプロ三人娘”の格差出演が今も話題になっている件

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『としごろ』(1973年、松竹)は森昌子、山口百恵、石川さゆりの“ホリプロ三人娘”の格差出演が今も話題になっている件

『としごろ』(1973年、松竹)は、ホリプロの中心タレントになりつつあった和田アキ子と、“ホリプロ三人娘”の中では、新人賞をとったばかりの森昌子が重要な役で出演しています。しかし、残る山口百恵は脇役。石川さゆりは不可解な出演でした。

なお、今や伝説の人になってしまった『おれは男だ!』の主人公・小林弘二(森田健作)の妹役を演じた、松本うたかが出演しています。

森昌子、桜田淳子、山口百恵といえば“花の中三トリオ”ですが、実は、森昌子、山口百恵、石川さゆりで“ホリプロ三人娘”という呼び方もあったことはあまり知られていません。

それは、“花の中三トリオ”というユニットを大切にしただけでなく、そもそも当初は、石川さゆりに疑問符が生じるような扱いがあったのです。

たとえば、今回ご紹介する『としごろ』(1973年、松竹)がそうです。

としごろ

映画の舞台は、いかにも1970年代です。

京浜工業地帯の中核とも言える、横浜市鶴見です。

「小野町商店街」と劇中に出てくるのですが、京急バスが走っているところを見ると、神奈川県横浜市鶴見区小野町ではないかと思われます。

鶴見の中学の、中学女子バレー部の部員たちの生活を描いています。

森昌子は、鶴見の中学で山口百恵の1年先輩です。

森昌子

しかし、卒業後は高校に進まず、実業団のある大きな会社にも入らず、地元の板金工場で働きます。

めぐまれないほしのもとでも、ふてくされず明るく暮らすキャラクターで、持ち歌も劇中で3曲も披露しています。

前年、『せんせい』が大ヒットし、第14回日本レコード大賞・新人賞、第3回日本歌謡大賞・放送音楽新人賞を受賞していたので、やはり森昌子が物語の中心だったのです。

まあ、これは森昌子らしい、ありがちな設定です。

山口百恵は、ホテルの支配人の兄(東八郎)をもち、中学女子バレー部の部員たちを招待して食事会を開いてします。

山口百恵

うーん、青い性典路線や、後の横須賀突っ張り路線では、見せたことのなかった「普通の女の子」ぶり。

山口百恵としてのイメージもあったでしょうが、本当はこういうキャラクターの作品をもう少し見たかったですね。

でもまあ、ここまではいいでしょう。

森昌子、山口百恵と比べて……

しかし、問題は石川さゆりです。

石川さゆり

やはり、同じ中学のバレー部員の、しかもキャプテンなのですが、何と街のチンピラに因縁をつけられて、衣服を脱がされ暴行されてしまいます。

下着姿から裸体にされます。

しかも、その結果、妊娠。世を儚み、勉強勉強と追い詰められていた同級生の秀才と心中してしまうのです。

明るく頑張る森昌子、お嬢さん然とした山口百恵に比べて、大変な違いです。

これは、演歌歌手として売り出すために、あえて薄幸な役にしたのでしょうか。

ファンの間でも、50年近くたっているのに、いまだに解決していない謎です。

なお、『としごろ』には、 西城秀樹や堺正章などホリプロ以外の歌手も出演していました。

『おれは男だ!』の主人公・小林弘二(森田健作)の妹役を演じた、松本うたかも出演しています。

以上、『としごろ』(1973年、松竹)は森昌子、山口百恵、石川さゆりの“ホリプロ三人娘”の格差出演が今も話題になっている件、でした。

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この記事を書いた者
草野直樹(かやのなおき)

自己肯定感も、自己意思決定能力も低かったのですが、昨今流行の家系図作りをしているうち、高祖叔父と“日本のケインズ”の接点を発見。仙台藩で和喜次時代のお世話役で姻戚関係も!?。もう30年早く知りたかったなあという思いはありますが、せめてこれからは一国民、一有権者の立場から、ケインズ系経済学支持者としての発言を自分の意志で行っていきます。

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