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血液型性格判断に科学的根拠があるかどうかについては心理学など特定の学問分野がその不健全さを示す研究結果報告済み

血液型性格判断に科学的根拠があるかどうかについては心理学など特定の学問分野がその不健全さを示す研究結果報告済み

血液型性格判断に科学的根拠はあるのかどうか、という問題については、ここまでエスカレートした「症候群」をそのまま傍観していいわけはなく、心理学など血液型性格判断に関わる特定の学問分野は、その不健全さを示す研究結果を発表している。

毎年のように学会でも取り上げられていた

大村正男さん

血液型診断が科学的に証明できるものか、もしくはそれが私たちの対人観や社会にどんな影響を与えているかという研究は、84年に日本大の大村正男教授(心理学)の「『血液型性格学』は信用できるか」をはじめとして、ここ毎年のように学会でも取り上げられていた。

詫摩武俊さんと松井豊さん

たとえば東京国際大教授の詫摩武俊さんと聖心女子大助教授の松井豊さんは、教え子の女子大生318名を対象にした調査で、AB型を「隣には住みたくない」「結婚したくない」タイプと考える割合が多く出たことを紹介している。「血液型ステレオタイプについて」という有名な研究論文だ(85年)。

既存の血液型診断は、AB型についてもっとも芳しくない見立てを表明していることが原因のようだ。

たとえばA型とB型の要素が入っているから「二重人格」であるとか……。

芳しくない所見を先入観として持ってしまう対人観の弊害が明らかになっているのだ。

この調査を行った頃、松井豊さんは「70年代の(血液型性格判断)ブームで接した人が子育てをする時期」に入ったので心配していた。

前回ご紹介した保育園が保護者に「好評」というのが事実なら、松井豊さんの心配はまさに現実のものといえるわけだ。困ったものである。

坂元章さん

お茶の水女子大講師の坂元章さんらも、自分の血液型の所見を聞かされると、その人は歳とともに次第にその所見に実際の性格が重なってくるという研究結果を発表している(「ABO式血液型ステレオタイプによる選択的知覚ーいわゆる『血液型性格判断』を否定する」)。

つまり、巷間いわれている「×型は○○だ」という血液型ごとの所見を自分の血液型や性格に当てはめ、それに自分の方が近づいて来るということだ。もしくは、近づいているんだという自己暗示をかけているということだ。何ともアブナイ「マニュアル人間」である。

佐藤達哉さん、宮崎さおりさん、渡邊芳之さん

また東京都立大の佐藤達哉さん、宮崎さおりさん、渡邊芳之さんは、これまた有名な研究「ステレオタイプから偏見へ」という論文を発表した(91年)。そこでは学生197名に血液型イメージを書いてもらい、そこから得られた270余りの表現項目を血液型関連イメージであることを伏せ、それを今度は別の子供に見せ、それが「社会的に望ましい特徴かどうか」を点の低い順に五段階評価で調べたというものだ。

その結果、O型は「望ましい」が、やはりAB型はここでも分が悪くなった。佐藤さんは「血液型性格判断の一番の問題は、単なる性格類型を離れて、少数差別的な内容になることです」と語っている。社会的な差別現象を温存・助長する、人間個々の対人観の歪みがわかる。

血液型による人間のレッテル貼りが横行してしまう

実は血液型診断を表明している人の中には、過去にも現在にも「犯罪者はO型に多い」などという剣呑な所見をばらまいている人もいる。

そうしたものを先入観としてもったり、教育や人事にもちこまれたらどうなるのか。血液型による人間のレッテル貼りが横行して、とんでもない世の中になってしまう。

もちろん、血液型という血液分類そのものに問題があるわけではない。血液型というのは、実は近代医学の発展に道を開くエポックメーキングな発見である。

そうした英知に、歪んだ利用を試みたことが現在の血液型症候群につながっているのだ。

以上、血液型性格判断に科学的根拠があるかどうかについては心理学など特定の学問分野がその不健全さを示す研究結果報告済み、でした。

血液型性格判断のウソ・ホント (講座・超常現象を科学する)
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