あからさまに「一才児はイヤだ」
血液型性格判断には困ったものである。
血液型による性格診断に科学的根拠はない。にもかかわらず、人格形成の途上にある保育園で、血液型を持ち込んだカリキュラムがあると報じられたのは20年も前の話だ。
血液型による性格診断に科学的根拠はない。にもかかわらず、人格形成の途上にある保育園で、血液型を持ち込んだカリキュラムがあると報じられたのは20年も前の話だ。
「埼玉県行田市の太井保育園では、うさぎ(A型)、ラッコ(O型)、コアラ(B、AB型)の保育室に分けて、平均台、積み木、紙芝居など、別メニューの保育を行っているといいます。吉田紀子園長はその採用についてこう説明しています。「違った年齢の子供同士の交流をとり入れたタテワリ保育を進める過程でクラス分けをどうするか、たとえば保母さんにしても、私は可愛い子をとるとか一才児はイヤだとか、いろいろな問題があるわけなんです。」(「女性自身」九〇年五月八、一五日号)。
それをクリアにするために血液型を使っているというが、それにしてもこの「問題」点、考えさせられるではないか。
まず、「一才児はイヤだ」などとあからさまに言う保母は、資格を返上して廃業すべきである。
偏差値50以下の生徒は教えたくないという教師、病気のある人は入院させたくないという医師や看護師。
もし、そういう人がいたらどうだろう。
あんたら、自分の職業のレーゾンデートルわかってる? そういいたくなるだろう。
この保母の言い草がそれにあたるのだ。
そして、そうした事実を園長も平然と口にできるということ自体、クラス分け以前にその保母の資質や園の体質に私は大いなる疑問が湧いて来る。
埼玉県行田市の太井保育園は、今もこんなことをやっているのだろうか。
もっともこのクラス分けについては、「父母の方にも、こうした園児の性格に合わせた保育は評判が悪くありません」(吉田久七理事長「週刊朝日」九〇年一二月一四日)と言う声もある。
子供の数が減りつつあり、無抽選で公立幼稚園にも入園できる現在、子供の父母がわざわざこの幼稚園を選ぶところからすると、まんざら園に対するおべんちゃらや強がりとも言えない。
自分のビジョンを自ら打ち立てることなく、また子供の可能性を自らの眼力で見ることもサボり、ひたすら血液型別の「子育て」に委ねる親がいるのかと思うとゾッとする。
バカ親が子供をだめにするのだ。
こうした「保育」は、すでにこの当時、血液型別保育をすすめる書物などが巷間に多数出回っていたことの証明といえるが、区別保育による具体的な「教育的成果」は、園側からも親の側からも明快な回答が出てこない。
それをクリアにするために血液型を使っているというが、それにしてもこの「問題」点、考えさせられるではないか。
まず、「一才児はイヤだ」などとあからさまに言う保母は、資格を返上して廃業すべきである。
偏差値50以下の生徒は教えたくないという教師、病気のある人は入院させたくないという医師や看護師。
もし、そういう人がいたらどうだろう。
あんたら、自分の職業のレーゾンデートルわかってる? そういいたくなるだろう。
この保母の言い草がそれにあたるのだ。
そして、そうした事実を園長も平然と口にできるということ自体、クラス分け以前にその保母の資質や園の体質に私は大いなる疑問が湧いて来る。
埼玉県行田市の太井保育園は、今もこんなことをやっているのだろうか。
もっともこのクラス分けについては、「父母の方にも、こうした園児の性格に合わせた保育は評判が悪くありません」(吉田久七理事長「週刊朝日」九〇年一二月一四日)と言う声もある。
子供の数が減りつつあり、無抽選で公立幼稚園にも入園できる現在、子供の父母がわざわざこの幼稚園を選ぶところからすると、まんざら園に対するおべんちゃらや強がりとも言えない。
自分のビジョンを自ら打ち立てることなく、また子供の可能性を自らの眼力で見ることもサボり、ひたすら血液型別の「子育て」に委ねる親がいるのかと思うとゾッとする。
バカ親が子供をだめにするのだ。
こうした「保育」は、すでにこの当時、血液型別保育をすすめる書物などが巷間に多数出回っていたことの証明といえるが、区別保育による具体的な「教育的成果」は、園側からも親の側からも明快な回答が出てこない。