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東日本大震災の掛け声、隗より始めよ

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東日本大震災の掛け声、隗より始めよ

東日本大震災は国内観測史上、過去最大のマグニチュード9.0を記録した。死者、行方不明者の数は日ごとに増えている。そのショッキングな光景から、やれ、募金をする、やれ、ナニナニをしようという声が国民の間に上がっている。

村や町、さらには市全体が壊滅状態になっている映像がテレビで中継されていることに心を揺さぶられているのだろう。

その善意に水を差すつもりはないが、その前にスケプティクスに考えて気に入らないことを書いておこう。

パニックはすぐ買い占めにつながる

納豆やインスタントラーメンが完売

すでに前日あたりからそうなっていたが、米、インスタントラーメン、パン、納豆、牛乳などが、スーパーの棚からいっせいに消えた。

スーパーだけではない。

普段ならあまり買われている様子でもないディスカウントショップのそれらも綺麗に「完売」状態である。

筆者が住む地域(東京・城南地区)のスーパー「サミット」では普段、納豆は毎日売れ残り、その3分の1は賞味期限の関係から値引きを行っていた。

100円かそこらの納豆が、30円引き、50円引きで売られているのだから、スーパーにとってはあまり旨みのない商品だろう。

それでもそうやって売っていかなければならない程度の売れ行きだったのだ。

ところが、地震発生翌日には、すっかり棚が空になっている。

インスタントラーメンも、カップ、袋ともどもきれいに売れていた。

いったい、筆者の地域の人間は、いつから店を空っぽにするほど納豆やインスタントラーメン好きになったのか。

オイルショックを思い出す

筆者はすぐに、74年のオイルショックや93年の米不足を思い出した。

あのときは、もともとのモノも少ないのかもしれないが、買い占めや買いすぎに走った自分勝手な消費者のために、より混乱が大きくなった。

筆者の推理は当たっていたようで、翌日になってマスコミでも、各地のスーパーの一部品不足を批判的に話題にし始めた。

情けない話だと思う。

宮城や福島のような被害のど真ん中にある地域ならともかく、部屋のモノがちょっと散らばったぐらいの首都圏で、なぜそんな終戦後のドサクサのような、はしたない状態になってしまうのか。

善意の発揮どころを考えてほしい

入荷が少なくなるといっても、東北、北海道地域からだけで、日本全国が壊滅しているわけではない。

こういう時だからこそ、みんなが普段よりも少しだけ我慢することで、大変な時期を乗り越えられるのではないか。

それなのに、世間が困ろうが、自分だけは困りたくないと、みんなが買いすぎに走った結果が、突然の品不足ではないのか。

身に覚えのある方。

ブログやメルマガで地震情報のリライトを行って善意の自分に満足するのもいいだろう。

が、その前に、もっと基本的な所で自分の行動や心の居住まいに見直すべき点はないかどうか考えて欲しい。

報道写真全記録2011.3.11-4.11 東日本大震災
報道写真全記録2011.3.11-4.11 東日本大震災

この記事を書いた者
草野直樹(かやのなおき)

自己肯定感も、自己意思決定能力も低かったのですが、昨今流行の家系図作りをしているうち、高祖叔父と“日本のケインズ”の接点を発見。仙台藩で和喜次時代のお世話役で姻戚関係も!?。もう30年早く知りたかったなあという思いはありますが、せめてこれからは一国民、一有権者の立場から、ケインズ系経済学支持者としての発言を自分の意志で行っていきます。

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