Z世代と言われる、1990年代後半~2010年代前半にかけて生まれた、2026年時点で10代半ばから30歳手前までの世代の意識調査が話題

Z世代と言われる、1990年代後半~2010年代前半にかけて生まれた、2026年時点で10代半ばから30歳手前までの世代の意識調査が話題

Z世代と言われる、1990年代後半~2010年代前半にかけて生まれた、2026年時点で10代半ばから30歳手前までの世代の意識調査が話題です。彼らが言うには、「親ガチャで容姿・頭の良さ・運動神経がほぼ決まり、努力だけではどうにもならない、人生は運」というのです。

情報源は、テレビ朝日の『モーニングショー』です。

番組中のフリップには、

親ガチャで容姿・頭の良さ・運動神経がほぼ決まり、努力だけではどうにもならない、人生は運

と表示されています。

親ガチャは、以前も書きましたが、親が高学歴裕福等なら「当たり」、無学貧困等なら「はずれ」など、子にとっての親の値踏みを指します。

要するに、どんな親に生まれたかで自分の能力は決まってしまうから、頑張ったって仕方ないよ、という意見です。

人間の可能性は制約をバネル出来ることもある


どんな家庭で生まれたかとか、親や先祖の遺伝によってその人の能力や価値観が影響を受けることは、すでに多くの研究結果があります。

頭の良さ(知能・IQ)について……成人のIQの遺伝率は概ね50~80%(平均的に60%前後)と推定
容姿・運動神経について……身長などの身体的特徴は遺伝率が非常に高く(身長で約80%前後)、容姿の基盤となる部分も遺伝の影響が大きいとされます。筋力、柔軟性、跳躍力などの運動能力の遺伝率は概ね40~70%程度の研究が多く、スポーツ適性全体でも遺伝要因がかなりの部分を説明します。
親の環境(経済・教育・階級)の影響……内閣府の子どもの生活状況調査などで、貧困層の子どもは授業理解度や進学希望が明らかに低い傾向がデータで裏付けられています。※Grok(XのAI)より

人生に影響を与えるのは、自分の努力だけではない、というのは私もそのとおりだと思います。

ただ、以前も書いたように、それは100%ではなく、むしろそれとは反対の成長を遂げる場合もあります。

それはどう説明するのか。

私はその理由について、哲学者、アンリ・ベルクソンの説が「さすがノーベル賞をとっただけのことはある」と、腑に落ちたと書きました。

親ガチャの正体は「運」ではなく「エネルギー」?哲学者アンリ・ベルクソンから援用する、人生を切り拓く『生の躍動』の力
アンリ・ベルクソンという、ノーベル賞受賞者の哲学書『創造的進化』をご紹介します。ルネ・デカルトの分析論・心身二元論、フリードリヒ・ヘーゲルの弁証法、チャールズ・ダーウィンの進化論など、人・生物と物質と社会の成り立ちについては、科学的合理的な...

人間(子ども)は、あらかじめ予定されない到達点に向かって成長する能力をもっている(つまり無限の可能性がある)。大前提としてこれがあります。

ただし、物質の制約によって成長を妨げられたり、成長の方向が変わったりする。

「物質」とは、「悪い遺伝、毒親、家庭の貧困、悪い友人、事故や病気で体が不自由になる、加齢」等を指します。

広義の意味での「不運」でしょうね。

「物質」に負けずに成長するためには、本人の自由な思考とその実践(つまり努力)が必要になります。

その「思考」と「努力」次第では、逆に「物質」をバネにしてそこから人生を一発逆転で開花させることも出来るとベルクソンは言っているわけです。

仏教では、そこを「機縁」なんて言うんですけどね。

つまり結論は、遺伝や親の育て方は確かに重要だけれど、自分の人生がそこで決まるわけではなく、「成長」するための「思考」や「努力」こそが本質だということです。

「不運」は「人生の選択肢」


私もね、思うことはあります。

自分の親が、もうちょっと人格者で寿命が長くてお金持ちで、子どもに一切心配も迷惑もかけなかったら、人生変わっていたなと。

毒親育ちの人は、気の済むまで「親の棚卸し」をしたらいいと思います。

自分が、いかに不幸な「ほしのもと」かを知ることは大事だからです。

ただし、それだけでは人生変わりません。ただの愚痴です。

「棚卸し」の総括として、自分は親の何を引き継いではいけないのか、親という「物質」で不本意な方向に行ってしまったとして、ではそこから自己実現のためにはどういう方向を目指して何を努力すべきか、それは自分で考えて自分で努力することです。

どういう親であるかは、人生のスタート地点の有利不利には大きな影響がありますが、結局それに負けてしまうのも、それを克服したりバネにしたりするのも自分自身なんです。

だから、Z世代の「人生は運」という人生観は、半分は合ってるけど、自分の人生なのに、自分の進むべき道筋を考えたり努力したりすることと向き合ってない怠慢のそしりは免れないと思いますね。

みなさんなら、人生は「運」次第だというZ世代に、人生の先輩としてどんなアドバイスをされますか。

時間と自由 (岩波文庫 青 645-9) - アンリ・ベルクソン, 服部 紀
時間と自由 (岩波文庫 青 645-9) – アンリ・ベルクソン, 服部 紀

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