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アメリカ産牛由来食材を使っているファミリーレストランは?

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ファミリーレストラン
アメリカ産牛由来食材を使っているレトルトカレーについて前回調べてみた。大手については、とりあえず大きな不安を感じないで口にできるかもしれない。さて、今回はファミリーレストラン編。前回と同時期に調べた結果をご報告しよう。

2001年に起こったBSEパニックの頃、国産牛は世界で一番危険なもののように叩かれ、一方で外食産業はさかんに「安全な」アメリカ産使用であることをアピールした。

が、近年のアメリカ牛BSE発覚や、危険部位混入などのトラブルで事態は変わった。

では、外食産業はどうなったか。

それを確認したく、ファミリーレストランについて調べてみた。

「牛由来」を使うメニューは多岐に亘るが、
ファミリーレストラン主要13社(32店)に対して、
1.具材に使用する牛肉の産地
2.ビーフエキスの使用。使われている場合の産地

の2点について質問した。聞き取りを行ったメーカーは、以下の各社である。

ジョナサングループ(ジョナサン、ガスト、すかいらーく、バーミヤン、夢庵、藍屋、グラッチェガーデンズ、 Sガスト、ととやみち、エスバ)、ロイヤルホストグループ(ロイヤルホスト、てんや、シェーキーズ他)、セブン&アイ・フードシステムズ(デニーズ、ファミール、ファミールダイニング、芝のらーめん屋さん、パスタランテ、プレディ、そばうどん處七福弁天庵)、ビッグボーイジャパン(ヴィクトリアステーション、ミルキーウェイ、ビッグボーイ)、アンナミラーズ、サンデーサン、安楽亭、華屋与兵衛、神戸屋レストラン、ハングリータイガー、とんでん、さわやか本部、びっくりドンキー、

その結果は以下の通りである。

まず、牛肉については、オーストラリア産が11社、ニュージーランド産が6社、国産が5社、南米産、メキシコ産が1社、今回の眼目であるアメリカ産使用も2社あった。(複数国使用のメーカーもある)

前回のレトルトカレーと違い、ステーキやハンバーグなどを扱う外食産業は、使用する肉の量が多い。アメリカ産を使用しているのは、いずれもグループを抱える業界大手である。

「コストや安定的な供給を求める事情から、アメリカ産と縁を切るわけにはいかない」(アメリカ産使用の某社)という。ただし、同社は使用する牛肉には「証明書を求めている」としている。

次に、牛由来製品(エキス)については、国産が7社、オーストラリア産が7社、ニュージーランド産が5社、ブラジル産が3社、メーカー品使用が3社、アメリカ産、南米産が1社、不使用が1社だった。

牛脂由来のエキスを使っていたところが1社あったが、国産だった。(これも複数国使用のメーカーもある)

こちらも、アメリカ産牛の問題は、少なからず影響を与えているようだ。「2003年のBSE騒動の際、見直しを行ない、全て豚・鳥由来のものに変更」(華屋与兵衛)、「アメリカの問題を受けて、牛エキスはアメリカ産は使用しないことにしている」(とんでん)というところもある。

アメリカ産を使っている1社は、「問題になった業者とは無関係」としている。

「メーカー品」については、前回の「レトルトカレー」のときにご紹介したとおりだ。

ただ、どの店舗も価格の変動や商品の供給状態、メニューの変更などによって、「使用する食材の変更は随時行う」(S社)という。したがってこの産地も、今後変更する可能性もある。

いずれにしても、安全性に最大限の配慮をした上で、情報を公開して多様な価値観をもつ消費者が判断できるようにしてほしい。

最後に、やはり業界大手になりつつある某社だけが、今回の質問に対して全く返答してくれなかったことも付記しておく。

同社は、創業者が福祉や教育へも積極的に関わり、「地球上で一番たくさんの『ありがとう』を集めた会社になりたい」としているが、まずは本業の顧客に対する姿勢で「ありがとう」といわれる会社になっていただきたい。……って、どこだかわかるよね(笑)

この記事を書いた者
草野直樹(かやのなおき)

自己肯定感も、自己意思決定能力も低かったのですが、昨今流行の家系図作りをしているうち、高祖叔父と“日本のケインズ”の接点を発見。仙台藩で和喜次時代のお世話役で姻戚関係も!?。もう30年早く知りたかったなあという思いはありますが、せめてこれからは一国民、一有権者の立場から、ケインズ系経済学支持者としての発言を自分の意志で行っていきます。

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