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検察審査会が「非公開」を押し通す

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検察審査会
検察審査会の「非公開」の話である。「日刊ゲンダイ」といえば、民主党の政権交代を全面的に支持し、反小沢一郎と増税路線に舵を切った菅直人政権を徹底批判しているが、連載されている『小沢「強制起訴」の虚構』(20回)には、有田芳生参議院議員が登場した。ジャーナリストなら、政治とカネの問題を抱える小沢一郎を追求しろ、という声もある中で、有田芳生議員はこの問題をどう捉えたか。

「昨年の10月26日、私は参院の法務委員会で検察審査会の疑問点を質問しました。言っておきますが、私は小沢派でも管派でもない。ただ、検察審査会はどう考えても不透明なことが多すぎる。そこを検証しないまま、一政治家が強制起訴され、党内が対立するのは大変不幸なこと、あってはならないことだと思って疑問をぶつけてみたのです。しかし、ノレンに腕押しでした。疑問は何も解けず、さらに深みにはまったままです」(2月23日付)

政権交代を成し遂げた民主党の、当時の代表→代表代行だった小沢一郎議員を「被告」に追いやった検察審査会は正当性があるのか。これは、こと小沢問題だけに留まることではない。

考えてもみてほしい。検察が、罪人を作りたいが自分たちの力ではできなかった時、マスコミの援護射撃を使って素人に起訴するように言わせる。考えてみれば、こんな恐ろしい制度はないだろう。

「今でも私が言いたいのは2点です。ひとつは平均年齢のこと。小沢さんの事件では、昨年4月と10月に東京第5検察審が『起訴相当』の議決を出した。メンバーはそっくり入れ替わって、全国の有権者名簿から無作為に選んだ別々の11人が議決したことになっでいます。しかし、どっちも11人の平均年齢は34.55歳。だれが考えてもおかしい。知り合いの統計学者に聞いたら、あり得ないことだと言っていた。本当にメンバーは入れ替わったのか。本当に別々の11人が存在するのなら、その裏付けを知りたいと質問しましたが、何も明らかになりませんでした。もうひとつの疑問は、検察審でどんな議論をしたかという点です。すると、会議録はあるが、議事録はないという返答でした。別の検察審に関わった補助弁護士の方に聞いたら、驚いたことに、法律のシロウト11人を相手にしても議論が成り立たない、だから議事録は作りようがないと言っていた。それが本当なら、有権者から選ばれた11人は議論に加われず、供述調書を説明する特捜部検事や補助弁護士に言われるまま誘導され、議決してしまった危険がある。これは恐ろしい、ムチャクチャな話です。そうでないというのなら、第5検察害の事務局はせめて、こんな発言があったと議論の要旨くらい出す義務があるはずですが、いくら要求しても、ありません、分かりませんの一点張りなのです」

(審査員の)個人情報を保護するということと、「議論の要旨くらい出す」ことは両立できるはずである。にもかかわらずされていないし、されていないことに疑問や批判の声が、ブルジョアマスコミから上がらないのは何か意図があるのかと疑わざるを得ない。

その意味で、有田芳生議員の談話はもっともなものである。

にもかかわらず、たとえば花田紀凱氏などは、夕刊フジの連載で、小沢一郎攻撃の大合唱に参加しない有田芳生議員や「ヤワラちゃん」らを名指しで批判している。

「ヤワラちゃん」はともかくとして、有田芳生議員の談話に対してジャーナリストなら答えてみたらどうなのだ。

平野貞夫著の『日本一新~私たちの国が危ない!』にはこの件、有田芳生議員と同じ立場から疑問と批判が書かれている。

この記事を書いた者
草野直樹(かやのなおき)

自己肯定感も、自己意思決定能力も低かったのですが、昨今流行の家系図作りをしているうち、高祖叔父と“日本のケインズ”の接点を発見。仙台藩で和喜次時代のお世話役で姻戚関係も!?。もう30年早く知りたかったなあという思いはありますが、せめてこれからは一国民、一有権者の立場から、ケインズ系経済学支持者としての発言を自分の意志で行っていきます。

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