
認知症に影響を与えるという脳の老廃物(アミロイドβやタウタンパク質など)は、「横向き」で寝ることでリスクを下げられる可能性があるという研究報告が話題です。どうして、仰向けやうつぶせ寝ではだめなのでしょうか。今日はそれについてまとめてみます。
アミロイドβとタウタンパク質は、脳内に異常なゴミとして蓄積し、神経細胞を壊すタンパク質です。
認知症発症の20年以上前からアミロイドβが溜まり、その後にタウが広がって神経が死滅し、脳が縮むことで症状が現れるといわれています。
タウ(タウタンパク質)とは、脳の神経細胞の中にあって、細胞の骨組み(微小管)を安定させ、栄養や情報の通り道を支える大切なタンパク質です。
健康な脳では細胞をまっすぐ保つ役割をしていますが、異常が起きるともつれて固まり、神経を傷つけて死滅させるといわれています。
脳の老廃物であるアミロイドβは、睡眠中に洗い流されるといわれており、そのシステムは「グリンファティック系(Glymphatic System)」と呼ばれています。
ただし、脳の洗浄機能を高めるには、睡眠の際の「寝る姿勢」が大事だというのです。
臥位寝(横向き寝)がいいとする研究
認知症になりにくい「寝る姿勢」。世界の研究が明かした“最高の体の向き”とは?https://t.co/dJFDYF6B06
— ダイヤモンド・オンライン (@dol_editors) June 26, 2026
横向きで眠ることは、脳内の老廃物を排出するグリンパティック系の働きを活性化し、アミロイドβの蓄積を抑える効果が期待できるといいます。
仰向け・うつ伏せよりも「横向き(側臥位)」が良い
2015年にストーニーブルック大学等の研究チームが行った有名な実験では、「仰向け」や「うつ伏せ」に比べて、「横向き(側臥位)」で寝たときが最も効率的にアミロイドβ等の老廃物が排出されることが示されました。
では「右下」と「左下」のどちらが良いのか?
「右下」か「左下」かについては、科学的に完全に統一されたひとつの決定打があるわけではありません。
右下寝が優位とされる説(脳の静脈還流・心臓の負担)
内頸静脈の太さ
人間の多くは右側の内頸静脈の方が左側よりも太い(ドミナントである)傾向があります。右を下にして寝ることで右側の静脈がしっかり開き、脳からの血液や髄液のドレナージ(排出)が促進されやすいという仮説があります。
心臓への影響
心臓は体の中央よりやや左寄りに位置するため、右側を下(右側臥位)にすると心臓が圧迫されにくく、交感神経の緊張が和らいで自律神経が安定しやすいとされています。これが脳の微細な血流循環をサポートし、グリンファティック系の働きに良い影響を与えると考えられています。
左下寝が優位とされる説(消化器・胃酸逆流)
消化器系の構造(胃や食道の位置関係)から、逆流性食道炎の予防には「左下」が医学的に推奨されています。そのため、認知症予防以外の体調管理(消化・リンパ)の観点では「左下」をおすすめする医師・研究者も多く存在します。
現在の医学的な結論・解釈

左右の差よりも「横向き」であることが重要
脳科学・神経学の観点からは、「右下と左下の厳密な違い」よりも「仰向けやうつ伏せを避け、横向きで寝ること」自体がグリンファティック系を活性化させる主要要因であると考えられています。
自然な寝返りが一番
一晩中同じ向きに固定して寝ることは、特定の筋肉や骨盤への負担になります。睡眠中に適度に「右向き」「左向き」と寝返りを打つことで、脳や全身の血流・髄液循環が維持されます。
横向き寝の効果を最大限に引き出すポイント
ただ横を向くだけでなく、以下の習慣を組み合わせることでさらに予防効果が高まるそうです。
「深い睡眠(ノンレム睡眠)」の死守
脳の洗浄機能は、深い睡眠(ノンレム3期)の間に最も活発に働きます。日中の運動習慣はノンレム睡眠を引き延ばし、夜間のカフェイン制限やスマホのブルーライト遮断も質の高い深い睡眠をサポートします。
「糖」の過剰摂取を控える
どんなに良い姿勢で寝ていても、日中に糖を摂りすぎて高血糖状態(インスリン抵抗性)が続いていると、脳の掃除機能は正常に働かなくなってしまいます。糖に脳が毒されない(糖毒脳を防ぐ)食事の選択が大前提となります。
寝返りしやすい枕の選択
横向きで寝やすい姿勢をキープするために、固めの枕(ラテックスや形状記憶枕)や、抱き枕などを活用することも非常に有効です。
認知症対策として、これ以外にはマインドフルネスによる脳の鎮静や、微量のリチウム摂取、さらに、高血糖状態を防ぐための糖質制限が脳の自浄作用を支える土台となります。
これらの習慣を組み合わせることで、将来的な神経変性疾患から脳を守るための具体的な指針が示されています。
みなさんは、右側を下にして寝る(右向き寝)派ですか、左側を下にして寝る(左向き寝)派ですか、それとも仰向けですか。
私は右下のときが一番いいみたいです。
【出典】
認知症になりにくい「寝る姿勢」。世界の研究が明かした“最高の体の向き”とは?

仰向けで寝ると認知症リスクが上がる!?認知症予防に繋がる枕とは?

最新科学が教える、認知症から自分を守る新習慣


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