ジャニー喜多川の高齢化による後継者が数年来注目されているジャニーズ事務所。いろいろな候補者はいてもなかなか決め手がないところ、藤島ジュリーKこと藤島ジュリー景子と名指しする記事を書いたのが、『笑っていいとも』の「リニューアル」ではなく「打ち切り」をすっぱ抜いた『週刊実話』(12月1日号)だ。

ジャニーズ事務所といえば、今会長に(元)GMが物申して注目されている巨人軍を上回る年商(400億円)を誇る、偉大なる“個人商店”である。
もちろん「個人商店」というのは比喩だ。法人登記は行われているが、会社経営は現場のスカウト・育成がジャニー喜多川御大、経理や人事管理は副社長であるジャニー御大の実姉、メリー喜多川女史が担当する。

どちらも80歳を過ぎており、普通ならとっくに引退して悠々自適でもおかしくないが、この2人はいまだに“ジャニーズ帝国”を切り盛りしている。

同事務所は、まさに2人の一代芸で運営されてきた。いまだに、自他共に認める後継者がいないからである。

だが、さすがに最近は、ジャニー喜多川御大の「引退の花道」ともいえるべき動きが目立つ。

あれほど嫌がっていた素顔さらし。ジュニアの大量デビュー。所属タレントの海外進出促進。最近になって役者一本でグループ非所属の生田斗真や風間俊介のプッシュ、赤西仁や山下智久などグループ脱退者のソロ活動承認など、歌って踊る全員スター制のグループデビューを鉄則としていた同事務所としては大きな変化を感じる。

では、後継者のメドはついたのか。
それは、メリー女史の娘で、かつてはたのきんトリオとともに『3年B組金八先生』に出演。所属タレントの東山紀之との結婚も噂された藤島ジュリーKこと藤島ジュリー景子(ジャニーズ事務所代表取締役副社長と子会社のジエイ・ストーム代表取締役社長)というのだ。

同誌から該当の記述を引用しよう。

「ここにきてその名前が浮上したのは、11月に公開される『映画怪物くん』(大野智主演)、12月公開『源氏物語~千年の謎』(生田斗真主演)の製作者としてクレジットされているからだ。

『ジュリー氏はこれまで、表に出ることはほとんどなかった。だから映画のクレジットは、業界に向けて売り出している証拠だというのです。メリー女史もそれを許したのでしょう。そのため、ジャニー氏からジュリー氏へのバトンタッチは来年にも行われる、ともっぱらです』(事情通)」

今や、ジャニーズ事務所でいちばん勢いのある嵐と、俳優として頭角を現した生田斗真。その躍進とともに世襲の儀式を通過してしまおうというわけだ。

ただ、同誌は「メリー女史の信頼の厚い近藤真彦が、専務か副社長で経営陣に入るようである」とも記している。もしそうなれば、カリスマ社長による個人商店から幹部会による合議制に近くなるのかもしれない。

ジャニー姉弟だからとどまっていたタレントやスタッフは、それでまとまれるだろうか。

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  • 作者: 小菅 宏
  • 出版社/メーカー: 宝島社
  • 発売日: 2012/06/09
  • メディア: 新書