生田斗真の成功が大きい?

山下智久といえば、視聴率15%男といわれ、大ヒットこそないが、昨今の地上波ドラマ不振の中で手堅く数字を取れるタレントの一人に数えられている。その山下智久が、所属していたグループ・NEWSを脱退して以来初めての主演ドラマが決まったと話題になっている。
来年1月期のTBS系新ドラマ「最高の人生の終り方~エンディングプランナー~」(木曜・後9時)だ。演じる役は、父親を亡くして家業を継ぐ葬儀屋である。
NEWSのやめ方や、その後の妹のまずいフォローのため、どちらかといえば山下智久には批判的な意見が多く、中にはしばらく干されてしまうのではないか、という心配の声もあった。

しかし、『東京スポーツ』(10月20日付)によると、SMAPをブレイクさせた飯島三智女史が担当することになったので、干されるどころかハリウッド進出も狙っているという。

それにしても、これはジャニーズ事務所にとって大きな転換期を象徴する「人事」ではないだろうか。

昨今のジャニーズタレントがらみのニュースを追うと、いくつかの傾向が見て取れる。

ひとつは、グループにこだわらないタレントマネジメントである。

これはおそらく、生田斗真の成功が大きいと思うが、グループデビューをしていない風間俊介をプッシュしたり、赤西の独自活動を認めたりと、これまでのグループをアイデンティティとするマネジメントから少し例外が出始めている。

生田斗真が東京映画記者会(デイリースポーツなど在京スポーツ7紙で構成)制定の「第53回ブルーリボン賞」において、ジャニーズ事務所所属タレントとしては初めてブルーリボン賞(新人賞)受賞したのは記憶に新しい。

生田はグループデビューを経験せずに、同事務所では「ふんどしかつぎ」「二軍」にあたるジュニアを卒業。しかも現在は俳優一筋という異例の存在だ。

どうして異例かというと、ジャニー喜多川御大の方針はあくまで歌って踊れるタレントにある。そして、異なるタイプのタレント数名によって構成される「全員スター制」のグループデビューが基本になっている。ソロ活動は、グループに所属しながらのものなのだ。

今やタレントを束ねる立場の近藤真彦だって、正式なグループではないかもしれないが「たのきん」の一員であったし、今は事務所一の期待の新星、中山優馬もNYCという3人組でデビューさせた。ではなぜ「グループデビューが基本」なのか。」

ジャニーズ事務所はグループと相場が決まっていたが、今後はソロタレントも目が離せない。

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  • 作者: 小菅 宏
  • 出版社/メーカー: 宝島社
  • 発売日: 2012/06/09
  • メディア: 新書