なぜAKB48に?

中居正広が去る8月18日に39歳になったが、誕生日をAKB48に祝ってもらったことが話題になっている。SMAPのメンバーからも何もしてもらなかったという中居正広は、照れ屋なのか、何か特別な哲学でもあるのか、そうした行事を業界内の人と行いたがらない。それがなぜAKB48に?
『中居正広のSome girl’s SMAP』(9月3日放送)で、中居正広はこう説明している。

「『カミスン!』でもちょっと話しましたけど、収録が終わって、エレベーターに乗ろうかなっていうところの廊下で、そのときAKB48の方々が、『ビストロSMAP』に出たんですけど、その日の収録はビストロで終わって、僕、(撮影が)終わったら5分ぐらいでそこ出るんですけど、そしたら(彼女たちが)ワーッと来て、『すみません、誕生日(でしたよね)』みたいな。

『ああ、でも(お気遣いいただかなくても)大丈夫です』
『ちょっとまってください』
『いや、俺、もうそういうのは……』

廊下ですよ、フジテレビの。エレベーターが目の前にあったりして。

『俺、もう、ホント、そういうのは大丈夫ですから、すみません』みたいな。

それで、いつもニコニコしてる娘(笑)。そしたら、あと、『いってみヨーカドー』が『ちょっとまってください』って。それと、天気予報の娘が来て『ちょっと』みたいな。

『ケーキをもう、ケーキ用意したんです』

ケーキ用意されて、逃げるわけにいかないみたいな。それでも、ちょっと逃げようと思ってたもんね。

『大丈夫、おれ、ホント、ケーキとか大丈夫だから』って。

これは、俺が苦手な域に入ってくるぞ。これはまずいな。カメラも回っていなきゃ、スタッフもいなくてさ、その娘たちだけで来るのよ。

『いや、ぼく、ホント、大丈夫なんで』っていってたら
『ケーキが来ました!』って。

最初は『中居さん待って』、とか言ってたんだけど、いつの間にか『ちょっと、中居くん』とかなっちゃって(笑)。

『中居くん、ホラ。(ろうそくを)消して、消して』みたいな。
でも、ホント、嬉しかったんですけど」

自分の誕生日を、AKB48が強引に(?)祝ってくれたという話だ。

面白いのは、決してメンバーの個人名を挙げなかったこと。もちろん、勉強家で如才ない中居正広がAKB48のメンバーの名前を知らないはずがない。

自分の番組で、AKB総選挙において40位以内に入らなかった片山陽加、松原夏海、米沢瑠美の3人が出演したサイにも「順位は個性のひとつ」とメンバーにエールを送り、この日も『いつもニコニコ』『いってみヨーカドー』『天気予報の娘』など、もうマニアでなければ知りえない、本人を特定できるレベルで紹介までしている。

要するに、中居正広はAKB48に関心がないどころか、詳しいのだ。

では、なぜ個人名を挙げなかったのだろうか。

中居正広は、この後こういっている。

「やっぱね、人が多いってずるいよね。
一人じゃ、俺、絶対勝てるのに(笑)、勝てるよ全然。いいよ、大丈夫だ、みたいな。
それがワーッて来たらさ、勝てるわけないもん。
俺の声、誰も聞いてないもん。『ホントにいい』なんて声はかき消されちゃって、ワーッてなって」

これは、誕生日の出来事を言いながら、実は、『人海戦術にのっかるだけでは生き残れないぞ』と、彼女たちに芸能生活のアドバイスを送っている、というのは深読みしすぎだろうか。

中居正広もSMAPの一員だが、グループとしての仕事だけでなく、ピンでも業界有数のMCになった。

その彼の目からすると、AKB48の面々は、まだピンでは名前を呼ぶほどの格ではないということか。
近頃、人気停滞の声も聞くAKB48だが、中居正広の辛口エールに発奮することを期待したい。


SMAP 真のコトバ

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  • 作者: 永尾 愛幸
  • 出版社/メーカー: 太陽出版
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