落選やむなしのはずだった演歌歌手がセーフに

Kis-My-Ft2(ジャニーズ事務所)が、暴力団排除条例の「恩恵」でデビューの年にいきなり『紅白』に出場するかもしれない、という報道が一部にあった。だが、結局出場者は例年とそれほど変わりがない方向に落ち着きつつある。となると、だいたんな人選だからこそ実現するKis-My-Ft2の出場説も怪しくなってきた、という話だ。
暴力団排除条例の影響で、今年は演歌歌手が多数『紅白』に出場できず、そのため同番組は従来とは違った人選を行う。そのひとつは、暴力団とのつながりがないジャニーズタレントの枠拡大。しかも、出場者は若手からHey!Sey!JUMPやKis-My-Ft2を大胆に抜擢するといわれていた。

たとえば、『日刊ゲンダイ』(9月7日付)では、今年の『紅白』は放送時間が歴代最長タイの4時間25分と決まったが、暴力団排除条例にひっかかるかもしれない演歌歌手など一部の芸能人の出場を見合わせなければならないことから、ジャニーズ事務所の出場者を増やして「ジャニーズ祭り」というコーナーを計画していると書いている。

「もうひとつの目玉企画は“ジャニーズ祭り”。昨年は常連の『SMAP』『TOKIO』に加えて『嵐』『NYCboys』の2組が出場。“21年ぶりの大量参戦”と騒がれたが、今年はさらに増えそうだ。
『ジャニーズ事務所が暴力団と無縁というのが理由。Kis-My-Ft2、Hey!Sey!JUMP、KAT-TUNなどが初出場しそうです』」(芸能プロ)

もし、Kis-My-Ft2が選ばれれば、デビューの年にいきなり『紅白』出場という快挙となる。Hey!Sey!JUMPにしても、今年は森本龍太郎の不祥事があって意気消沈とならざるを得ないところ、出場が決まれば「おつりが来る厄落とし」となる。

だが、すでに落選やむなしのはずだった演歌歌手がセーフになりそうだ、という報道が出始めている。もっとも注目されていたのは北島三郎だ。

演歌界の「ドン」であり、暴力団ともっとも親しそうに思われている北島三郎が無問題になることで、他の小さな疑惑の演歌歌手たちも助かってしまうというわけだ。

今週号の『週刊文春』も「北島三郎セーフ説」である。

「しかし、別のNHK関係者は、次のように明かす。
『結果として、暴排条例が紅白の顔ぶれに大きく影響することはないでしょう。NHKの支持層は演歌世代。演歌中心の『歌謡コンサート』も高視聴率をキープしているし、『のど自慢』など地方ロケが多い番組にも、全面的に協力してくれるのはやはり演歌歌手。

 演歌界のまとめ役、サブちゃんも、事前に本人が辞退宣言でもしない限り、出場し続けるでしょう。もし今回落選させたら、NHKが黒い交際を認定する形になる。局としてもそんな責任は取りたくない』

 北島の所属事務所は、『暴力団の件は二十五年も前のことですから。NHKさんからお声がかかれば、喜んで出場させていただきたいです』と回答する。

同誌は、音事協が「警察当局からは、十月の暴排条例施行後の交際については注意してくれ」と言われたと書いている。つまり、過去については問題にしない、という大相撲の八百長問題のような落としどころを示唆しているというのだ。

それどころか、東日本大震災の影響で、大トリは陸前高田出身の千昌夫とも書いている。

「ジャニーズ枠」はいったいどうなるのか。人数枠だけの問題ではない。従来の年功序列、実績主義の人選なら、ジャニーズ事務所といえども若手をたくさん送り込むことはむずかしいだろう。

ネットでは、『紅白』の出場者が増えすぎたら今年のカウコンはどうなるのか、などといううれしい心配まで書き込まれていたが、大山鳴動して……に終わりそうな気配だ。

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  • 出版社/メーカー: 大洋図書
  • 発売日: 2010/05/31
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