紳助沖縄暗殺計画?

島田紳助をめぐる記事はいまだに週刊誌をにぎわせている。今度は「紳助沖縄暗殺計画」なる物騒なタイトルの記事まで登場した。『週刊実話』(11月24日号)だ。

島田紳助は、例の引退会見で、「(ヤクザを使って競売物権を買ったとか写真を撮ったとかは)命をかけてもありません。僕がもし本当にそんなことしてたら、みなさんの前で腹を切ります。明日から一般人なので、変なことを書かれたら告訴します」と捨て台詞をはいた。
ところが、その後写真誌に山口組若頭との写真などが暴露された。

だいたい、相手がヤクザであろうがなかろうが、写真を撮った事実があるのに、撮ってないと否定したら、撮った相手に失礼ではないか。隠したいなら初めから撮らなければいいではないか。撮ったら嘘をつくべきではないだろう。

にもかかわらず、島田紳助は腹を切っていない。それどころか、逆に講談社を巨額の賠償金(6500万円)と謝罪広告の掲載を求めて東京地裁に提訴した。

同誌はこれを「“逆ギレ”ともいえる訴訟」と表現。さらに、「誰よりも憤っているのが、紳助が拠り所にしていたヤクザ業界だ」と指摘している。

「これまでさんざん、『俺のケツモチは極心(連合会)やぞ!』っていぼり散らして引退に追い込まれたくせに、自分だけ訴訟を起こすなんてどういう神経しとるんや。本当に迷惑しとるのは、こっちやぞ。今までは暴対法も(暴排)条例も、ここまで世間の注目を集めることはなかった。ところが、紳助の一件以来、“密接交際者”と認定されることを恐れて、それまで付き合いのあったカタギたちでさえ、わしらと距離を置き始めとる。条例の宣伝効果は抜群で、いきなり食い詰める若い衆も出てくるかもしれん。そうなると、一部の跳ねっ返りが逆恨みで紳助をズプリ…なんてことがあっても不思議じゃないわな」(某指定暴力団三次団体幹部)(同誌から引用)

最後の部分だけ見ると物騒だが、記事の結論では、当の山口組関係者は「紳助など眼中にない」という者がほとんどという。ただ、いずれにしてもヤクザは島田紳助に対して快く思っていないことは確かなようだ。

元山口組系後藤租組長の後藤忠政氏の著書『憚りながら』(宝島社)でも、すでに島田紳助を批判する記述がある。

「島田紳助とかいうお笑い芸人が、自分が司会やってる番組(日本テレビ系『行列のできる法律相談所』)を使って、カンボジアに学校を建てるんだとか言ってたじゃないか。あれほど、見ていて気分が悪くなる番組もなかったな。(中略)

自分やタレントの描いた下手な絵を500万だか、200万だかバカ高い値段で売りつけて。もちろん買うほうは善意で買ったんだろうが、売上げが1億円を超えたとかいって自慢してな。本来、慈善事業やボランティアなんてものは、人知れずやるもんじゃないのか。ああいうふうに自分の『善意』を見せびらかす奴のことを、チンピラにもなれない小物、“小チンピラ”って言うんだよ」

一部には、島田紳助は努力家で、名プロデューサーだから芸能界にとって貴重な人材。だから引退すべきでない、という意見がある。

だが、自ら暴力団との交際に対する責任でやめると会見を開いたのだから、努力家だろうが、いかなる実績を残そうが、それを理由に引退を引き止めるのはおかしい。

引き止める人間というのは、言い方をかえれば、「芸能界なんてその程度の世界なんだから、その程度で辞める必要はない」と言っているようなものである。

だから、現役の芸能人でありながらそのような理由から引き止めている人間は、自らが芸能界を貶めているのである。

下記の書は、暴力団・西の拠点といわれた姫路で暴力団と向き合ってきた元刑事が山口組・竹中正久四代目組長について語っている。

飛松五男の熱血事件簿―私だけが知っている不可解事件の裏側と真相

飛松五男の熱血事件簿―私だけが知っている不可解事件の裏側と真相

  • 作者: 飛松 五男
  • 出版社/メーカー: 鹿砦社
  • 発売日: 2011/06
  • メディア: 単行本