
有名人の顔や声を無断で使った「なりすまし詐欺広告」が、FacebookやXなどのSNS上に広がり、投資詐欺の被害が拡大しています。2026年8月7日には7省庁が合同で、Google、LINEヤフー、Meta、TikTok、Xの5社に対し、対策強化を求める文書要請を行いました。
要請を行ったのは、警察庁・金融庁・消費者庁・デジタル庁・総務省・法務省・経済産業省です。
7つもの省庁が足並みをそろえて動いたのは異例で、それだけ被害の深刻さが行政に強く認識されていることの表れといえます。
いま問題になっている「なりすまし詐欺広告」は、実在する著名人の顔写真や動画、音声などを、本人の許諾なく無断で使用し、あたかもその人物が投資を勧めているかのように見せかける広告です。
被害はどこまで拡大しているのか
「なりすまし広告」詐欺対策強化を 政府がSNS事業者に要請https://t.co/nsFCweXNd7 #nhk_news
— NHKニュース (@nhk_news) August 8, 2026
警察庁が2026年6月5日に公表した確定値によると、2025年のSNS型投資詐欺は認知件数9,523件、被害額1,288.0億円で、前年より47.9%増加しました。
ロマンス詐欺も認知件数5,645件、被害額546.4億円と、前年比36.3%増です。
接触のきっかけを見ると、YouTubeや投資関連サイトの「バナー広告」と、Instagram・LINE・Facebookでの「ダイレクトメッセージ」が全体の約8割を占めており、特に2025年3月以降は、著名人の画像や動画を無断使用し「必ずもうかる」「元本保証」とうたう広告が目立って増えているとされています。
要請の中身と背景
今回の要請は3本柱です。
1つ目は、広告主の本人確認の徹底、2つ目は広告主情報や生成AIを使った広告である旨を利用者が確認できるようにする透明性向上、3つ目は削除要請への迅速な対応です。
対象となった5社には、2026年10月16日までに対応方針を文書で報告し、さらに2027年3月16日までに、2026年10月?2027年2月の実施結果を報告することが求められています。
背景には、ディープフェイク技術の普及で本人と見分けがつきにくい広告が急増し、なりすまされた著名人の信用も傷つけられているという二重の問題があります。
課題は「要請」にとどまること
ただし、今回の措置はあくまで「要請」であり、法的な義務ではありません。
実効性は各プラットフォーム側の自主的な取り組みにかなり左右されます。
対象事業者はいずれも海外に本社を置く企業であり、国内法の執行力が及びにくい面もあります。
また、消費者庁では2025年11月から消費者契約法、2026年1月からは特定商取引法を含むデジタル取引全般の見直し検討も進んでおり、今回の要請はより大きな制度改正議論の一部と位置づけることもできます。
実際に広告の質がどこまで改善するかは、10月の報告以降の動向を見極める必要があります。
蟹江からメッセージが来たと一瞬思った出来事
えっ????????
プリタマちゃんは大村波彦を知らないであーーるか??
『あさひが丘の大統領』のわりと中心的な生徒(蟹江吾郎)役で人気が出たので知ってると思ってた。CSて必殺シリーズを見ていると悪者役でたまに出てきます?? pic.twitter.com/A0kMRYT6Np— WAI WAI TOM (@WAIWAITOM2020) March 27, 2024
以前も書いたのですが、現在のX、当時のツイッターに「なりすまし」のメッセージが来たことがあります。
『あさひが丘の大統領』という1980年制作の学園ドラマが、何十年かぶりでCS放送されていたとき、それを見た直後にパソコンをつけると、ドラマの中で、蟹江という名前の生徒役で出演していた俳優の名前でダイレクトメッセージが届いたのです。
ドラマに感情移入しすぎた私は、あまりにもタイミングがいい、その方名義のメッセージに対して、「あ、蟹江、どうしたの?」と、心の中はあさひが丘学園の生徒になりきったまま(笑)、リンクされたサイトを開けてしまうところでした。
その俳優は大村波彦さんというのですが、もちろんご本人が出したメッセージではありません。
当時、著名人のツイッターアカウントの“のっとり”が流行していたのです。
他者のツイッターアカウントのパスワードを盗み、そのアカウントでログインして、好ましくないスパムのダイレクトメッセージを送りつけてくるのです。
大村波彦さんご自身が、もとからあったサブアカか、新たに作ったアカウントかわかれませんが、「乗っ取られた」と報告されていました。
そこで、私のところにも来ましたとお伝えしておいたところ、「ご迷惑おかけして申し訳ございません」と謝罪のリプライが来ました。
いや、べつに大村波彦さんに謝罪していただかなくてもいいのですが、まあその立場ならそうリプライするしかないですよね。
それにしても犯人、『あさひが丘の大統領』放送にあわせての犯行なら、視聴者心理につけ込んだやり方うますぎ……いやいや、悪質です。
ということで、みなさんも、著名人によるネットを使った誘いかけは十分お気をつけください。
(出典:デジタル庁「SNS等におけるなりすまし詐欺広告に関する対策強化のための7府省庁合同要請の実施」2026年8月7日/警察庁「令和7年における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について(確定値)」2026年6月5日)


コメント