独身税という、ありもしない税制がしばしばネットで話題になります。何でも叩きたがるネット民はいよいよ存在しないものまで叩くようになってしまったのか。
ただし、2017年には石川県かほく市で、「独身税」を提案したと報道され炎上する騒ぎになったこともあります。実際には少し話題に出た程度らしいですが、緊縮財政下で消費税の増税を行ったことに対する国民の不信感という見方もできます。
独身税がまた話題になっている
独身税は、先月はてな匿名ダイアリーに、「独身税の何が悪いのかわからない」という投稿があり物議を醸したばかりです。
簡単に述べると、独身者から税金を取り、ファミリー世帯を優遇しようという話です。
しかし、もし現実に議論されているなら、これは税のあり方として根本的におかしいですよね。
あるところから取る、というのが原則なのに、独身であると言うだけで徴税されたらたまらないでしょう。
しかし、はてな匿名ダイアリーでは、炎上狙いなのか、挑発的な書き方をしました。
独身税の何が悪いのかわからない https://t.co/Io698wdUfc そか?
— れいこ (@msreicoo) February 11, 2021
「共同体の存続のためには子どもが必要なんでしょ」
「だから子どもを作ってる人には税金を優遇して作ってない人からはちょっともらう。完璧な理論としか思えない」
子どもを作ってる人に税金を優遇するのはともかくとして、どうして独身者から「ちょっともらう」のかはわかりません。
別に子どもを作ってる人を優遇するための財源を、独身者から召し上げる必要はないでしょう。
MMTの立場としてはもちろんのこと、かりにそうでなくても、召し上げるところはほかにもあるわけで、つまり独身者を挑発したい、目立とう精神の書き込みだったわけです。
が、この30年間、緊縮財政の中で消費税の増税あり、一方コロナ禍でも減税もなければ定額給付金の再給付もないことで、国民の間には、「税」に対する不信感が根強くあることは間違いないようです。
キャリコネニュースでは、
「独身税」は、実際に導入されることはなくとも、話題にするだけで怒りや不平等感を加速させるようだ。結婚や出産は個人の自由のはずだが、”結婚しない、子どもを持たない”という選択や状態が、まだまだ多くの大人に生き辛さを感じさせる世の中ということかもしれない。
と、結んでいます。
「独身税が導入されたら結婚する人が増える?」独身女性の疑問に反響 「ますますお金がなくなって結婚が遠のく」という声も キャリコネニュース https://t.co/YpqOTBlVb8 @kigyo_insiderより
— 畠中由宇・相互フォロー100% (@hata_follow) March 30, 2021
キャリコネニュースが取り上げると、さっそくWeb掲示板にはスレッドが立ち、活発にコメントが書き込まれました。
まとめサイトです。
【社会】「独身税が導入されたら結婚する人が増える?」独身女性の疑問に反響 「ますますお金がなくなって結婚が遠のく」という声も ★4 [ボラえもん★]
https://t.co/vxiyg6TDMy pic.twitter.com/8G8QwR1EaS— 畠中由宇・相互フォロー100% (@hata_follow) March 30, 2021
主なコメントを引用します。
2ニューノーマルの名無しさん2021/03/30(火) 19:58:37.06ID:xx+OICED0>>6>>84
税金は金持ちから取れよ5ニューノーマルの名無しさん2021/03/30(火) 19:59:06.49ID:ILBgTlI60>>20
こんな議論より、子供の育成コスト下げたほうがいいよ。
義務教育小学校までで13歳から労働可能、高卒率5割、大卒率2割にすれば、
労働力も増えるし、教員の数もかなり減らせるし、子供が働き始めるまでの
コストも下がる。どうせ部活だけやってるような高校生とか、部活じゃなくて、
肉体労働させてるほうがいいよ。8ニューノーマルの名無しさん2021/03/30(火) 20:00:09.63ID:jCpWFG610
金がないと結婚できない
っていう思考回路を変えればいいだけ
くだらねー9ニューノーマルの名無しさん2021/03/30(火) 20:00:17.13ID:r65cTHEo0
もう結婚適齢期を過ぎた氷河期世代はまた毟り取られるのかw11ニューノーマルの名無しさん2021/03/30(火) 20:00:30.51ID:Z8vRU5t+0
反対多くて実行できないと思う
世の中、どうしようもない不細工(男女問わず)が居る
所得税ちゃんと納めてる人間に、更に結婚できなければそんな税押し付けるのが通るわけないだろ
見合いで何とかてきとうに結婚できてた時代とは全然違うんだよ16ニューノーマルの名無しさん2021/03/30(火) 20:02:10.99ID:Z8vRU5t+0>>23
結婚したくないわけじゃないけど、相手が見つからない
そんな人もごまんと居ます。独身税とか言い出す奴は、世間がよほど狭い31ニューノーマルの名無しさん2021/03/30(火) 20:05:49.02ID:D9iVShGu0
独身税とはっきり名前つかないけど
扶養とか子育て補助とのかで
実質独身税を今以上に払うんじゃないかな42ニューノーマルの名無しさん2021/03/30(火) 20:08:25.91ID:lgsnpLFG0
>>1
外国人との偽装結婚が増えるだけ。
こんなの提案する奴は売国奴。50ニューノーマルの名無しさん2021/03/30(火) 20:09:45.61ID:PkMwqCD90
すでにやった国があって失敗してたろ
コメントにもある通り、結婚しない自由を侵害する、少子化対策にもならない、偽装結婚がある、お金を貯めることがより難しくなり結婚が遠のいてしまう、税を罰として使っている、といった批判が次々書き込まれています。
結局MMT(現代貨幣理論)に則り財政出動しかない
でもこういう税が取りざたされること自体、国民の一部の心はだいぶ荒んでいますね。
みんなで手を携えて生きていこうではなく、他者を蹴落とすことを考えているのでしょう。
それだけ、国民が疲弊しているということかもしれません。
その事も含め、結局、税とは何かということと、貨幣論(MMT)の問題に行き着く話題だと思いますね。
MMTにおける徴税の役割とは、おおまかなところで、以下のようなことが考えられます。
- インフレ抑制
- 格差の是正
- 円の通貨としての価値を担保する
- 社会秩序を守るために利用する
……MMTによる国債発行のコントロールはインフレ率による
……累進課税によって富裕層と中流層・貧困層との格差を広げないようにする。そもそも富裕層にとっての税は、同額であっても中流層・貧困層よりも犠牲が少ない
……納税義務を貨幣(円)で果たすことで、その貨幣に価値(需要)が生まれる
……お酒やタバコに税金をかけることで、需要をコントロールすることができる
いずれにしても、徴税は「罰」や「差別税」としてあるわけでもありません。
ましてや、独身であることは「罰」の対象ですらありません。
そもそも、独身者⇒ファミリーに金を動かして「優遇しよう」というのは、財源が現在の税収であるとする考え方です。
つまり、国を回すお金はプールされたもので賄う(限られている)という考え方です。
だから、独身者から奪い、子どものいる人に与えろ、という「独身税」という発想になるのです。
MMT(現代貨幣理論)は、財源を国債としています。
ですから、独身者から税を召し上げる必要はないのです。
独身税などあってはならない悪税、というより論外税でしかありえないものですが、MMTの立場から考えると、感情としてだけでなく理詰めでそれが明確になります。
どうですか。MMT(現代貨幣理論)に興味を持ちませんか。
以上、独身税なる存在しない税制がネットで話題に。緊縮財政下の消費税増税に対する国民の不信感か。待望するのはMMT(現代貨幣理論)、でした。
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