パパママ防災セットのニーズが高まっています。災害があると思い出したようにそうなるのですが、やはり新潟・山形震災が防災セットへの関心を高めた模様です。普段から備えの意識を持つことは大切ですから防災セットのニーズが高まるのは良いことです。
防災セットに「パパママ」とつく意味
パパママ防災セット。
正しくは、「小さなお子様がいるご家庭のためのパパママ防災セット」といいます。
読んで字の如く、小さな子どもがいる親が、子どもを連れて避難する際の非常持ち出し袋です。
一般的な防災セットに比べて、何が違うのか。
パパママ防災セットを、上手に使うために知ってほしいおすすめポイントは3つです。
パパママ防災セットのポイント3点
お勧めしたいその3点とは……
- 大人1人、子ども1人の防災セットであること
- 子どものために衛生面を充実させていること
- さらしをセットに入れていること
です。
さらに
「ライフラインが寸断され3日間は救助がこないことを想定してセットにしました」
とあります。
実際には何がはいっているのか、具体的に調べてみました。
パパママ防災セットの中身
パパママ防災セットの中身は、まずは非常時に欠かせない水と食糧について。
水は500mlのパックが5本入っています。
食料品は水で戻せる白飯、五目ご飯、しそわかめご飯がそれぞれ1パック。
パンの缶詰「生命のパン」。
保存用ビスケット1缶。
そして食品を加熱できる3回分の加熱パックが入っています。
パパママ防災セットのポイント、衛生面では4種類のウェットシートが用意されています。
除菌ウエットシート、入浴できない時に身体を拭くためのシャワーナップ、歯磨きナップ、おしりふきナップです。
一般的な防災セットにもおそらく入っている排泄物用の袋と凝固剤の入った簡易トイレに加え、避難所でも周りを気にせずオムツが捨てられる消臭袋もセットに入っています。
あとはキズテープや消毒綿などが入った救急セット、子ども用のマスクもあります。
大人用と子ども用、2つ入っているものはマスクのほか、寒さ対策のアルミブランケット、レインコートです。
防災品として珍しいのはさらし。
これも、パパママ防災セットのおすすめポイントとしてあげられています。
さらし一反を何に使うのかといえば、抱っこ紐、おんぶひも、切ってオムツに、タオル代わりに、包帯に、といろいろな用途に使えるという理由からです。
もちろん、電池のいらないライトやラジオ(ライトにラジオが搭載されている)、ホイッスル、ラップ、軍手、タオルなど、一般的な防災セットに入っているものもセットになっています。
これらがリュックに入って、総重量は5.8キロ。
いざとなったら、子どもを抱っこして背負えるギリギリの重さを想定しているのかもしれません。
登山リュックの重さは日帰りの荷物で7~8キロらしいので、体力に自信のある人や「パパママ」ではなくパパならもう少し中味を増やしても背負えるでしょう。
「地震直後から3日間を生きるため」
気になるのは「地震直後から3日間を生きるため」と謳っていること。
本当にこれで3日間生きられるのでしょうか。
たとえば水。
一日に必要な飲料水は大人が3リットルと言われています。
パパママ防災セットは全部で2.5リットルですから、1日分にも足りません。
そして食糧。
白飯、五目ご飯、しそわかめご飯は、水で戻すとできあがり量が260グラム。
丼一杯分、ご飯茶碗だとちょうど大人と子どもそれぞれ一膳分ぐらいです。
パンは2個入りで100グラム。
ビスケットは75グラムです。
そうなると、ご飯のみの食事が三食分、パンとビスケットは軽食もしくはおやつ程度に考えたほうがよさそうです。
つまり、これだけで3日間を過ごすと、死にはしないだろうけど、かなりの空腹に耐えなければならない、ということになります。
商品説明にも「各家庭の環境に合わせて、必要なものを追加してください」とあるように、メーカー側としてもこれだけでは足りないことを踏まえたうえで、お子さんの年齢や嗜好によって必要なものが異なるため、あえてセットには入れていないということが考えられます。
レビューにも「すべて入れてもまだ(リュックに)余裕がある」とあるように、セットの内容は最低限のものと考え、あとはそれぞれの家庭で必要なものを足しておくことが必要ということです。
まとめると、小さなお子様がいるご家庭のためのパパママ防災セットは、これだけで「地震直後から3日間を生きる」のは難しいけれど、防災品の基本セットと考えて足りないものを買い足すようにすれば、その家庭にあわせた非常持ち出し袋をわずかな手間で準備できる、便利な商品だと思います。
パパママ防災セットまとめ
パパママ防災セットは、小さなお子様がいるご家庭のためのパパママ防災セットのことです。
そして、中身は、ライフラインが寸断され3日間は救助がこないことを想定したセットです。
リュックには、すべて入れてもまだ余裕があるので、各自の事情やニーズによってさらに避難具を加えることができます。
以上、パパママ防災セットは普段から備えの意識を持つことは大切なので自分が必要なものをプラスアルファにして災害に備える、でした。
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