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『セブンティウイザン~70才の初産~』(タイム涼介、新潮社)がNHKで3話連続ドラマとして放送され、ますます話題です

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『セブンティウイザン~70才の初産~』(タイム涼介、新潮社)がNHKで3話連続ドラマとして放送され、ますます話題です

『セブンティウイザン~70才の初産~』(タイム涼介、新潮社)がNHKで3話連続ドラマとして放送され、ますます話題です。タイトル通り、65歳の夫が定年退職となった日、70歳の妻が妊娠を告白します。いろいろあって出産へ。密度濃く笑って泣ける作品です。

『セブンティウイザン~70才の初産~』とはなんだ

朝一は、定年退職を迎えた65歳です。

70歳間近の妻・夕子が、勤め先で気分を悪くしたので、慰労会も断り帰宅。

「医者はなんて?」

「はい…私…」

「どうした?」

妊娠しました

「にっ…にん…!?冗談だろ?本当はなんの病気なんだ?」

「病気じゃなくて妊娠3ヶ月です」

「だからなんかそういう病気なんだろ」

「違うって言ってるでしょ。妊娠しているのよ」

疑う夫。

腹をくくっている妻。

出生前診断も、生むと決めているので受けません。

妻は、人生いつかこんな日が来ると信じていたといいます。

夫が疑うのも、心のどこかに、まただめだとがっかりしたくない自己防御の本音があるから。

読者は、たぶんここで大きな共感を得るのだろうと思います。

だんだんお腹が大きくなる日々、妊婦としてのエピソードと並行して、夫がそれまでの結婚生活を振り返るシーンが挿入されます。

この夫婦がどんな経験をし、どんな生き方をし、どんな思いでこの妊娠にたどり着いたのか、というストーリーを読者は知ります。

そこでまた、読者は共感します。

感動だけではありません。

随所に「笑い」が入るので、メリハリもあります。

たとえば、高齢の夫婦が両親学級に参加して、周囲の「ホントかよ」のヒソヒソ。

「何見てんだよ」という正義の怒りよりも、「そりゃそーだよな」と読者も、あるある感を楽しんでいます。

出産は、より安全策をということで、医師から帝王切開を提案されますが、妻は「帝王切開しちゃうと、次の出産もそうなんですよね」って。

おいおい、次って……。

夫はびっくりしていますが、読者はたぶん笑うところでしょう。

でも、この日を信じていた妻なら、そういう心配は辻褄が合っています。

そして、出産。

このへんは、創作とわかっていてもつい泣けてしまいます。

まあ、とにかく読まれることをおすすめします。


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「ありえない」ではなく「あるとどこかで信じたい」

冒頭に書いたように、NHKでドラマ化されました。

小日向文世と竹下景子が夫婦です。


公式サイトには、「ありえないけど、リアルなドラマ」として、2人はこう答えています。

小日向:確かに「70才で初産」って聞いたら、誰でも驚いちゃいますよね。でもこのドラマは、設定自体はファンタジーなんですけど、要所要所とてもリアルなんです。思えば、自分たちに初めて赤ちゃんが産まれた瞬間のなんとも言えない喜びや我が子を愛おしく思う気持ちって、年齢関係なく感じてしまうものでしょうからね。そういう意味では、「70才で初産」って確かにありえないんだけど、見る方に、どこかにはリアリティーを感じながらご覧いただけるよう、僕たちもリアルな感情を大切にしながら演じてますね。

竹下:私も最初は「ありえない話だな」と思いました。でも見方を変えれば、朝一と夕子夫婦が、初めての「子育て」を通して、もう一度青春を取り戻すドラマでもあって。二人は、我が子を産み育てることで、もう一度毎日をひたむきに生き始めるんです。でもその一方で、過労が高じて倒れてしまったり、重い病気にかかってしまったりと、自分の年齢と向き合わなければいけない部分も出てくるんですよね。


創作の前提で、ディテールがリアリティというのは全くそのとおりだと思います。

ただ、私は女性ではありませんが、読者・視聴者のとくに女性は、実はこの70歳の妻と同じ心境ではないかと思うのです。

つまり、「いつかこういう日が来るんじゃないか」という思い。

一応、対外的には「ありえない話」と言いますが、内心では、本当に心のどこかでは、実はこの70歳の妻のような体験ができるのではないか、だからこそ、この作品を通して疑似体験しているような気持ちではないか、という気がします。

ツイッターには、「泣けた」という絶賛のツイートが並んでいますが、決してたんなる「涙と笑いの物語」というだけの思い入れではないような気がします。

だって、私の妻(55)も、なんとなくそんなフシがありますから(笑)

以上、『セブンティウイザン~70才の初産~』(タイム涼介、新潮社)がNHKで3話連続ドラマとして放送され、ますます話題です、でした。

セブンティウイザン 1巻: バンチコミックス - タイム涼介
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この記事を書いた者
草野直樹(かやのなおき)

自己肯定感も、自己意思決定能力も低かったのですが、昨今流行の家系図作りをしているうち、高祖叔父と“日本のケインズ”の接点を発見。仙台藩で和喜次時代のお世話役で姻戚関係も!?。もう30年早く知りたかったなあという思いはありますが、せめてこれからは一国民、一有権者の立場から、ケインズ系経済学支持者としての発言を自分の意志で行っていきます。

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