「友だちができない(いない)・対人関係がうまくいかないこと」を悩む大学生のアンケート調査が話題です。全国大学生活協同組合連合会(全国大学生協連)の調査です。
確かに、キャンパスライフは人間関係を経験する場ではありますが、だからといって友だちづくりが大学生活の「必修科目」ではありません。
むしろ、人と群れたがらない価値観を確立し、新しい文化を創出する意欲を期待したいものです。
3人に1人が「友だちができない(いない)」ことを悩む
もと記事は、高校生新聞です。

全国大学生活協同組合連合会(全国大学生協連)が、3月8日に現役大学生の生活や考えを探った「第56回学生生活実態調査」の結果を発表。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、大学生活を「充実している」と感じている大学生が大幅に減少しているという話です。
まあリモート授業でキャンパスライフがなければ、そうならざるを得ないでしょうね。
私はあまり好きではなかったのですが、コンパとかクラスでやるじゃないですか。
あとはサークル活動とか。
大学の食堂では、親しい人たちでダベって。
趣味やバイトなども、今の時期は制限されますしね。
コロナ禍で、生活そのものが充実していない中で、とくにその影響が強い大学生としてもそうである、ということでしょう。
まとめサイトでは、その中で、「悩みなどを尋ねた質問では、『友だちができない(いない)・対人関係がうまくいかないこと』を選んだ1年生が34.5%と、前年より20.3ポイント上昇した。」ことをクローズアップしています。
【社会】友達できない 大学1年生34% [田杉山脈★]
https://t.co/MDQAteqYAS pic.twitter.com/YuBm4MMzzV— 畠中由宇・相互フォロー100% (@hata_follow) March 9, 2021
主なコメントです。
4名刺は切らしておりまして2021/03/08(月) 19:44:49.65ID:eWX+zbz1
友達いるのが普通みたいな風潮あるが友達なんて1~2人いれば恵まれてるほうだからな?
ただの知り合い程度の人たちを友達と言い張る人が多すぎるだけだ7名刺は切らしておりまして2021/03/08(月) 19:52:10.68ID:aORT/LU2>>63
自分がやりたいサークル、飲み会、講義の参加、ここらへんで積極性ないならもう一人でやっていけ9名刺は切らしておりまして2021/03/08(月) 19:55:04.52ID:xS0H5oSz
友達なんてできなくても困らんだろう、勉強がはかどる13名刺は切らしておりまして2021/03/08(月) 20:06:12.57ID:mYlMoXXe
孤独力がないと生きていけないよ14名刺は切らしておりまして2021/03/08(月) 20:14:13.19ID:2erAd+Qb
友達、要らない18名刺は切らしておりまして2021/03/08(月) 20:16:50.52ID:1bJe5KML
私は52歳、30年友達いない。もちろん童貞。発達障害で腎不全。大学時代が一番つらかったな。漫画狂で、同じ漫画を繰り返し読む。20名刺は切らしておりまして2021/03/08(月) 20:32:50.38ID:VazvOpY7
いらないだろ
友達の価値観内でしか生きられなくなるよりマシ34名刺は切らしておりまして2021/03/08(月) 21:58:31.73ID:3AWz58hn
大人になればなるほど、ホントの友達なんて
いない事が分かるもんよ。友情もまた男女の
恋情と同じく、誤解と都合で成立してた事が
後で分かる。人生もまた寂しいもんよ。
その寂しさに耐えて子供を育って
生きるのが大人なんよ。
ということですが、まあどちらとも言えない問題ですね。
いかが思われますか。
友達作りは大学生活で絶対に必要なことではない
大学生活(キャンパスライフ)に、友人作りを求めている人はいると思いますし、それは当然だろうと思います。
社会人になってからの友人とは、また違う関係ですよね。
人間は一人で生きているわけではありませんから、友人作りが好きでも嫌いでも、得意でも不得意でも、人との関わりをこの時期に経験しておく、というのは悪いことではないと思います。
ただ、大学生全員がそのような価値観かと言うと、そうとは限りません。
私も冒頭で書きましたが、クラスのコンパは行かなかったですね。
たまたまクラスが同じになっただけで、話が弾む関係かどうかもわからない人と酒席をともにしたって、間が持てないだけかもしれないじゃないですか。
そんなことに時間を使うなら、自分の裁量100%で、自分が読みたい本を読んだり、自分が見たい映画を見たりしたほうが有意義な時間の使い方、という考えもあります。
コンパをするぐらいなら、大學なんか行きたくないよ、というぐらい嫌いなら、無理にそういうものに出る必要はないとも私は考えます。
ですから、何を言いたいのかと言うと、現在コロナ禍で制限された大学生活になっていて、あれも出来ない、これも出来ないという思いからストレスは溜まるでしょうが、別に友だちを作らなければならない、とまで自分を追い詰めなくてもいいということです。
それは大学生活では絶対ではない、ということです。
思うに、それほどまでに友達作りを焦るのは、我が国のおかしな風潮があると思います。
「絆」とは違う新しい文化を創出して欲しい
我が国では、どうも「友人のいない人は可愛そうな人だ」「社会から外れた人だ」という見方がありますね。
年賀状の数や、SNSの友だち数がステイタスになっているような気分の人もいるかもしれません。
とくに、2011年以降は、「絆」なる言葉が流行したことで、よりその傾向が強まりました。
しかし、冷静に考えれば、そんな言葉にとらわれなくても、天災があれば力を合わせて協力ぐらいし合えるでしょう。
いい言葉ではありませんが、昔から「村八分」といって、葬式の世話と火事の消火活動は、集団絶縁の例外とされているではありませんか。
善意から発生したかもしれませんが、ある意味、「絆」というのは罪作りな言葉かもしれません。
「孤独=悪」の風潮はおかしいという声もあります。
折しも、「孤独というものを善悪でわけること自体的外れです」という荒川和久さんの東洋経済オンラインにおけるコラムが話題です。
日本で蔓延る「孤独=悪」の風潮に問いたい問題 1人はつらくて寂しいと考える人は多いのか? | ソロモンの時代―結婚しない人々の実像― – 東洋経済オンライン https://t.co/sspc9Cd0cN #東洋経済オンライン @Toyokeizaiより
— 畠中由宇・相互フォロー100% (@hata_follow) March 2, 2021
「孤独は寂しい、良くない」と考え、とかく群れたがる傾向が強いのは、むしろそちらの方がよくないことではないでしょうか。
背景には、「何事も目立たず、周囲と同じことをしなければならない」という、横並びの価値観や同調圧力があるのだと思います。
将来ある若者が、そんな旧弊な価値観にとらわれてどうするのでしょう。
むしろ、今の「孤独」を契機として、群れたがる我が国の価値観を打破する新しい文化を作り出してほしいですね。
以上、3人に1人の大学生が「友だちができない(いない)」と悩んでいる。でも友だちづくりは大学生活の「必修科目」ではありません、でした。
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