ナボナとブッセ。似ているといわれています、おそらくナボナを知る人はブッセを知らず、ブッセに馴染みがある人はナボナを知らないのではないでしょうか。というのは販売されている地域が違うからです。ナボナとブッセは何が違うのかという本格論考です。
ナボナとはなんだ
販売店舗は東京と神奈川
ナボナとは、東京・自由が丘の亀屋万年堂が販売するどらやきの洋菓子版のような形状の商品です。

Googleマップより
亀屋万年堂は、東京、神奈川県川崎、横浜、相模原、鎌倉、海老名などに店舗があります。
つまり、東京都神奈川だけのローカルなお菓子というわけです。
ただ、販売地域ではなく、買ったり食べたりしたことはなくても、ナボナという商品名だけはご存知のかたも多いかもしれません。
「ナボナはお菓子のホームラン王です」
ナボナでイメージするのは、何といっても一本足打法でバッターボックスに入る王貞治「選手」です。
現役時代の、「ナボナはお菓子のホームラン王です」というCMが記憶に残っています。
もちろん、それは、王貞治が13年間連続で本塁打王をとったことによります。
それが1975年、シーズン当初の肉離れが響き、阪神タイガースの田淵幸一選手にホームラン王を取られ、かろうじて打点王のみに終わったことがあります。
かつて、ツービートとして漫才をしていたビートたけしが、その時のことをネタにして、「ナボナはお菓子の打点王です」と言っていたことがありました。
王貞治選手を起用したのは、当時の社長の娘婿が、巨人の国松彰コーチだったこともあるのでしょう。
店内は、今もなお王貞治氏の声が流れています。
まだCMの契約をしているのかと思いましたが、現在「ナボナ名誉大使」だそうです。
どら焼き形状でふわっとした生地
それはともかく、ナボナというのは、ドーム型のソフトカステラが、チーズクリームほか、各種クリームを挟み込んでいます。
何種類ものとろっとしたクリームで商品のバリエーションを広げています。
生地はパンケーキとも違う、洋菓子独特のメレンゲで作ったと思われるふわっとしたやわらかさです。
ナボナの人気商品
ナボナのクリームは、期間限定、季節限定などもあるので、常に固定的なラインナップというわけではありませんが、次の商品はお気に入りです。
チーズクリーム
ナボナのチーズクリームは、ブッセともっとも似ているのではないかといわれています。
オリジナルシュレットチーズ(プロセスチーズ)入りで、チーズの奥深い旨味や口溶けの良さが感じられます。
パインクリーム
ナボナのパインクリームです。
文字通り、フルーティーなパインクリーム入りです。
2013年6月の『ナボナ発売50周年記念・もう一度食べたいナボナの味アンケート』で1位に輝いたことで復活。
イタリアンメレンゲを使用したクリームと、ふわふわのソフトカステラの調和が自慢です。
亀屋万年堂現在の引地大介社長も、「私も子どもの頃から非常によく食べておりまして、とりわけ思い出深い味でもあります」と、パインクリームがお気に入りのようです。

クリームの甘味とパインと、ふんわりしたナボナの生地のハーモニーがよいのではないかと思います。
いちごクリーム
ナボナにはいちごクリームもあります。
いちご果肉が加わったマイルドな甘さのいちごクリームと、甘酸っぱいいちごジャムの二層になっているのが新機軸です。
亀屋万年堂が出店している楽天では、標準品であるチーズクリームに次いでよく売れているそうです。
やはり高級洋菓子
こうしたナボナの商品はもちろん単品で買えますが、贈答品や自らのお茶菓子品にする場合、何種類かの詰め合わせで購入することが多いようです。
たとえば6個ずつの3種類ですと3000円。
普段のお茶菓子としてパクパク食べるとすると、いささか高級品ですね。
どんなクリームでも、生地は同じでふわふわ。
そして、甘くて柔らかい上品なお菓子です。
甘いものが好きな女性やお子さん、お煎餅はちょっと硬くて入れ歯にも挟まるという高齢者でも、喜ばれる商品です。
ブッセとはなんだ
一方、ブッセですが、名称がフランス語のブッセ(bouchee)であり、ひと口サイズの丸くふくらんだ気軽なお菓子というひ意味で、本来はクリームやジャムをはさんだ焼き菓子です。

WikiPediaより
つまり、ブッセはナボナと形状は似ていますが、食感ははっきりと違います。
ナボナはシフォケーキのようなふわっとした食感で、ブッセはクッキーですから本来はサクッとした感じです。
もっとも、最近はふわっとしたブッセも売られているようです。
ブッセについては、ネットで検索すると自作のレシピが公開されています。
地域的には棲み分けられているようなので、ナボナのようなブッセも人気があるのでしょう。
ナボナとブッセの違い、まとめ
ナボナは、東京と神奈川に店舗のある亀屋万年堂の商品で、メレンゲによるやわらかい生地でどらやきのような形状にクリームが挟まった洋菓子です。
ブッセは本来、クリームやジャムを挟んだ焼き菓子ですが、最近はナボナそっくりのやわらかい生地の商品も販売されています。
こちらの記事には、ふんわりシュクレバニラ(柿原製菓)とブッセの違いについて書かれています。
以上、ナボナとブッセはジャムやクリームを生地で挟むどらやきのような形状が似ているといわれますがどこが違うのでしょうか、でした。
コメント