ひな壇番組の限界がとりざたされた週刊誌記事が話題です。「お笑い四天王に、よもやの明暗」という『週刊大衆』の記事です。しかし、だからといって手のかかるドラマの製作に戻るとは思えませんので、ならこれからのテレビ番組はどうなるのでしょう。
ひな壇番組について取り沙汰された記事が話題です。
「お笑い四天王に、よもやの明暗」というタイトルで、『週刊大衆』(2011年5月9・16日号)が記事を掲載しています。
ビートたけし、志村けんに押されて、島田紳助、明石家さんまが「都落ち」危機と書かれていました。
島田紳助、明石家さんまがパッとしないというのです。
本当にそうなんでしょうか。
東西大御所の「東高西低」は、彼らの持ち番組の違いにもよると思えた記事だが、どう思いますか。
島田紳助、明石家さんまがパッとしない
お笑い界の四大巨頭といえば、ビートたけし、志村けん、明石家さんま、そして記事によると、すでに芸能界から去ったが島田紳助といわれています。
記事では、その4人について取り沙汰しています。
志村けんは、『全員集合』で一時代を築いたから別格なのかと思いきや、『天才!志村どうぶつ園』(日本テレビ)『志村軒』『バカ殿』『だいじょうぶだあ』(フジ)『くらべるくらべらー』(TBS)など、“一丁上がり”にはならずに現在も第一線で活躍しています。
かつては死亡説が流れたこともありました。
レギュラー番組が深夜だけになったこともありました。
それらを考えると、見事な復活ぶりです。
ビートたけしが、キー局完全制覇しているのは、すでに芸能マスコミでも報道されています。
映画監督としても健在です。
それに比べて、島田紳助、明石家さんまがパッとしないと記事は書いているのです。
ひな壇番組そのものが飽きられている
おバカブームで席巻した『クイズ!ヘキサゴンII』が視聴率2桁を割り込み、『紳助社長のプロデュース大作戦!』も不振。
明石家さんまも『恋のから騒ぎ』が終了。
『さんまの恋のかま騒ぎ』は、オカマタレント頼みの企画持ち込み番組だったといいます。
同誌は、「確かに状況は厳しいでしょうが、この2人に代わり、ひな壇のタレントをまとめられる力量を待った芸人が育ってきていないのも、また事実。チャンスはまだありますよ」(芸能評論家・二田一比古氏)と2人の復活に期待して結んでいます。
この半年後、島田紳助は例の件で芸能界から消えたわけですが、すでにこの頃から数字がとれていないことが言われていたわけです。
しかし、明石家さんま、島田紳助の不振については、ひな壇番組そのものが飽きられている、というふうに見た方がいいのではないでしょうか。
ビートたけしや志村けんも、そうした番組を持たないわけではありません。
が、彼らは流行に関係なく、たとえば、映画であったり、独自の視点による文化教養であったり、じっくり練られ稽古を積んだ作り込みの笑いであったりと、自分の世界を持った普遍的なコンセプトで番組が作られています。
THE MANZAIでブレイクし、トレンディドラマやひな壇番組など、時代の波に乗ってきた島田紳助や明石家さんまとは、その点が違うのではないでしょうか。
しかし、吉本興業がテレビ界に力を持っている現在は、決してそのような論考を行うものはいません。
なんだろうねえ。
時代は『アメトーーク!』から『オモウマい店』へ
……と、いう見方は、あながち間違いではなかったらしく、その4年後、「最近はその勢いが衰えてきている」という記事も出ました。
『アメトーーク!』(テレビ朝日系)の成功が大きかったようです。
もっとも、「視聴者にも飽きがきたのか、かつての勢いがなくなってきているのが現状だ」とも指摘しています。
となると、今のトレンドは、『ヒューマングルメンタリー オモウマい店』(中京テレビ)になるのでしょうか。
同番組は、ひな壇でもアメトーク形式でもありません。
「オモてなしすぎでオモしろいウマい店」を発掘するため、スタッフが日本中を大捜索。
スタッフが取材したビデオを回し、それをヒロミや小峠英二らが笑いながらコメントする番組です。
火曜日のゴールデンタイムひとり勝ちの状態です。
第1回に出てきた女将が、番組の方向を決定づけました。
ソフトクリームを食べるシーンだけで、1時間もたせたこともありました。
それでも視聴者は怒らず、観続けてくれる魅力があるようです。
10月27日付けの『日刊スポーツ』では、
「オモウマい店」好調12・8% 20種類以上の刺し身がはみ出す海鮮丼
というタイトルの記事が話題になりました。
>ディレクターがうまいよな、この番組
>いつ見ても編集見せ方撮影の角度が秀逸
>何をどうすれば面白くなるかわかってるのが制作すると食べ物屋見せるだけでこんなに面白くなるのかと驚く
>先週のそば屋とやきそば屋は久しぶりの当たりだった
>ヒロミのしゃべりがうまいな
>あいつが何かを先導して指摘すると他のやつらもそれについて言い出す
>学はないが芸人としての腕は高いと思うIQが高いんだろうな
そりゃそーです。
学校の勉強と芸人としてのセンスは別の話ですからね。
まあジャンル的には、「素人いじり」でもあるんでしょうね。
萩本欽一が一世を風靡したように、素人いじりにはテレビ番組として需要があるのかもしれません。
どうしてかな。
同じ一般人として、視聴者は親近感を抱くのでしょうか。
それにしても、ちょっと辛口を言わせてもらえると、ネタが切れたときにヤラセに走らないようくれぐれもお願いしたいものです。
せっかくバラエティ番組のひとつのモデルを作ったのに、そんなことで味噌をつけたら、もったいないですからね。
以上、ひな壇番組の限界がとりざたされた週刊誌記事が話題です。「お笑い四天王に、よもやの明暗」という『週刊大衆』の記事です。でした。
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