早乙女愛(さおとめあい、1958年12月29日~2010年7月20日)といえば、まず思い浮かぶのが『愛と誠』です。『愛と誠』は三池崇史監督により2012年にも映画化されていますが、早乙女愛が「早乙女愛」を演じた1974年版にはかなわないでしょう。
なぜなら、1974年の『愛と誠』は思いっきりふり切れているのです。
キャストは、「大賀誠」に西城秀樹、「早乙女愛」に早乙女愛、岩清水弘に「仲雅美」です。
松竹は、「早乙女愛」役を公募し、4万人の中から選出された女性の芸名を、そのまま早乙女愛にしたのです。
それほどの競争率を勝ち抜いたのですが、たしかにロングで耳のところをカットするヘアスタイルが実によく似合いました。
その後も、ドラマ化、映画化されていますが、早乙女愛を超える早乙女愛はいないとおもいます。
ただ、正直なところ、演技力は、その限りではないと言わざるを得ません。
早乙女愛らしいか、らしくないか以前に、台詞は無表情の棒読み。
早乙女愛は松竹と契約したので、『愛と誠』後も、ずっと松竹映画に出ていますが、『港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ』(1975年)『男はつらいよ 寅次郎相合い傘』(1975年)『スプーン一杯の幸せ』(1975年)『青春の構図』(1976年)などは観ています。
その後は派手なヌードに
『青春の構図』は、岡田奈々、秋野暢子、早乙女愛という3人の群像劇でした。
その中では早乙女愛の扱いが一番軽かったですけどね。
予告編がYoutubeにあがってますが、出演者は多彩で、昭和の古き良き時代の青春映画としてまずまずのできだとおもいました。
いけだももこもなかなかよかったし。
その後、山城新伍のお手つきで、ハングマンに出たり、映画で派手なヌードを見せたりしましたが、私はあのシャワーシーンは最高のヌードだとおもいました。
大きな卵の殻の中でジタバタする卵スープのテレビCMは、何年たっても夢に出てきましたね。
ただ、それはヌードでイメチェンした衝撃によるものであり、早乙女愛にとっての適役は、やはり早乙女愛ではなかったかとおもいます。
デビュー作が最高の適役であると、なかなかその後の芸能活動がむずかしいですね。
『愛と誠』は映画がヒットして、テレビ東京が、夏夕介と池上季実子でやってましたが、夏夕介はともかく、池上季実子のアカぬけないこと。
でもその後を見ると、早乙女愛よりは格上ですから、やっぱり棒読みではだめなんですね(笑)
以上、早乙女愛といえばまずは『愛と誠』が思い浮かびますが役名を芸名にして外見はもっとも原作どおりの早乙女愛だった件、でした。
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