小麦(グルテン)は身体に悪いから食べないほうがいい?(高須幹弥(高須クリニック))という健康情報についての動画をご紹介します。チャンネル登録者数 76.8万人、2979本の動画を配信している高須幹弥チャンネルからです。
2月17日の記事で、『がん情報チャンネル・外科医 佐藤のりひろ』チャンネルが、「グルテンでがんが増えるか?」に言及していることをご紹介しました。
佐藤さんは、最近の2つの研究から、グルテン(パン、麺類などの小麦の成分)とがんとの間には、相関関係はない、という報告を動画にされて話題になりました。
(令和3年11月26日)
【がん情報チャンネル?外科医 佐藤のりひろ】
『グルテンでがんが増える?』
?[参政党]の吉野敏明歯科医師の悪質なところは[グルテンアレルギー][残留農薬][遺伝子組換え]を一括りにして【小麦粉】が悪い!、と知識弱者の恐怖心を 煽るところです。https://t.co/cTFQwpgNnO pic.twitter.com/j87BVmtufh— 川目淳 (@Submarine9999) March 27, 2023
しかし、昨今のネット情報は、とにかくグルテンは悪、カップ麺や菓子パンを食べたら、即がんになるかのような叩かれ方です。
グルテンフリーこそが、理想の食事のように言われています。
そこで、信頼できる医師の動画チャンネルをももうひとつご紹介したいと思います。
それが、高須幹弥(高須クリニック)チャンネルです。
高須幹弥医師は、高須克弥医師の息子さんです。
チャンネルについてご紹介すると、一口で述べると、いい意味でつまらない動画チャンネルです。
「いい意味」というのは、こういうことです。
1.医学的に虚偽の話はしない
2.話を盛らない
3.イラストや字幕やBGMで過剰な演出をしない
4.作り笑顔もなく、やや暗めの表情で粛々と話す
要するに、アタリマエのことだけを、当たり前に紹介・解説する動画です。
逆張り志向に思える、父親の高須克弥さんの反動かな?
ですから、「当たり前過ぎてつまらない」と思えるかも知れませんが、それはもしかしたら、他の仰々しい動画に毒されているからかもしれません。
バランスが取れていれば、ペヤングも食べて良い
小麦は身体に悪いから食べないほうがいいって本当なのか?というタイトルですが、結論から書くと、人による。
少なくとも高須幹弥医師ご自身は、「パン、やきそば、うどん、ラーメン、ペヤング」などを普通に食べるそうです。
ここで、「ペヤング」と固有名詞を挙げたのは、たぶん「カップ麺」という意味かと思いますが、きっと真っ先にペヤングを思い浮かべるほど、ペヤングがどうにもならないほど好きなのでしょう。
ごはんや芋などとともに、バランスよく糖質をとるなら小麦も無問題、ということです。
要するに、小麦は炭水化物の一食材であると。
ではなぜいけないかといえば、グルテンにはアレルギーを持つ人がいるから。
小麦アレルギーの人(500人に1人)、セリアック病の人。
セリアック病(せりヤックびょう)は、グルテンに対する遺伝性の自己免疫疾患です(2000人に1人)。
グルテンは小麦、ライ麦、大麦などに含まれるタンパク質で、セリアック病の患者がこれを摂取すると、小腸の粘膜が攻撃され、栄養の吸収に支障をきたします。
主な症状には、腹痛、慢性的な下痢、栄養不良、体重減少、貧血などがあります。また、セリアック病は他の自己免疫疾患や消化器系の疾患と似た症状を呈することが多いため、診断が難しいこともあります。
治療法としては、グルテンを含まない食事(グルテンフリー食)を続けることが唯一の方法とされています。
いくらなんでも、長年人生ヤッていれば、自分がパンや麺類が苦手であるかどうかはわかるのではないかと思いますが、「診断が難しい」とのことなので、念の為にアレルギー検査をしてみるのもいいかも知れませんね。
3つ目は、グルテン不耐性の人。これがいま問題になっています。
グルテン不耐性(グルテン過敏症)は、セリアック病とは異なり、自己免疫反応を伴わないため、症状の重さや範囲は個人によって異なります。
ChatGTPに、主な症状を挙げてもらいました。
– 腹痛
– 下痢
– 吐き気
– 便秘
– ガスやおならの増加
– 頭痛
– 倦怠感
– 集中力低下
– イライラ
これは、日常的にありがちなことなので、グルテンのせいなのか、他の因子かはわかりにくいですね。
ただ、リーキーガット症候群(腸管漏出症候群)といって、グルテンによって腸の粘膜に隙間ができて、腸内の有害な物質が血液中に漏れ出す状態になるといわれています。
グルテン過敏症の割合は0.5~13%と幅があり、3~4週間グルテンを抜いて体調が良くなれば過敏症の可能性があるといいます。
が、小麦は、パンやうどんやラーメンだけではなく、そばにも、ハンバーグのつなぎにも、天ぷらやフライのころもにも、お菓子にも使われているので、完全に取り除く食生活というのはむずかしいのではないかと思います。
気にすべき人は、たぶん少数派か
動画の結論は、「グルテンフリー。やりたい人は自由にやってくれればいい。ただ、過敏症はたぶん少数派ではないか」ということです。
思い当たるところがあった方は、検査すればいいのではないでしょうか。
がん云々の話に至っては、全く出ませんでした。
みなさんは、グルテンは気にされていますか。
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