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ニュースはその字面だけではわからないことがある。ましてや、何の根拠もないのに思い込みだけで決めつけてしまうのは不毛だ

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ニュースはその字面だけではわからないことがある。ましてや、何の根拠もないのに思い込みだけで決めつけてしまうのは不毛だ

ニュースはその字面だけではわからないことがある。ましてや、何の根拠もないのに思い込みだけで決めつけてしまうのは不毛だ。当たり前の話だが、実際に私たちは報道に対してその分別をつねにわきまえているといえるだろうか。今回はそういう話だ。

ニュースには、報道内容に関する背景や文脈、異なる立場や意見など、表面的な情報だけでは把握できない重要な要素が含まれていることがある。

そのため、ニュースに接する際には、客観的な視点で情報を見極め、慎重に判断する必要がある。

また、思い込みや先入観を持ってニュースを受け止めてしまうことは、正確な理解や客観的な見方を妨げることになる。

そのため、自分自身がどのような偏りを持っているかを意識し、多様な情報源からの情報を比較検討し、より正確な理解を目指すことが重要だ。

という話である。

私は2011年、火災を経験した。

数字は万能かという話である。さて、昨年5月26日、筆者は火災にあった。火災の確率なんて低いが、経験した者にとっては「100%」
数字は万能かという話である。さて、昨年5月26日、筆者は火災にあった。現場は住民票もなく登記上はたんなる「本店ではない作業場」なのだが、諸事情で数年前から住まい兼メインの仕事場になっていた。その火災について「数字」をスケプティクスに考えたい。

その際、Web掲示板では書きたい放題のスレッドが複数たった。

火災事故わずか数行の記事で「放火の犯人」を決めつけるネット民の悪癖は当事者に大変迷惑な影響を及ぼすことを考えて欲しい
火災事件が増える季節です。14日夜に発生した長野県佐久市臼田の歯科医宅火災は、4名のお子さんが焼死した痛ましい結果となりましたが、Web掲示板ではいつものようにわずか数行の記事で「放火の犯人」を詮索する興奮ぶり。倫理観と民度を心配しています。

その中には、私が火の出ている所に飛び込んで消火活動をしなかったのは怪しいという大合唱になった。

後に告訴を検討したが、近所でも評判の悪かった向かいの老人が、テレビのインタビューで「夫(私)が家から慌てて飛び出してきた」と言ったらしい。

真相は、私が帰ってきて、戸を開けて一歩踏み込んだらすでに炎が上がっており、服を脱いでパンパンするとか、とても自分で消し止めるレベルではなかったので、「慌てて飛び出してき」て、「消化器を持っている方はご提供いただけますか」と叫んでいたのが真相だ。

すでにその前に、家の中にいた妻が119番もしていた。

報道は、その「消化器を持っている方はご提供いただけますか」の部分が書かれていなかったので、そのデタラメ証言を真に受けた大衆により、そのような邪推につながったわけだ。

この場合、書かないマスコミが悪いと言うより、数行の記事から勝手に思い込む大衆が悪いだろう。

このWeb掲示板に敏感に反応したニュースは、事件性を疑い、たかが一般人の火災を、NHKや共同通信は日またぎで複数回報道。

私は事故当日、意識不明の重体で救急車に運ばれた妻子のもとに1分でもはやくかけつけたいのに、数日に渡ってマスコミにつけられ、実家の周りには新聞社やテレビ局の車が路駐して、私が家に入ろうとすると、日本テレビと朝日新聞は、「話を聞かせてください」としつこく食い下がっていた。

毎日新聞は、私の長男の死亡記事の予定稿と混同したのか、なんと事故報道の段階で具体的な小学校名をさらした。

そのため、長男が通っていた小学校の同級生には記者やリポーターが張り付き、ある同級生の自宅まで突き止めてその祖母から私の長男の写真をねだったとか。

小学校では、しばらくの間、保護者同行の集団登下校が行われたという。

長男は遷延性意識障害(植物人間)になり、大変なときだったのに。

ストレッチングボードEV(アサヒ)は、脳障害によって尖足に陥った状態から再び自立歩行させるための健康・リハビリ器具
ストレッチングボードEV(アサヒ)は、脳障害によって尖足に陥った状態から再び自立歩行させるための健康・リハビリ器具がある。健康器具と聞いただけで否定したがる自称オカルト否定派もいるかもしれないが、脳障害の可塑性の関係について考える。

もちろん、メディアの執拗な覗き見取材と、行き過ぎた報道に問題があったわけだが、何かというと探偵の真似事をする大衆の低劣な民度に閉口したものだ。

マスコミをマスゴミなどと唾棄していい気になっているが、残念ながら日本人にはゴミ以下の人格の持ち主がいることを指摘せざるを得ない。

これが日本人大衆の民度なのだ。

ということを踏まえた上で、以下をお読みいただきたい。

数行で結論を出したがる大衆

インターネットの時代は、情報が量も質もスピードもこれまでとは桁違いに私たちに届く。

昔だったらこんなのニュースにもならなかっただろうに、というようなことも聞こえてくる。

それは本来はいいことである。

ただ、受け取る側次第だが……

この事件、「心肺停止」だったお子さんは結局なくなったようだ。

「16日午後0時半ごろ、兵庫県川西市平野の能勢電鉄妙見線の踏切で、同市東多田、小関廉太郎ちゃん(2)が川西能勢口発妙見口行き普通電車にはねられ、搬送先の病院で死亡した。川西署は母親の裕子さん(37)が目を離した隙に誤って踏切に入ったとみて調べている。
 川西署によると、2人は踏切から約100メートルの寺で、他の家族らと子育てサークルに参加。親らは正午すぎから昼食の片付けをし、子どもたちは境内などで遊んでいた。
 裕子さんは事故の数分前に廉太郎ちゃんと別の女児の姿が見えないことに気付き、付近を捜した。女児は踏切の近くで見つかった。http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/297483
このニュースについて、ヤフーニュースのコメント欄や2ちゃんねるなどウエブ掲示板では、いろいろコメントが書かれた。

いわく

「目を離した親が悪い」
「母親サークルなんて糞」……

わずかな文字数のニュースで、どうしてそこまで言い切れるのだろうか

上掲で筆者の体験も書いたが、マスコミの事件報道は、意図や自覚にかかわらず不十分・不正確なものなのだ。

なのに、記者のいいかげんな短い作文記事の片言節句にあつくなり、ああでもないこうでもないと、さかしらな批評が書き連ねられる。

で、誰も現場に取材したわけではない……

そんな論評になんの意味があるのか。

大衆よ、いいかげんにしろよ。

今回事件が起こった原因について、冒頭に書いたように、子供から目を離したのが悪い

母親サークルなんて母親のさぼり場で子供に利益がないなんて意見があるが、それは事故があったから、結果としてそう言ってるだけではないか。

たとえば、の話

もし発達障害だったら?

もし、今回のお子さんが、自閉症や多動性障害だったらどうなんだろうう。

それでも、親が目を離したからとか、しつけがどうとかいうネットの有象無象の論評に意味はあるのか。

自閉症はしばしば、というか自閉症ではなくとも、最近のお子さんには睡眠障害というのが結構深刻な問題になっていて、夜中ずっと起きているとか……
そうすると、親も寝不足になってしまう。

寝不足が続いて、一瞬子供から目を離してしまった。

そしてお子さんは……

あくまで、たとえば、の話だが、そういうこともありうる年頃だ。

だから、事情もろくに知らずに責め立てる人たちの気持ちが理解できない。

いずれにしても、ニュースではそのへんは報じない。

たとえ多動であったとしても、たぶん報じないだろう。

個人情報で隠すと言うより、そもそも多動性障害の「重さ」を知ってる記者自体が少ないとも思われる。

でもそうであったとしても、私ははどなたかと違い、「(記者が)理系じゃないからだめなんだ」とは書かないが。

だって、そんなことをいっていたら、記者は学位をいくつももっていないとつとまらない。

要するに、いかなる書き物であれ、一著者の視点による文章で、すべてを論じようと言うのが間違いなのだ。

ましてや、ネットのニュースというのは、もともと紙媒体用の記事を、さらに編集されたものである。

新聞の論説記事だってたいした長さではない。

しょせんメディアの報道は、その真実のほんの一面を知らせているにすぎない。

論評するほどその件に関心があるのなら、自分でもっと調べてからにしたらどうなの、と思う。

大衆よ、話題にしたかったら自分で調べろ。

少なくとも、書いていないことを、知能指数の低い頭で勝手にでっち上げるのはやめろ。

以上、ニュースはその字面だけではわからないことがある。ましてや、何の根拠もないのに思い込みだけで決めつけてしまうのは不毛だ、でした。

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この記事を書いた者
草野直樹(かやのなおき)

自己肯定感も、自己意思決定能力も低かったのですが、昨今流行の家系図作りをしているうち、高祖叔父と“日本のケインズ”の接点を発見。仙台藩で和喜次時代のお世話役で姻戚関係も!?。もう30年早く知りたかったなあという思いはありますが、せめてこれからは一国民、一有権者の立場から、ケインズ系経済学支持者としての発言を自分の意志で行っていきます。

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