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大根おろしに医者いらず、といわれます。消化をうながす成分が含まれていることから一緒に食べることを勧めることわざです

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大根おろしに医者いらず、といわれます。消化をうながす成分が含まれていることから一緒に食べることを勧めることわざです

大根おろしに医者いらず、といわれます。消化をうながす成分が含まれていることから一緒に食べることを勧めることわざです。実際に様々な効能は枚挙されますが、だからとって不老長寿をもたらす万能役というわけではないので「ばっかりたべ」はご注意を。

大根おろしの効能

大根おろしといえば、使いみちは多彩ですね。

焼き魚、焼き肉、ハンバーグ、とんかつ、卵焼きなどに添えたり、しらすと合わせたりするのは定番。

ご飯にかけたり、納豆と合わせたりする食べ方もあります。

実は、どんな食べ方でもいいのです。

大根おろしには、消化をうながす成分が含まれているので、どんな食べ物でも消化を助けるのです。

居酒屋で魚料理を、大衆食堂で魚関連の定食を頼むと、必ずと言っていいほど、「大根おろし」がお皿の片隅についてきます。

理由としてあげられているのは、

  1. 殺菌力がある(食中毒防止)
  2. 消化酵素として糖質(炭水化物)の消化を助けるジアスターゼ、たんぱく質の消化を助けるプロテアーゼ、脂肪の消化を助けるリパーゼが含まれていて食欲増進作用がある
  3. ビタミンや食物繊維が豊富に含まれている(美肌、免疫力効果)
  4. 制癌作用

という4つです。

健康効果の根拠


焼き魚や焼き肉には、間違いなく焦げがあります。

焦げは、ベンゾピレン(benzopyrene)といって、アミノ酸が変化した、遺伝子と結合する発がん性物質が含まれています。

焦げのすべてが発がん物質というわけではなく、たとえばパンの焦げは、炭水化物の焦げなので、たんなる炭です。

ですから、パンの耳は安心して食べられるのです。

それはともかくとして、だいこんおろしに含まれる、辛味成分(イソチオシアネート)や消化酵素(ペルオキシターゼ)などは、焦げのベンツピレンを体外に排出してくれるので、焼き魚には大根おろしがいい、というわけです。

焼き魚だけでなく、焼き肉、ハンバーグなどにも、焦げはつきもの。

ハム、ソーセージのような肉の燻製、燻煙食品からもベンゾピレンが検出されます。

カツオの切り身をいぶす製造過程で、ベンゾピレンが発生するかつお節は、毒物扱いで「ミラノ博覧会」に持ち込めないとニュースになりましたね。

また、大根をすりおろすことでイソチオシアネートが生成されます。

イソチオシアネートは、わさびなどにも含まれる辛み成分で抗菌作用や免疫力を高め、がん予防が期待できるのです。

ただし、大根おろしの酵素は熱に弱く、加熱調理することで失活してしまいます。

そこで、生のまますりおろすのです。

たとえば、おでんに入れただいこんでは、その効果は期待できないのです。

その一方で、では大根おろしが無謬かというと、実は逆に、だいこんおろし自体が発がんのリスクを持っています。

大根おろしの硝酸塩は、唾液によって亜硝酸塩に変化。魚肉と反応して発癌性の高いニトロソアミンにかわるという話もあります。(量的には気にするほどの危険性ではないといわれています)

えーっ、抗癌作用があったり発がん作用があったり、だったらいったいどうすればいいのか、食べるのか食べちゃだめなのか、という話になります。

要するに、ばっかり食べをしなければいいのです。

劇薬じゃあるまいし、皿の片隅の微量を食べただけで、病気知らずになったり、逆にがんになったりするわけがありません。

食べ物だけで健康を得ようという発想が間違い

「フードファディズム」という言葉をご存知でしょうか?

食品に含まれる栄養素や、特定の食材が健康と病気に与える影響を過大に信じることです。

健康情報をうたうテレビ番組で、「○○を食べると健康にいい」「△△を食べると××になる」といった食材や食品の取り上げ方をするために、こうした考え方が流行することがあります。

どんな食材も、「人間に食べられるため」ではなく、それぞれが固有の生命体として存在しています。

ですから、人間がそれを食べて、いいことばかりではなくても、何ら不思議はありません。

もちろん、全食材からデータを取ったわけではありませんが、ひとつの食材には、人間の健康に役立つ成分もあれば、損ねるものも含まれていて、それを様々な食材とともに摂取することで、必要な栄養を補完したり、逆に毒を消したりしているのだと思います。

なのに、「××が健康によい」などという近視眼的な情報に振り回され、特定の食材に偏る「ばっかり食べ」を行ってしまったら、「様々な食材とともに摂取する」バランスが崩れてしまいます。

むしろ、それによる健康リスクのほうが心配です。

運動するとか、ストレスのない生活を心がけるとか、健康というのは人間にとってもっと大きな視点から見るべきものであり、一食材だけで変わるものではないと思います。

たとえば、病気の改善など、専門家の指導を必要とする目的がある場合は、第一義的に医師などの指示に従うべきであり、あくまでも「家庭でできる範囲の努力」として参考にすべきだと思います。

血糖値の高い方の方からはよく、「薬か食べ物(の改善)が必要なんだけど、だったら食べ物で頑張ってみる」という話を聞くのですが、これなどはフードファディズムの典型的な例で、それはおそらく「あれか、これか」と選択すべきものではなく、両方行わなければならないものだと思います。

以上、大根おろしに医者いらず、といわれます。消化をうながす成分が含まれていることから一緒に食べることを勧めることわざです、でした。

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この記事を書いた者
草野直樹(かやのなおき)

自己肯定感も、自己意思決定能力も低かったのですが、昨今流行の家系図作りをしているうち、高祖叔父と“日本のケインズ”の接点を発見。仙台藩で和喜次時代のお世話役で姻戚関係も!?。もう30年早く知りたかったなあという思いはありますが、せめてこれからは一国民、一有権者の立場から、ケインズ系経済学支持者としての発言を自分の意志で行っていきます。

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