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『売れない役者ーあなたの知らない芸能界サバイバル』は、亡くなった森川正太さんが脇役俳優生活の実態を告白した書籍です

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『売れない役者ーあなたの知らない芸能界サバイバル』は、亡くなった森川正太さんが脇役俳優生活の実態を告白した書籍です

『売れない役者ーあなたの知らない芸能界サバイバル』は、亡くなった森川正太さんが脇役俳優生活の実態を告白した書籍です。『おれは男だ! 』『飛び出せ!青春』『俺たちの旅』『俺たちの朝』などの1970年代の青春(学園)ドラマの常連としておなじみです。

子役時代の苦労から、売れてからも決して嫉妬やいじめをしませんでした。

森川正太とは誰だ

森川正太さんは東京出身。

小学校の頃から劇団に入っていた子役で、番組のオーディションに次々参加していました。


日大豊山高校時代には、いろいろな仕事が入るようになり中退。

『おれは男だ!』『飛び出せ!青春』『俺たちの旅』『俺たちの朝』などの1970年代の青春(学園)ドラマの常連としておなじみです。

とくに、日本テレビが大河ドラマと互角に戦った青春学園ドラマ『おれは男だ!』『飛び出せ!青春』『俺たちの旅』などの視聴層である、現在の50代以降の世代なら、その活躍ぶりは記憶に残っていることでしょう。

『俺たちの旅』は実はカースケと洋子の旅だったから洋子が没した『俺たちの旅30年SP三十年目の運命』が最終回だった件
『俺たちの旅』といえば、中村雅俊、津坂まさあき(秋野太作)、田中健、そして途中から森川正太が合流した若者の生活を「旅」として描いたものですが、実は中村雅俊演じるカースケと金沢碧演じる洋子の旅だったから続編はない、という見方もあります。

私は、森川正太さんと30年ぐらい前に、仕事をしたことがあります。

役者の仕事ではなく、ある雑誌の企画特集記事を編集した際に、ご協力いただきました。

相撲好きの著名人に好きな力士をアンケート調査する企画があったのですが、森川正太さん自身が相撲好きなので話を伺ったのと、顔の広い森川正太さんに他の相撲好き著名人を紹介していただいたのです。

森川正太さんについては、共演者は口を揃えて、「周囲の人たちみんなを気持ちよくさせ、場を盛り上げる方」と語っていましたが、そのとおりの方でした。

青春(学園)ドラマの常連で、顔が売れているからと言って、決して偉ぶることもありません。

最初何を話したらいいのかと私が迷っている時、森川さんの方から「おいくつですか」と聞いてくれたので、答えたら、「いいなあ、若くて。ぼく35なんですよ」なんて答えてました。

それで、緊張がほぐれて、私の方も、「でも色々仕事されてていいじゃないですか。俺たちの旅とか、飛び出せ青春とか」と、話せるようになった記憶があります。

結婚式の司会が主たる副業だった


それはともかくとして、久しぶりに森川正太さんの上梓した『売れない役者ーあなたの知らない芸能界サバイバル』(はまの出版)を読み終えました。

2000年発行ですから、まだ森川正太はボチボチドラマや舞台で仕事をしていた頃の話です。

内容は、日記形式で日々を綴っていますが、「主役級でない役者はどうやって暮らしているのか」という話です。

森川正太は、役者の仕事が無い時には、アルバイトで糊口をしのいでいたと書かれています。

子役出身の森川正太は、自身が10代後半から30代ぐらいまでは、多くのテレビドラマに出演。

とくに、日本テレビが大河ドラマと互角に戦った青春学園ドラマ『おれは男だ!』『飛び出せ青春』『俺たちの旅』などの視聴層である、現在の40代後半以降の世代なら、その活躍ぶりは記憶に残っていることでしょう。

芸歴も長く、業界にも人脈はあるはずです。

にもかかわらず、役者が専業ですらなかったというのです。

ワイドショーや週刊誌の豪邸拝見で出てくるのは、ほんの一握りのスターだけなのです。

しかも、役者の仕事だっていつ入るかわからないので、アルバイトも長く務めることは出来なかったとか。

『売れない役者』を上梓した頃は、結婚式の司会が主たる副業だったそうです。

1日数時間の進行役で、とっぱらい(即日精算)でもらえるのですから、美味しいアルバイトだったでしょうね。

でも、新郎新婦にとっては一生ものなので、責任も重いですが……。

いじめられたからこそ自分はいじめない

もうひとつ、本書の興味深い件は、森川正太の子役時代です。

児童劇団出身で、まだ映画がたくさん制作されていた頃だったので、映画、ドラマ、舞台と、子役の需要は多かったのですが、その都度オーディションがあり、当時子役仲間で、とにかく巧かったのが渡辺篤史だったそうです。

『渡辺篤史の建もの探訪』の人ですね。

でも森川正太も、子役時代からテレビに出演しており、高校に途中からいけなくなるほどでしたから、売れっ子だったわけです。

となると、他の子役からの嫉妬⇒いじめという、人間社会のお定まりの「洗礼」を受けます。

たとえば、ラーメンを食べると、麺の下にゴキブリを仕込まれていたとか……。

まあ、詳細は本書を読んでいただくとして、かなり壮絶な経験があったようです。

これは、『徹子の部屋』に出演した時にも話していましたね。

で、そういういじめを受けると、今度は自分が後輩に同じことをする人がいるのですが、森川正太の立派なところは、それをしなかったことです。

壮絶なイジメを受けたが、そんなものは自分で終わりにしたいとして、森川正太は、後輩だろうが年下だろうが、別け隔てなく相手を尊重して付き合い、人と人との絆を大きくすることに、自分の使命のようなものを見出したようです。

以上、『売れない役者ーあなたの知らない芸能界サバイバル』は、亡くなった森川正太さんが脇役俳優生活の実態を告白した書籍です、でした。

この記事を書いた者
草野直樹(かやのなおき)

自己肯定感も、自己意思決定能力も低かったのですが、昨今流行の家系図作りをしているうち、高祖叔父と“日本のケインズ”の接点を発見。仙台藩で和喜次時代のお世話役で姻戚関係も!?。もう30年早く知りたかったなあという思いはありますが、せめてこれからは一国民、一有権者の立場から、ケインズ系経済学支持者としての発言を自分の意志で行っていきます。

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