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石立鉄男ホームコメディドラマシリーズは1971年~1978年に放送されたホームコメディ。ヒロインMVPは松尾嘉代?大原麗子?

石立鉄男ホームコメディドラマシリーズは1971年~1978年に放送されたホームコメディ。ヒロインMVPは松尾嘉代?大原麗子?

石立鉄男ホームコメディドラマシリーズは、1971年~1978年にかけて、ユニオン映画が制作、日本テレビ系で放送されたドラマです。すべて独身男性を演じた石立鉄男の相手役としての女優が各作品に登場しますが、とくに印象深いのが松尾嘉代と大原麗子です。

石立鉄男ホームコメディドラマシリーズとはなんだ

石立鉄男というと、Facebookの「昭和」関連グループでは、もっとも取り沙汰される機会の多い俳優と言っていいでしょう。

生前(1942年7月31日~2007年6月1日)は、たくさんの映画やテレビドラマに出演しましたが、その象徴的なものは、ユニオン映画が制作し、日本テレビ系で放送された、松木ひろし脚本、石立鉄男主演のドラマシリーズです。

ジャンルとしては、情にもろいけれど明るい2枚目半~3枚目の青年(石立鉄男)が、様々な設定のもと、泣き笑いずっこけるストーリーです。

当時の表現を使えば、「テレビ映画」である同シリーズは、16ミリフィルムで撮影し、建物や戸外は実在のロケ地を使い、部屋の中はよみうりランドのセットを使うという、映画のような作り方をしていました。

ドラマ名放送期間話数ロケ地ヒロイン
おひかえあそばせ1971年4月7日~1971年9月22日13話川崎宮本信子、岡田可愛
気になる嫁さん1971年10月6日~1972年9月20日40話成城学園榊原るみ
パパと呼ばないで1972年10月4日~1973年9月19日40話佃島松尾嘉代
雑居時代1973年10月3日~1974年3月27日26話成城学園大原麗子
水もれ甲介1974年10月13日~1975年3月30日25話豊島鬼子母神川口晶
※おふくろさん1975年4月6日~1975年9月28日21話世田谷・赤堤吉沢京子
気まぐれ天使1976年10月6日~1977年10月19日43話早稲田大原麗子、酒井和歌子、坪田直子
気まぐれ本格派1977年10月26日~1978年9月20日38話神楽坂山口いづみ、水沢アキ

※『おふくろさん』は日本テレビ制作

放送されていたのが、『水もれ甲介』と『おふくろさん』が日曜20時、それ以外は水曜8時です。

リアル放送時、この一連の石立鉄男ユニオン映画シリーズは、それほどの人気番組ではなく、安価でしのげるナイター中継の雨傘番組、という位置づけだったようです。

ですから、『パパと呼ばないで』の平均視聴率は11%に過ぎなかったのに、1年間も放送されています。

さらに、石立鉄男は、番宣にもあまり積極的には出演せず、芸能人としての話題作りも行わず芸能マスコミを上手に利用しなかったため、当時はほとんど芸能マスコミでは話題にならないドラマでした。

それがなぜ、今でも多くの人に語られているのか。

当時、放送終了後も、午後の4時からの再放送枠(青春アワー)で何度も放送したことで、視聴者には世代を重ねて刷り込みと親近感が生じていったのではないでしょうか。

そして、その“刷り込み”は、繰り返しの再放送すら終了した頃に爆発しました。

竹中直人がそのモノマネを最初に行ったのは、シリーズがすでに終了していた70年代後半の『TVジョッキー』(日本テレビ系)。

さらに、1983年にテレビ朝日の『ザ・テレビ演芸』でグランドチャンピオンになったときのネタとして、「遠藤周作」とともに「ちーぼーっ」という『パパと呼ばないで』における安武右京(石立鉄男)のモノマネを行い、竹中直人とともに石立鉄男ドラマ自体も脚光を浴びるようになったものです。

もちろん、“遅れたブレイク”れは、シリーズ各作品がしっかりとした出来だったからであることは言うまでもありません。

つまらない作品なら、むしろ再放送でボロを出してしまいますからね。

スルメではありませんが、噛めば噛むほど味が出たのでしょう。

ユニオン映画シリーズに共通して言えるのは、オンエア時にバーンと視聴率を上げて世間の注目を集め、スポンサーや出演タレントの時価を上げる、株で言うキャピタルゲイン型ではなく、再放送の繰り返しの中で、世代を超えてゆっくり時間をかけて評価が高まっていったインカムゲイン型の名作だったということです。

シリーズのヒロインMVPは誰か

ということで、前置きが長くなりましたが、当時の石立鉄男は29歳~35歳。

ドラマは、実年齢より少しだけ若い年齢を演じることが多いですから、ドラマの石立鉄男は全作独身の設定でした。

ということは、ドラマの登場人物の誰と結婚するのか、というのもドラマの見どころになります。

しかし、その観点から見ると、石立鉄男がヒロインと結ばれるのは意外と少なく、実は8作中3作しかありません。

その中で、吉沢京子と結ばれる『おふくろさん』は日本テレビの制作。

シリーズの作品としてカウントすべきかどうかは、マニアの間でも議論がありますので今回はのぞくとして、残り2作は、『パパと呼ばないで』の松尾嘉代と、『雑居時代』の大原麗子です。

さて、もし、シリーズのヒロインMVPを1人選ぶとしたら、あなたはソノちゃん(松尾嘉代)とナッちゃん(大原麗子)のどちらを選びますか。

2人の共通点は、石立鉄男演じる安武右京や大場十一に対するツンデレであること。

いつもケンカばかりしてしまうのです。

『雑居時代』の夏代


大原麗子演じる夏代は、当初石立鉄男演じる十一を嫌っていたのですが、十一と師匠・稲葉勇作(川崎敬三)の師弟愛や、自分の妹の阿万理(杉田かおる)に対する思いやりを知り、少しずつ惹かれていきます。

しかし、5人姉妹の中で亡くなった母親代わりで家事を見る夏代は、いつも家族のことを優先して自分は我慢をすることが習い性になっていました。

大場十一とのことについても、自分が結婚すれば誰が家を見るのかという思いがあり、結婚をためらっていました。

つまり、ツンデレは、我慢の反動でもありました。

最終的には、みんなに背中を押されて結婚することになります。

『雑居時代』は、そんな夏代の切ない思いが少しずつ変わっていくところを丁寧に描いています。

ネットの評価では、この『雑居時代』をシリーズの中では一番に挙げる人が多く、また大原麗子に対しても、本作についての書き込みが多いように思います。

『パパと呼ばないで』の園子


一方、園子(松尾嘉代)は、自分の家の下宿人になった安武右京(石立鉄男)のことを、「ウキョウだかラッキョウだか知らないけど」と、最初は迷惑がっていました。

しかし、下町の気性の真っ直ぐな女性らしく、次第に右京とはフランクに話せる関係になります。

ただ、『雑居時代』に比べると、ヒロインとしての心の移ろいや右京との関係の描き方に、一貫性がないような気がします。

脚本がメインライターの松木ひろしの場合は、右京はあくまで下宿人であり、あまり深い思いを感じるシーンはありません。

向田邦子の場合には、まさにフランクな関係で、園子が働いている美容院で無料で右京の頭をいじったり、ひとつの飯台でお茶菓子をかじりながら世間話をしたりしています。

2人の関係を描くメインライターは窪田篤人でしたが、これがもう、なんでそこまでというほど、お互い意地を張り合うツンデレの関係です。

実年齢で石立鉄男と同学年の松尾嘉代が演じる女性なので、結婚に対してよりデリケートな思いがあるのだろう、というふうに解釈していますが、向田邦子脚本から見た園子は、もっと下町の娘らしいざっくばらんさがあるような気はしました。

とにかく、そんな園子が結婚することになったのは、自称恋敵である近所の鮮魚店の娘(冨士眞奈美)の後押しもありますが、右京が育てている姪の千春(杉田かおる)の存在、それと、やはり右京を思っていたのに姉に譲った妹・和子(有吉ひとみ)の存在があったのだと思います。

私個人は、ツンデレの園子は面倒な気がしますが、向田邦子が描くざっくばらんな下町娘の園子はいいなと思います。

余談

もっとも石立鉄男自身は、ラブコメと言うよりも人情噺としてのモチーフが好みだったようです。、

堀尾正明の『スタジオパーク』という番組に出演した際、出演番組の中で今までで一番印象に残る仕事は? という質問に対して、石立鉄男は『水もれ甲介』と『おくさまは18歳』と答えていました。

『パパと呼ばないで』でも『雑居時代』でもなかったわけです。

観る側と演じる側の違いというのは、あるのかもしれませんね。

みなさんは、どちらのヒロインに軍配をあげますか。

以上、石立鉄男ホームコメディドラマシリーズは1971年~1978年に放送されたホームコメディ。ヒロインMVPは松尾嘉代?大原麗子?でした。

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この記事を書いた者
草野直樹(かやのなおき)

自己肯定感も自己意思決定能力も低かったのですが、昨今流行の家系図作りをしているうち、曾祖叔父と“日本のケインズ”高橋是清の接点(仙台藩でワキジ時代のお世話役、そして姻戚関係か)を発見。もう30年早く知りたかったなあという思いはありますが、せめてこれからは一国民、一有権者の立場からMMT支持者としての発言を自分の意志で行っていきます。

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