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松方弘樹さんの事務所と真宗大谷派による『蓮如物語』の興行収益を巡る争いがかつてありましたが和解しました(2003年5月21日)

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松方弘樹さんの事務所と真宗大谷派による、アニメ映画の興行収益を巡る争いがかつてありましたが、和解しています(2003年5月21日)

松方弘樹さんの事務所と真宗大谷派による、アニメ映画の興行収益を巡る争いがかつてありましたが、和解しています(2003年5月21日)。浄土真宗中興の祖・蓮如上人の生涯を描いたアニメ映画『蓮如物語』の興行収益の配分をめぐる齟齬でした。

門徒の松方弘樹さんがプロデュースしたが……

松方弘樹さんが代表を務める「松プロダクション」が、かつて真宗大谷派(本山・東本願寺)との間で、制作した映画をめぐる興行収入の配分で争ったことがあります。

最終的には和解しました。

当時の報道です。

東本願寺と松方さん和解 映画「蓮如物語」訴訟
浄土真宗中興の祖・蓮如上人の生涯を描いたアニメ映画「蓮如物語」の興行収益の配分をめぐり、真宗大谷派(本山・東本願寺)が俳優松方弘樹さんが代表を務める「松プロダクション」に約7300万円の支払いを求めていた訴訟は日、松プロ側が2300万円を支払い、京都地裁(山下寛裁判長)で和解した。
映画に関する文房具などを無断で販売したとして、同派から10万円の損害賠償を求められていた松方さんの元妻で、女優の仁科亜季子さんが代表を務めていた土産物製造販売会社「京彩」も連帯して支払った。
訴状によると、同派は1997年2月、蓮如上人の500回忌を記念して、映画の製作と配給を松プロと契約。映画は98年4月に公開された。
同派は、興行収益は約1億4500万円で、契約に基づきその半額は松プロから受け取る権利があるとして、2000年11月に提訴していた。(2003年5月22日更新の『共同通信』から)

『蓮如物語』は、真宗本願寺の第八代法主・蓮如上人の生涯を描いたアニメ映画です。

原作は五木寛之のベストセラー小説で、1998年が蓮如上人の没後500年に当たることから、真宗大谷派がこの小説の映画化を企画したといいます。

制作は、松方弘樹さんの事務所の松プロダクションと東映動画が担当。

松方弘樹さんは、エグゼクティブプロデュサーをつとめました。

松方弘樹さんが真宗の門徒ということもあって、この話が実現したと言われています。

松方弘樹さんは、さらに晩年の蓮如の声を担当。

ほかにもナレーターに吉永小百合。声優陣に倍賞千恵子、奥田瑛二、古手川裕子、樹木希林などそうそうたる顔ぶれの映画俳優たちが加わっています。

テーマ曲を歌うのは「もののけ姫」の大ヒットで一躍有名になった米良美一です。

アニメ映画とはいえ、相当力のの入ったものだと言えるでしょう。

映画が公開されたのは1998年4月。

ところが、客の入りは今ひとつでした。

松プロダクションは1億円近い損失を抱え、大谷派からは興行収入分配金を巡って訴えられてしまいました。

映画の制作にあたり、浄土真宗大谷派と松プロは、興行収入から経費を差し引いた収益を折半するという契約を結んでいました。

大谷派は、チケットの販売収益6億6000万円から、制作費や必要経費を差し引いた1億5000万円の半分、7300万円を受け取る権利があると主張したのです。

同時に、映画タイトル人りの文房具を無断販売したとして、松方弘樹さんの元妻・仁科亜季子さんが代表を務める会社「京彩」にも40万円の支払いを求めました。

大谷派にしてみれば、『蓮如物語』は浄土真宗本願寺派、全日本仏教会、日本仏教保育協会、全日本私立幼稚園連合会、全国私立保育園連盟、全国青少年教化協議会、大谷保育協会などの推薦を受けた、蓮如上人500回忌記念映画です。

大谷派をPRする映画でもありました。

「全国の門徒がチケットの購買に力を注ぐなど、宗門を挙げての事業だった。売上がないでは済まされない」(「石川敏男/公式ホームページ」(http://www.ishikawabin.com/))と言うのももっともな話です。

一方、松プロダクション側では、「大谷派が100万枚のチケット販売を受け持つ約束だったにもかかわらず、実際は4万枚しか売らなかった。100万枚売れば利益配分も可能だった」(『日刊ゲンダイ』1999年1月6日付)として、大谷派を契約不履行で逆提訴すると主張しました。

損害賠償金と、大谷派の求める7300万円を相殺したいということでしょうか。

これについては、批判的な意見がありました。

「大谷派から4億2000万円を出してもらい製作したうえに、チケットの面倒までみてもらっておいて、利益配分できないのは約束通りチケットを売らなかったからはないでしょう。これが豪放磊落で売った松方かと思うとガッカリ。あまりにも身勝手過ぎてイメージを悪くするだけです」(『日刊ゲンダイ』2001年7月31日付で芸能ライター塩勢知火さん)

泥沼化するかと思われたが結局は和解

一方、大谷派は、100万枚は目標として設定しただけで、松プロダクションとでそうした約束はしていない、と反論。

「100万枚の販売が、約束されていなければ映画は作っていなかった」(『サンスポ・コム』2002年8月24日更新)とする松プロダクションとは平行線をたどりました。

では、裁判は長期化すると思いきや、結局、松プロダクションが譲歩。

和解金を支払うことで合意しました。

松方弘樹さんと言えば、婚外子を作っても認知して、きちんと養育費を払い続けたといわれている人です。

騒ぎをこれ以上大きくするのは、仕事に差し支えるからと、反訴に消極的だったとも伝えられます。

和解金の金額を巡っては、なかなか結論が出なかったようですが、2003年5月22日、2300万円で和解が成立しました。

「松方は大まじめなのだが、どうも映画を製作するたびにトラブルを引っ張ってくる」(『日刊ゲンダイ』2002年7月26日付で芸能ライター・新藤興二さん)という声もありましたが、松方弘樹さんはこの失敗にもめげず、2003年3月には『OKITE/掟』で映画監督デビュー。

還暦とは思えないバイタリティーを感じさせてくれました。

以上、松方弘樹さんの事務所と真宗大谷派による『蓮如物語』の興行収益を巡る争いがかつてありましたが和解しました(2003年5月21日)でした。

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この記事を書いた者
草野直樹(かやのなおき)

自己肯定感も、自己意思決定能力も低かったのですが、昨今流行の家系図作りをしているうち、高祖叔父と“日本のケインズ”の接点を発見。仙台藩で和喜次時代のお世話役で姻戚関係も!?。もう30年早く知りたかったなあという思いはありますが、せめてこれからは一国民、一有権者の立場から、ケインズ系経済学支持者としての発言を自分の意志で行っていきます。

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