聴覚障害、ろう、ろうあの違いがわかりますか。聴覚障害者のYoutuber、くらげさんが説明しています。聴覚障害は聞こえにくいか聞こえない状態。ろう者は手話を母語として使用する聴覚障害者で、聾唖は耳が聞こえず言語を発声できないことをいいます。
聴覚障害者であり、ろう者の動画から
くらげさんは、Youtubeに動画をアップしていますが、聴覚障害者であり、ろう者といいます。
では、聴覚障害者と、ろう者の違いってなんでしょうか。
そして、ろう者とろうあ(聾唖)者の違いとはなんでしょうか。
くらげさんの当該動画を見ていきます。
くらげちゃんねる
聴覚障害
聴覚障害者とはどのような定義か
どれくらいかというと、30デシベルです。30デシベルがどれくらいかというと、ささやき声が聞こえないレベルですね。30デシベルを超えると、補聴器をつけたりですね、字版とか使ったりしたほうがいいといわれています。
でもヒソヒソ声が聞こえないというレベルで、耳が聞こえない聴覚障害?って思うでしょうけど、WHOによると、そのレベルで聴覚障害というのです。」
聴覚障害とは、音声情報を大脳に送るための部位(外耳、中耳、内耳、聴神経)のいずれかに障害があるために、聞こえにくい、あるいは聞こえなくなっている状態のことをいいます。
神奈川県聴覚障害者福祉センターの公式サイトによると、「医学的には25dB以上の大きさの音で、ようやく聞こえる場合」が聴覚障害だそうです。
ただし、鼓膜などの音を聞き取る器官に障害がある「伝音性難聴」と、聞き取った音を脳に伝える聴覚神経に障害がある「感音性難聴」とでは、同じ聞き取りデシベルでも聞こえ方に大きな違いがあるといわれます。
感音性難聴は、音を情報として脳に伝える神経の障害のため、補聴器では解決せず、たとえば話し声が雑音に聞こえることもあります。
聴覚障害とは、伝音性難聴か、感音性難聴かのどちらか、もしくは両方の障害である複合性難聴の場合があります。
聴覚障害者は何人いるか
では、聴覚障害者が日本で何人いるのでしょうか。
身体障害者手帳を取得した人と、「身体障害者福祉法」が掲げる障害に該当する人を対象に調査した結果、平成18年度の国の調査では、18歳以上で34万3000人、18歳未満で1万5800人だそうです。
およそ1000人に3人が聴覚障害者にあたりことになります。
視覚障碍者し31.6万人といわれており、聴覚障害者のほうが数としては多くなっています。
ただ、相対的に聞こえにくいかどうかは判断が難しいため、実際には聴覚障害であるはずなのに、自分自身でも気づかない人もいます。
ろう(聾)
ろう者とはどのような定義か
ろう者は、医学的定義では、100dB以上の最重度の聴力レベルで、聴覚障害の中の最も重い『身体障害者二級』に値します。
そして、一般的には、「手話を母語として使用する聴覚障がい者」を「ろう者」と定義するそうです。

「手話を母語として使用する聴覚障がい者」というのは、生まれつき耳が聞こえないか、言語を聞いて身につける幼少期に聴力を失った人ということです。
「難聴者」や「中途失聴者」は、すでに言語を獲得しているので、手話ではなく言語を発します。
その場合は、「ろう者」ではないのです。
手話を言語として使う人は、中途失聴者もふくめて国内で10万人ほどといわれています。
ろうあ(聾唖)
ろうあ(聾唖)とは、耳が聞こえず、かつ言語を発声できないことをいいます。
ろうあ者が、どうしてしゃべれないかというと、ほかの人の声が聞こえないため、言葉をマネて習得することができないからです。
くらげさんは差別用語と言われていますが、サイトを検索すると、ろうあ者という言葉はとくに制限なく抽出されます。
全日本ろうあ連盟という組織の公式サイトも検索できます。
ろう者のバス運転士誕生
二種免許の取得条件がきっかけ
2016年4月に施行された道路交通法施行規則の改正で、免許取得の条件が緩和され、ろう者の二種免許の取得が可能になりました。
最近も、聴覚障害者(ろう者)のバス運転士が誕生したことが話題になりました。
全国初、ろう者のバス運転士 支援と理解で発車オーライ! https://t.co/hTPWxrtQK9 #Yahooニュース
— 江川たまよ (@msegatama) 2019年4月30日
これまでの二種免許の取得条件は、「補聴器を使用せずに、10メートルの距離で90デシベルの警音器の音が聴こえること」でしたが、2016年4月の改正で、その条件を満たすために補聴器の使用が認められることとなったのです。
補聴器で聞こえるなら問題ないはずです。
目は、「眼鏡等使用」で、ひどい近眼でも許されて、聴覚障害だけが許されないことには、合理性を感じにくいものがありました。
ろう者のバス運転士、松山建也さんは、最初運送会社のドライバーになりました。
ろう者の採用経験がない会社であることを知った松山建也さんは、ろう者であることによるコミュニケーションの不安を相手に抱かせないよう音声認識ソフトやSNSを用いたコミュニケーション手段を面接で提案。
晴れてドライバーとして入社を果たしたそうです。
さらに、職場では社長に、「ろう者のドライバーをもっと増やしたらどうか」と提案。
慢性的な人材不足と、ろう者のドライバー就職に道を付けました。
次に、二種免許を取得して、夢だった観光バス会社を中心に転職活動を開始。
5社不採用になったものの、5社目では社内で率直な議論がかわされました。
しかし、社長は熟慮の上、一転採用を決めます。
本人の前向きな気持が実現を後押しした
「(筆談)ボードを持ってきたり、(音声)変換器があります、とか。今までトラックの運転手をやってて(ろう者の)仲間も増えていたのに、夢がバス運転士やから、って辞めて。要は、退路を断って来た。これは相当な思いがあるな、と」
「(不採用を決めて)家に帰ってからも、ずーっと、彼のことが気になって仕方がなかったんですね。僕がチャレンジしてやれへんかったら、誰がチャレンジしてやるんかなと……」
松山建也さんの、目前の困難を前向きに対策する「必然」が、社長との出会いという「偶然」とあざない、松山建也さんは晴れてドライバーになりました。
もし、松山建也さんが前向きに対策することを怠り、「差別だ、障碍者差別だ」とだけ騒いでも、何も結実しなかったでしょう。
聴覚障害、ろう、ろうあ、まとめ
聴覚障害とは、音声情報を大脳に送るための部位(外耳、中耳、内耳、聴神経)のいずれかに障害があるために、聞こえにくい、あるいは聞こえなくなっている状態のことをいいます。
ろう者は、医学的定義では、100dB以上の最重度の聴力レベルで、聴覚障害の中の最も重い『身体障害者二級』に値します。
そして、一般的には、「手話を母語として使用する聴覚障がい者」を「ろう者」と定義するそうです。
ろうあ(聾唖)とは、耳が聞こえず、かつ言語を発声できないことをいいます。
ろうあ者が、どうしてしゃべれないかというと、ほかの人の声が聞こえないため、言葉をマネて習得することができないからです。
以上、聴覚障害、ろう、ろうあ(聾唖)の違いについて聴覚障害者・ろう者のYoutuberが手話と言葉で数字と具体的に解説した、でした。
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