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明石家さんまの「食べ残すこと」や「努力」を求めない生き方は「ねばならない」という精神論のアンチテーゼである件

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明石家さんまの「食べ残すこと」や「努力」を求めない生き方は「ねばならない」という精神論のアンチテーゼである件

明石家さんまのコメントが話題になっています。「他人に腹立たす奴はアホ」「バイキングは食べ残せばいい」「努力は報われると思う人はダメ」など、人生や社会常識について語ったコメントがバズっているのです。具体的に主な発言を見ていきましょう。

明石家さんまの生い立ちや生き方

明石家さんまといえば、タモリ、ビートたけしとともにお笑いビッグ3といわれて久しいですが、その中でもとくに明石家さんまの発言が注目されているのです。

まず、最近現時点で59万回再生されている動画です。

「他人に腹立たす奴はアホ」

ーすごく腹立つことはある?

明石家さんま いや、ない、ない、ない。嫉妬心がないから。他人に対して。自分(に対して)も過信もしてないし。「何やねんこいつ?」と思うことはあるけど、すぐ「こいつ、アホやねんな」と思う。

やっぱり、(他人に)腹立たすやつって、アホやと。総合的に考えて。

やっぱり、人を怒らすやつって、アホ。

ーそう思えば、腹はたたない?

明石家さんま たたない、たたない。腹を立てられる器でもない。そんなに偉くない。腹たって怒りたいと思ってる人は、偉いと思ってるやろ、自分のこと。

「バイキングは残せばいい」

2018年8月1日に放送された『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系)における発言です。

立川志らくが、「バイキングでお皿に盛るときは、まずは1口分ずつ盛るようにしている」と話す。

少量の味見から入って、気に入ったものを追加で盛ることで、食べ物を無駄にせず、店に迷惑をかけないようにしているわけです。

ところが、明石家さんまは、「別に残してもいいじゃない?バイキングって(笑)」と反論。

「お百姓さんが可哀想って言うけど、もう買ってるからね」

立川志らくは、コーフンして「お金を払ってるから何やってもいいという発想はクズです」と、明石家さんまを人間のクズ呼ばわり。

明石家さんまが、非常にマナーの悪い発言をしたと炎上しましたが、明石家さんまは「残してもいい」と言っただけで、別に「何やってもいい」とは言っていないし、そんなことぐらいで、「人間のクズ」というのはいかがなものか。

食べ物は粗末にしなくても、人間の尊厳を粗末にする、つまりもっとクズなやつが立川志らくということでしょう。

疑似科学なんかに引っかかるかい

観月ありさは対談シーンで、突然水素水の話をはじめました。

運動しているときに代謝を上げてくれ、汗をかきやすくしてくれるのだと力説するものの、明石家さんまは一口飲んで、「はい…水ですね」と真顔で一言。

そりゃそうです。H2Oですから。

明石家さんま語録の背景にある生い立ちと価値観

こうした明石家さんまの目立つ発言は、「さんまの生い立ちが意外に暗い件」が背景にあるのではないか、といわれています。

「だから酒はよう飲まんのや」

少し前になりますが、『メンズサイゾー』(2012年12月22日12時00分更新)では、こう説明しています。

そんなさんまについて、近頃では、巨大掲示板2ちゃんねるでも「さんま」の文字を見かけることが多く、ネットユーザーたちも興味津々の様子。中でも特に語られているのは、「ああ見えて意外と暗い生い立ちなんだよな」というさんまの過去についてだ。
 幼いころに実母を亡くし、再婚した父と継母との間に生まれた年の離れた弟も火事で亡くしているさんま。そんなさんまの過去について、ネットユーザーたちは、「これがあって今のキャラか……」「生きてるだけで丸儲けの意味が分かった」「かっこよすぎる」などと熱く語り合っている。普段テレビ画面に映るさんまからはまったく伝わってこない、悲しい過去を背負っているという姿に、彼らも深い感銘を受けているようだ。

それは、『週刊文春』(2012年8月16日号)で、明石家さんまの兄が、幼少時代についてインタビューに答えた記事にはじまっています。
さんま実母は彼が三歳のときに病死している。
(さんま兄が)小学校高学年の時に父が再婚、さんまには年の離れた弟(故人)ができた。
「中学生くらいの頃は娯楽といえぱ、三枝(文枝)のラジオ『ヤングタウン』でね。
(さんま兄とさんまが)二段ベッドでいつも二人で聞いてたんです。新しい母には遠慮もしたし、やっぱり反発もあった。
その母が昔、隣の部屋で酒を飲みながら『うちの子はこの子(弟)だけや……』って言うのが壁伝いに聞こえてきたんですよ。
二人でよう二段ベッドで泣きましたわ。せやから高文は酒飲む女の人が苦手なんです。
芸能界行くまではほとんど飲まなかったし、今も本質的に酒は好きじゃないと思います。」

もともと、明石家さんまは、生い立ちを売り物にはしていないし、とくに若い世代の人は、最近のひな壇番組の司会者としての明石家さんましか知らないから、新鮮に感じるのでしょう。

それにしても、幼くして実母を亡くし、継母と合わず、さらに継母に溺愛されていたのになぜか気が合った弟は夭折。

しかも弟は、その日までは元気だったのに、一瞬の火事で……。

亡くなったご本人がいちばん不幸ですが、残された明石家さんま、いや杉本高文さんの喪失感というのもかなり重いものではないかと察します。

「努力って、威張るものなんですか?」

さらに、「努力」についても一言。

明石家さんまが発言したのは、2014年6月7日放送の『MBSヤングタウン土曜日』(MBSラジオ)です。

当時のネット記事から引用します。

記事は『「努力は必ず報われる」論争に明石家さんま参戦 「そんなこと思う人はダメですね、間違い」』(J-CASTニュース 6月9日17時48分配信)というタイトルです。

有名人の「名言」や「珍言」をリスナーがメールで紹介する「名言珍言ゆとっtter」というコーナーで、この日ゲストだったアイドルグループ「アップアップガールズ(仮)」の佐藤綾乃さんがインタビューで言っていたという、こんな話が紹介された。
 「努力は必ず報われる。その言葉、最初は信じなかったんですよ。そんなこと言っても、本当に努力を見てくれてるのかよって。でも、自分の経験上、努力をしていれば必ず誰かが見てくれていて、報われることがわかりました」
 これに対しさんまさんは、「それは早くやめた方がええね、この考え方は」とバッサリ。佐藤さんやレギュラーメンバーのモーニング娘。道重さゆみさんが驚いていると、「努力は報われると思う人はダメですね。努力を努力だと思ってる人は大体間違い」と持論を展開した。
「好きだからやってるだけよ、で終わっといた方がええね。これが報われるんだと思うと良くない。こんだけ努力してるのに何でってなると腹が立つやろ。人は見返り求めるとろくなことないからね。見返りなしでできる人が一番素敵な人やね」

この世の中、努力をすれば報われる合理的根拠などはないからです。

つまり、努力をすれば報われるというのは、客観的に正しくないのです。

私たちは、偶然と必然の複雑系において生きています。

努力はしょせん「必然」の部分しか克服できません。

たとえば、入学や資格試験に合格したくて努力し、本人の能力では到達できていても、試験の日に交通事故にあったり急病になったりしたら報われることはありません。

そもそも、努力するのは、環境自体が恵まれている(幸運)からであり、人によっては努力すらできない場合もあるのです。

努力したくてもできない「ほしのもと」の人は、どうすればいいのでしょうか。

・努力しても「偶然」のアクシデントなどで自己実現できない不運が考慮されない非合理な評価につながる
・努力しない人生観・価値観が否定されてしまう

それによって、努力しない人、努力できない人、努力の成果をアクシデントで得られなかった人などは、おそらく自己の尊厳をスポイルされ、人や社会を恨んだり、自分に自信が持てなくなったりするのではないでしょうか。

頑張ることを評価する健全さはもちろん否定すべきではありませんが、頑張らない奴は「ダメな奴」という紋切り型のレッテルにつながりなねない精神論は容認できません。

自分では不可抗力の、「ほしのもと」や、弟の早逝などで、「努力」でどうにかなるものではないことを悟った明石家さんまは、そんな「美学」に、釘を差したのではないでしょうか。

まとめ、明石家さんま語録の根源にあるもの

要するに、明石家さんまは、「努力」だの「お行儀」だのといった、観念にしばられることに賛成をせず、人間なんてそんなに大仰なものではないのだからもっと自由で良い、と言っているのです。

バイキングにしても、そもそも、他人に対する気遣いのある明石家さんま自身が、取り切れないほど取って、「金払ったんやからええやろ」と言い残して去っていく姿は想像しにくい。

残したら悪いと、無理した食べる人に、「そこまでせんかてええよ」と言っているだけではないでしょうか。

一方で、明石家さんまを非難しているネット民は、インスタグラム用にデカ盛りの店で大盛りを頼み、撮影が終わったらそのまま残していく。「金払えばいいでしょ」と。

非難している人たちは、本当に明石家さんまをどうこういえる資格があるのでしょうか。

明石家さんまの意図や自覚はわかりませんが、冒頭で述べていた、「やっぱり、人を怒らすやつって、アホ」という伝で言えば、「人間のクズ」とコーフンしている立川志らくを見るにつけ、アホが誰かを調べるリトマス紙発言だったのではないかと思います。

以上、明石家さんまの「食べ残すこと」や「努力」を求めない生き方は「ねばならない」という精神論のアンチテーゼである件、でした。

画像転載元
https://oitachi-ima.com/owaraigeinin-oitachi/768/
https://www.google.com/search?q=%E6%98%8E%E7%9F%B3%E5%AE%B6%E3%81%95%E3%82%93%E3%81%BE&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=0ahUKEwib1Z-4oIjfAhUDV7wKHWn4BrIQ_AUIECgD&biw=1366&bih=604#imgrc=_

小さなことにくよくよしない生き方は明石家さんまのプラス思考に学べ
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この記事を書いた者
草野直樹(かやのなおき)

自己肯定感も、自己意思決定能力も低かったのですが、昨今流行の家系図作りをしているうち、高祖叔父と“日本のケインズ”の接点を発見。仙台藩で和喜次時代のお世話役で姻戚関係も!?。もう30年早く知りたかったなあという思いはありますが、せめてこれからは一国民、一有権者の立場から、ケインズ系経済学支持者としての発言を自分の意志で行っていきます。

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